私の手首を掴み、
「美姫さん…っはぁ…はあ…何故ここにっ…いるんですか…」
はぁ…はぁ…と肩を揺らしながら話す。
『啓悟くん…!!!!』
意識が戻ったのが嬉しくて嬉しくて。
啓悟くんに布団越しに抱きつく。
『ッ…ふぇ…心配したんだからぁ…』
どれほど泣いたか分からない程だが、
また涙がこぼれる。
「はぁっ…はあ…美姫さんどうして..ここに….」
『ジーニストさんが迎えに来てくれて
この病院まで連れてきてくれたの』
私が、そう言うと
少し困ったような顔をして
「ジーニストさんには…っはぁ、はぁ、確かに美姫さんの事お願いしましたが…ふぅ、はぁ…っここに来るように言った覚えはありませんね…?」
と言った。
その後
「こんな…..みっともない姿恥ずかしいッ…ですし」
とフ…と笑って言った。
よかった。
よかった…
啓悟くんだ…。
医者からは植物状態のままかもしれないと言われて本当に絶望的だった。
けれど、
こうやって、
普通に話が出来ていつも通りに微笑んでくれる。
よかった、よかった____
また、嬉しくて涙がポロポロと零れる。
『美姫さん…泣きすぎですよ』
そう言って、私の涙を指ですくう啓悟くん。
思わず本音が漏れる。
『啓悟くん…ッすき…だいすき…』
そして
『愛してる…ッ』
と私の涙をすくってくれた、手にキスをする。
と
「俺もです…美姫さん。愛してます」
そう言って私の頬に手をやり
頬を撫でる。
ああ____これが、愛おしいという感覚。
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