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正門左手にある兵の詰所までやっとの思いで、来ると顔見知りの兵士がいた。
「私は第7魔法部隊所属のヨミです」
「ヨミか!久しぶりだな元気にしてたか?いつもの連れのお嬢様はいないけれどどうした ?」
クイールはそう言うと、僕を待合室へと案内した。殺風景な部屋に椅子と長いテーブルがある。会ったのはずいぶん昔のことなので、クイールは僕のことを覚えてないかも知れないと思ったが、杞憂だった。一度だけ、剣の指南をしてもらったことがある。
連れのお嬢様というのは、たぶんエステルのことだろう。
「エステルは先に東の城へと行きました。もしかするとこちらにも寄るかも知れません」