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「ほんとお優しいですね」
「聖桜学園の鏡」
「率先して助けてくださってありがとうごさいます。」
「今年も姫はあの方じゃないか?」
「やっぱり?そうだよな」
周りの生徒達は、道に迷った生徒に親切に教えてる姿を見て、ワタシを褒め称えている。
「恐縮です。当たり前の事ですけど、皆様褒めていただきありがとうございます。」
「うわっこっち見て、微笑み掛けてくれた」
「俺の方だって」
「ちげーよ」
「何だ騒がしい他所でやれ」
偶然通り掛かると、喧嘩し始めた生徒たちがおり、
睨みつけて一喝すると、
喧嘩していた生徒の2人や、傍観していた生徒達まで何処かへ散った。
「あっ、会長…ご機嫌よろしくて」
「・・・」
「無視しないで下さいませ。先程、あなたが選んだ姫にお会い致しましたわ」
!?
「姫に会ったのか」
「はい偶然ですけど、会長は…なぜ今年、ワタシを選んでくれなかったのですか?」
潤んだ瞳で、さり気なく会長様に腕を絡ませた。
「ワタシ会長の為に、生徒のお手本となるよう頑張ってるんですよ、先程だって姫に道を教えて」
チッ
舌打ちをし、無造作に腕を振り払った。
「何処が、お前【ワザ】とだろ」
「・・・」
「隣のそいつ(名前覚えてねぇ)にワザとぶつかる様に命令させて、美味しい所だけ持ってった訳だ」
「そんな事ありませんわ」
「周りに褒め称えられて、優越感を浴びながら恍惚そうな顔浮かべやがって、見た瞬間反吐が出そうだった」
「なっ、黙って聞いてりゃ〜」
隣の野郎が、俺を威嚇する。
(俺がビビると思っているのか?)
「低俗だな、殴ってみろよ。【退学】にしてやる」
殴られる事に臆する様子もなく、会長はあえて右頬を殴りやすいように差し出した。
「上等だー」
渡辺は、会長に目掛けて殴り掛かろうとする前に、
腕を広げて制止した。
「会長の口車に乗ってはいけません」
「つまらないね、だから俺はお前を選ばなかった。それだけだ」
「会長ワタシから、もう1つ言わせて下さい」
「何?手短に言え」
「何故会長はワタシに姫の情報を、メッセージでリークして来たのですか?しかも写真付きで」
フッ
会長は、口の端をわずかに上げニヒルに笑った。
「楽しい事が起こることを期待しただけだ、残念だったがな【元姫さん】」
背を向け、静かに歩いて去っていく。
会長の姿を眺めながら、
「ワタシたちも行きましょうか」と優しく促した。
隣で歩く彼を見つめると、まだはらわたが煮えくり返るようで、不満げな様子を浮かべていた。
「んふっ、そんな顔しないで翔太ちゃん♥️会長には通じなかったけど、あの子はまんまと【騙せました】から」
「【ママ】がご褒美にいっぱい褒めてあ・げ・る」
抱き締めて髪の毛を掌で包み込むように掬い上げて、愛しそうに何度も頭を撫でた。
「ママーッ」
実室にて
華道の家元に生まれたワタシは物心ついた時から、
毎日花を生けるのが日課だった。
たらいに水を張り、花器の中央に剣山をセットし、花の茎の先端を水に浸し、斜めに切り揃え一輪ずつ花を生けていく。
※「水切り」先端を水を浸したまま茎を斜めに切ることで花が水を吸いやすくする方法の一つです。
葉はいらない【美しく咲いた花】だけでいい。
蕾は
咲く前に
目の前の蕾に視線を落とした瞬間、胸の奥から苛立ちが込み上げる。掴み強く握り潰すと、ヒラヒラ花弁が舞い散った。
静かな室内の空気がわずかに震え、抑えきれない感情の_残滓@ざんし_を残した。
あなたみたいな蕾はいらない
ワタシには会長以外いらない