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#ロマンス
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目が覚めると、見慣れない天井だった。
ふかふかの大きなベッドで、自分は眠っていた。
服も知らないものになっている。
一瞬理解出来なかったが、そういえばジンさんのお家に泊まらせて貰ったのだと思い出した。
ぐっすり眠ったと思ったが時刻は9時。
遅くはあるが、多分寝たのは3時か4時なので全然普通…自分としては短めだ。
暖かいベッドからおりて、リビングへ向かってみる。
龍さんがソファで寝転んでテレビを見ていて、ジンさんはまだ自室で寝ているようだった。
「おはようございます」
「ん?あおはようございます、めちゃくつろいでました」
「はい、一瞬ビックリしましたw」
キッチリカッチリした印象だったので、少し親近感が沸いた。
「ジンさん起こしてきてくれません?朝ごはんやっとくんで。和ですか、洋ですか」
「えありがとうございます、どっちも好きなんで龍さんの気分でお願いします。あの部屋ですか?」
「はい、あっこの部屋ですね」
「分かりました、行ってきます」
楽しみにしながらジンさんの部屋へと向かう。
扉を開けてみると、俺が使わせて貰った客室とまた違ってとてもゴシックなカッコいい部屋だった。
大きな本棚と棚、机、クローゼット、ベッド。
黒のベッドの上で、横になってジンさんは眠っていた。
足が長いから少し曲げられている。
しかも普段のタートルネックは脱がれていて、首元の空いた長袖を着ている。
鎖骨がこんにちはしていた。
気持ち良さそうに寝ているので少し申し訳なく思いつつ、起こすために近づいた。
「ジンさーん朝ですよー」
肩に手をやると、なぜか掴まれた。
「ジンさん?起きてます?」
「…ん”…」
まだ夢の中のようで、いつもの優しい笑顔はない。
新鮮に思いつつ、また起こす。
「ジーンさんっ、9時…あ、10分今なりましたよ」
小さく呻きはするが、全然起きない。
ベッドに膝を乗せさせて貰って、本格的に起こそうとしてみる。
「ジンさん、龍さんが起きろって言ってますよー」
ユラユラさせていると、背中に腕を回され捕獲されてしまった。
「は?」
理解できずにフリーズする。
多分ジンさん寝起き悪いわ…ってか顔近。
結構頑張ったのに、すよすよと幸せそうに眠ったまま起きない。
わーいい匂いする。
少しキモめの思考が浮かんだが一旦無視してまた声をかける。
頬をツンツンすると、鬱陶しそうに眉を潜めてしまう。
「ジンさん、食べちゃいますよ(?)」
わかんない。何言ってんの?
実は寝不足だったのだろうか。
自分の言動に困惑する。
「ん”…ぁ”??」
そうしているとジンさんが目を覚ました。
「…ぇ?」
「…おはよう、ございまーす…」
しばらく固まったまま見つめ合う。
寝起きなので長い髪には寝癖がついていて、所々ピョンピョン跳ねている。
「なん…何してんの…?」
「ジンさんがやったんですよ」
「…ごめん」
「いや大丈夫です」
スッと離れても、重い沈黙が流れる。
ジンさんは笑顔はなものの、気まづそうに目をそらしたままだ。
「えっと…マジごめんな。起こしにきてくれたんは、ありがと…」
「全然全然!逆にあの、ラッキーでした。あっ違う、嫌じゃなかったって意味ですよ!?」
口を滑らすも、さっきより優しく微笑んでくれた。
「そっか…よかったわ、優しいな」
「優しさじゃないですけどね…?」
しばらくニコニコしていたジンさんだが、ふと自分の服を見て俺を部屋から追い出した。
「ご、ごめんちょっと出て、リビングおって、ごめんねありがとうもう行くから、ちょっと、ほんま、出て」
「え?え?」
背中を押されて理解するまもなく扉を閉められた。
不思議に思いつつリビングに戻ると、龍さんがテーブルに料理を運んでくれていた。
「ジンさん起きましたよ」
「遅かったですね」
「全然起きてくれなくて…」
「…ほう…」
意味深な笑みを浮かべたあと、キッチンへ戻っていった。
なんなんだろう。
淹れてもらったコーヒーをありがたくいただきながら、朝のニュースをつけた。
天気は雨らしい。夜雷だってさ。
「おはよー」
「おはようございます」
「おはようございます!」
タートルネックに着替えているジンさんに龍さんが近づいていく。
「よく、寝れたようで」
「…」
ジンさんはなんとも言えない顔で固まっている。
(⌒H⌒)こんな顔。
何事もなかったかのように二人はこちらに歩いてくて朝食がはじまる。
パンと目玉焼きとベーコン、飲み物はコーヒー。
豪華!!
「すげぇ…」
「わあ、豪華やね」
「パン食べたかったんで」
一つだけパンが半切れしか乗っていなかったので疑問に思うと、普通にジンさんがそこに座った。
なんとなく納得した。
「いただきます」
「いただきまーす」
「いただきます」
うまっ!パンサクサク。
「龍さん流石ですね」
「ありがとうございます」
「…おいしーわ」
「教えてくれたのあなたでしょう」
「えそうなんですか?」
「え、いや、まあ…昔やから…」
「資格もち」
「やめて」
「すご!」
「いやほんま、そこまでのんちゃうから…」
新たな新事実発覚。
ジンさんは照れたように小さく笑う。
チラチラと龍さんを睨んでいる。
「…せや、シンくん大学は?」
「今日は休みです。明日はありますけど…」
「そうですか。なら好きなだけゆっくりできますね」
「それ言うん僕じゃない?ええんやけど…」
「!いいんですか?」
「好きなだけおったらええよ」
「ありがとうございます…!」
許可貰っちゃった!やった!
ぶぶ漬けが出されないことを願って、もう少しだけお邪魔しておくことにした。