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パレン『あっつぅーーい!!!』
フェンテ『そうさねぇ、溶けちまいそうだ』
とある天界、悪魔の領地にて。悪魔と天使が会話を交わしていた。…天使、とは言ったものの、彼にはその特徴である輪と羽は見当たらないが。だがそんな事を悪魔の彼は気にも止めない。悪魔…パレン・リーリアが好きなのは『輪と羽のある天使』ではなく彼、フェンテ・トリアスそのものなのだから。
さて、そんな事はさて置いて。現在地上程では無いが、実は天界ではうだるような暑さが依然として続いている。だがそんな事はいざ知らず。地上の暑さから逃れようとしたパレンに連れられ悪魔領地に来たものの、さして変わらない暑さに2人…いや、正確にはパレン1人が伸びきってしまっていた。
パレン『フェンテくん、そんな事言う割には涼しそうなんだけど?』
フェンテ『おや、バレちまったかね。けひひ、俺っち達一族の天使は気温なんて感覚ないからねぇ』
そう言って、ほんの少し意地悪そうに口角を上げたかと思えば、ころんとふかふかの芝生の上にフェンテは寝転がりはじめた。それを見かね、パレンもフェンテのすぐ隣でころりと身体を倒し、むっとしたような表情で話し始める。
パレン『えぇ…ずるぅぅい…!!!』
フェンテ『そんな顔されてもこればっかりは体質さね、拗ねないでおくれよ?』
パレン『拗ねないけどさぁぁ……あつぃ…!!』
フェンテ『けっひひ、熱中症に気を付けろねぇ?あ、君きちんと水飲んだかい?』
パレン『もちろん!……って、ねっちゅーしょー?』
からからと笑いながら問うフェンテに元気よく応えると同時にパレン少しはっとしたようにねっちゅうしょう、と復唱する。
フェンテ『?そうさねぇ、熱中症』
パレン『…ふ〜ん?』
フェンテ『なに……あぁ、そういう事かぁ』
フェンテ『パレン、熱中症ってゆっくり言ってくれないかね?』
パレン『あは、いーよ!ね、ちゅー、しょ?』
フェンテ『けひ、よく言えました』
そう言うと、フェンテは遠慮がちにパレンの頭を撫で、角の辺りに軽いキスを1つ落としにこりと微笑んだ。が
パレン『…フェンテくん、あんなの言わせて期待させたんだから……ねぇ?』
フェンテ『んぇ?……ちょ、っとまて、顔が怖いなぁ…??』
どうやらパレンの期待に逸れた対応をしてしまったようだ。笑顔が怖い。そんなことを考えていると、パレンが再び口を開く。
パレン『ね、フェンテくんも言って?』
フェンテ『え”…お、俺っちはいいさね』
パレン『フェンテくん』
フェンテ『ぅ”……』
パレンから圧がかかる。にこにこの笑顔で言われているはずなのに、何処か有無を言わせぬ空気を感じてしまうのは気の所為だろうか。…まぁそんな圧がなくとも
フェンテ『……ね、ちゅう……しょ…?』
フェンテはパレンに弱い上に甘い。お願いはなんでも聞いてしまう。
パレン『うんっ、ちゅーしよっ!』
そう言ってがばっと起き上がったかと思うと、パレンはバードキスをフェンテに贈る。ちゅ、ちゅ、と軽いリップ音が鳴る度、フェンテの顔が赤くなる。だが寝転んだままのフェンテはろくな抵抗もできずされるがままだ。
フェンテ『ぱ、パレン…もういいさね、充分さ、ほら、汚れちまうから…俺っちに触るのはおやめ…?』
パレン『むぅ、またそれ?ぼく、言ったよね?フェンテくんは汚くない。この傷は、天使のみんなを守ってあげていた証。黒い目は、僕の同族の子供を助けた証。それは綺麗なんだからさ、そんな事言わないでって』
常に血のにじむ肋骨の辺り、右の黒く染った目の瞼、最後に唇に軽くキスを落としにっと笑って見せると、ぶわりとフェンテの顔が更に赤くなった。すると、フェンテは顔を隠し。
フェンテ『〜ッ、あぁ、もう…君ってやつはほんと…』
パレン『あっはは、かわい〜いっ』
うだるような暑さの中、とある悪魔と天使はいつもと変わらず、中睦まじく2人で一日を過ごすのだった。
コメント
5件
あ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"!!!!!!!!!!!!!!! ヴッッッ…好き……アァァァ!!!!!も、ねぇぇぇぇ!!!(?)
なんか…うちの子こんなんじゃなぁい!!!ってなったら申し訳ない…( ´. .̫ . `)