💜「またなべと同室かよ」
💙「それは俺のセリフだ!」
しゃ!なべと一緒だ!
ライブのツアーでのホテルの部屋割りを見て、俺は小さくガッツポーズを決める。
スタッフさんに何となく根回ししておいてよかった。
💙「部屋、ちゃんと綺麗に使えよ。俺の部屋でもあるんだから」
💜「へいへーい」
言われなくても、と俺は部屋の隅にトランクを寄せる。
💜「なべのもこっちに一緒に置くか?」
💙「えっ、どうした?急に」
💜「言ったろ。俺は綺麗好きなんだよ」
💙「嘘つけ。散々食べかけのカップ麺で俺に怒られてただろうが」
💜「過去は過去」
💙「でも、偉いな。片付けられるようになって」
💜「へへーんだ」
💙「まあ、それが普通だからな。あんま調子に乗んなよ」
念願のなべとの同室。
俺は密かになべに恋愛感情を抱いている。
そしてそれをまだなべには伝えていない。
なぜなら、なべは最近、加入したばかりの目黒と仲良く喋っていることが多く、俺は妬いていたからだ。
🖤「しょっぴー」
💙「おう。んじゃ、ちょっと出て来るわ」
案の定、目黒がなべを誘いに俺たちの部屋に来て、さらっとなべを連れ出してしまった。
なべの肩に親しげに腕を回し、こっちを見た目黒の口元が少し笑った気がした。
もしかしたら今夜なべは戻って来ないかもしれない。
悔しい気持ちと自分自身への情けなさと。
俺は家から持って来た携帯用のゲーム機で遊び始めた。
二時間経ってもなべは戻って来なかった。
本当に今夜は帰って来ないかもしれない。
俺は念のためドアに内鍵を掛けて、なべのトランクを開けた。
だめだとわかっていながら、ひとつひとつなべの荷物を取り出していく。服は少なく、種類も同じようなものばかり。素っ気ないデザインの物が多い。色男は何を着ても様になるからかなと思った。
💜「あった…」
衣服とは別の袋の中に、新品の下着を見つけた。思わず手に取る。ダメだと思うと余計に興奮した。
なべが練習で着ていたのを見たことがあるTシャツと新しい下着を持って、俺はなべの寝るはずだったベッドに座った。
スウェットの中で窮屈そうにしているものを引っ張り出す。同じ建物内になべがいると考えただけで、ひと擦りで危うく先走りが垂れるところだった。
慎重にティッシュを2,3枚取り、箱の方はすぐ取れるところに置いて、俺は自慰行為に耽り始めた。
💜「はあ、はあ…しょう…た…っ」
滅多に下の名前など呼ばないのに、なべで抜く時はいつも下の名を呼ぶ。先走りをくちゅくちゅと先端に塗りつけるように広げつつ、唾液を垂らしてさらに滑らせる。
上下にリズミカルに擦っていると、やがて腰がむずむずして来て、出したいという欲求が強まった。
💜「出る…出すぞ……翔太…受け止めろ…」
妄想の中で既に達しそうななべの、「辰哉、来て」という悩ましげな声が聞こえた気がした。
💜「あっ……」
今までなべを使ってしたどのオナニーよりも気持ちよくて、いっぱい出た。
俺はティッシュで念入りに拭き、ゴミを丸めて自分のポケットに突っ込んだ。
さすがに部屋のゴミ箱には捨てられない。
コンコン!!!
急にドアがノックされて、俺は本当に飛び上がった。
外からなべの声がする。
💙「おーい!ふっか!戻ったから開けろ!」
慌てて窓を開けて、風呂の換気扇を回した。
💙「なに鍵掛けてんだよ」
💜「悪い、よその部屋に泊まるのかと思った」
💙「しかも寒い。窓も開いてるし」
なべは窓を閉めようとして、床に広がった自分のトランクを見つけた。
💙「お前、なに人の荷物開けてんだよ」
💜「えっ、これなべの?俺のトランクかと思った」
たまたま同じようなサイズの同色のトランクだったのでダメ元で嘘をついた。
神様……頼む!!!
なべはぷりぷり怒りながら、散らかった荷物を片付けている。奇跡的に疑われずに済んだ。
💜「目黒は?」
💙「さあ?ラウールと出てってそのまんま」
💜「ふーん?」
あの意味深な目つきは俺の一人よがりな被害妄想だったのか…。
💙「もう寝る。おやすみ」
なべはトランクを片付け終えると、ベッドに入ってさっさと寝てしまった。
やばい。
そのベッドは…。
俺はその夜、一晩中いけない妄想に取り憑かれて、よく眠ることができなかった。
おわり。
コメント
10件
ふっかさんが毎回人間味に溢れていて愛おしくて尚更応援したくなっちゃうw
バレなかった😳 いろいろ忙しいふっかさんw 悪友ありがとうございます
いつか、ふっか担💜に刺されるかもしれないwwwww