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「あっ」
会長は出て行ってしまった。
深澤先生は会長に椅子を回され回転中
岩本先生はその様子にワタワタしている。
オレはドアを開けて会長の後を追った。
歩くスピードが早く走らないと追いつけない程遠くなっている。
「会長待ってよー」
「うわぁっ」
足がもたついて躓いてしまい、前に倒れ床に接近し始め衝撃に備えて目を瞑った。
ガシッ
間一髪といった所か、会長が受け止めて助けてくれた。あの距離から戻って来て、こうして助けてくれている。
「嬉しい」
無意識で声に出てしまった。
「お前、何が嬉しかったんだ」
「あっそそのー」
このままではまた離れてしまうと思いか「ギュッ」と力を込め視線を上げる。
「会長も来てうちの実家」
「嫌だと言ったら?」
「離さないからなっ」
(本人的には、力を込めているのかも知れないが、全く痛くはない非力すぎるだろ…それよりも密着されている状況が色々とヤバい、意識したくはないが意識してしまう。仕方がない)
「離せ行ってやるから」
姫はパッと離して勝ち誇った顔してやがる。
それお前の力じゃないからな。
「会長って実は○○○○」
「くそっヤリ…だなんて」
思い出しただけで腹が立つ深澤先生に苛ついて、チェアを回転させたが、こいつにも同じ目に合わせてやりたいそんな衝動に襲われた。
「日程決まったら会長にも教えるからな」
「わかった早めに教えろ」
「うん、ドタキャンするなよ約束な!」
時折見せる笑顔に、ドキリとし調子が狂ってしまう。
早すぎると思うが、俺が18歳になったら即結婚させたいらしく、見合い話は…全て断ってた。
渡されるお見合い写真を見たが…
まずどうしても外せない第一条件
俺好みの顔ではない。
見合いの場ではなく、Partyで紹介したい人がいると、得意先の娘を同伴させて挨拶がてらに会わされた事はある。
俺を見るとビクついて何も喋らないし、だから俺も話さなかった女
ずっと頬を赤らめてこちらに、しつこくベタベタする女
ゲバイくらいの化粧の女
ずっと喋りまくって煩い女
顔もよくなければ、性格も合わない
会話も楽しいとは思えない
苦痛だ。
女という生き物に対して段々嫌気がさしてきた。
俺は癒し系で、顔は小動物のような可愛らしい雰囲気の感じで、性格は素直かつ従順で、ab製薬会社の御曹司時期社長の肩書きに目を眩まず
偽りの俺ではなく素の部分を出しても
受け止めてくれる
それが理想だった。
理想と現実は違うと言うけれど、実際会った見合い相手は俺的にはカスリもしなかった。
そして今
顔だけどストライクの男との出会い―
こう言うくそ生意気を、従わせるのも悪くない
俺のSっ気を目覚めさせたと思ったら
女って
まだ俺ですら理解が追いつかない。
最近は笑ったり、急にしおらしくなったり、泣いたり色々喜怒哀楽を見た。
仕舞にはキスまで挙句、俺から「顔が好きだ」なんて告白めいた事までしてしまう。
これでもかという位感情が揺さぶられ、調子が狂って俺らしくなくなる。
これは全部あいつのせいで
それからずっと夢の中まで悩まされる。
夢の中のあいつは姫の姿で現れ毎回俺にキスをせがむ。
いいかげにしてほしいと思いながらも、毎回してしまう俺はもっとバカなのだが
これは夢なのだと思ってしまっても
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