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鰄郎と坂田は睨み合っていたが、まず
坂田が最初に動いた
「とりあえずだ」
坂田は懐から、目に見えない小さい何かを
取り出し、鰄郎に飛ばした
シュッ!!
だが、鰄郎にとってこんな攻撃は
造作もない
「だいたい800kmくらいかな、俺のターンでいい?」
パンッ!!
その瞬間、坂田の顎は弾かれた
あまりの衝撃に、1歩後ろへ下がった所へ、
鰄郎が仕掛けた
「俺の能力のひとつ…最近は使ってないけど、見せてあげよう」
嫉妬
そう言うと、坂田の体全体が、紫色のモヤに包み込まれた
強烈な恐怖心、めまい、吐き気、混乱、
呼吸困難、手足の震え、腹痛が坂田を
襲った
「がぁ!!」
坂田は膝から崩れ落ちた
「はぁ…はぁ…分からない、俺の顎が弾かれた理由も、いきなり色々な症状が俺を襲った理由も、お前、何者だよ…まじで」
「うーん、色んなのがあるよ」
「嘘だ、そんな、何個も能力を持てるはずがない、だとしたら…!」
「あぁ、恐らく君の考えは合っているよ」
「コピーかクソ野郎…」
「あともうひとつ、それとセットになってるよ」
「んだよ…」
「反射さ、コピーしたての能力を、最初から
上手く扱えるわけがないだろう?」
「それと、君の顎が弾かれた理由は、僕が君の能力をコピーして、一瞬で反射したからだ、
まぁ、威力はコピーしたものが劣るけどね」
「はは…たしかお前の親友の各奈は、俺が
殺したんだったなぁ…鰄郎、お前もぶっ殺」
シュル…
途端、黒い影が坂田の小指を切り飛ばした
坂田は、自分の吹っ飛んだ小指を目の当たりに
した
「ぐぁあぁ!!!」
「いいかい、坂田君、数年前に、君のような
刺客が俺を襲撃したことがあるが、
そいつは俺に5秒で殺された」
「これが今、何を意味しているのか
分かるかい?」
小指を圧迫して止血している坂田が、
見上げるようにして鰄郎を睨んだ
「君なんか、元から3秒で殺せるんだ」
低い音で放ったその言葉には、殺意が
宿っていた
「なぁ鰄郎、さっきから俺を相当ナメている
ようだが…」
「あぁ、そうだが、屈辱なら今すぐに
殺してやるが?」
ドンッ!!!
鰄郎はトラックに轢かれた
「がぁっ!!!」
「…鰄郎、俺はお前の危機察知を完全に
打ち消した、ずっと隠してた能力だ」
「坂田さん、どうです?生きてますかね」
「いいや、内田、いい仕事ぶりだったぞ」
坂田は、とある人物に電話を掛けた
…
「高羽さん、鰄郎はトラックに轢かれました、もう生きていないかと」
「…ふーん、まぁいい、邪魔が消えたんなら
さっさと時織治をとっ捕まえるか、殺せ」
「あぁ、それと、できるなら無傷で
ここに運べ、わかったか?」
…
「おい、返事しろ」
…
「おい…どうした 」
…
「なるほど、なるほどなぁ…」
「いやー危ない危ない…死ぬとこだった
それより、感謝するよ、治君」
鰄郎は、服に着いた汚れを払い、
あの現場へと戻った
数時間前…
「治君、あのトラックを見てくれ」
「はい、なんです?」
!
「なんか嫌な予感がします、あのトラック」
「ま、いいや、行こう、治君」
「はい、あ!少しトイレに行ってきます、
鰄郎さんは先に行っててください」
「わかった」
…
治は、そのトラックに近づき、観察した
「やっぱりか」
そのトラックには、周りから死角になるよう
な所に張り紙が貼ってあった
治は、そのトラックに起爆装置を設置した
「あ、鰄郎さん、遅かったですね」
「あぁ、腹痛は難敵だよ」
「さぁ、治君、帰ろうか」
「帰る…?どこへ?」
鰄郎は、ニッと笑って言った
「当然、可能道力組織にね」