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#ねこいしの100人記念イラコン
らすく
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あんだーわいん
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END.1 際限、諦めと小さな声
GB「……ぁ」
東ヨーロッパの上空を飛んでいる飛行機。
ふと窓の外を眺めると、そこには深緑の森が見えた。遠くから見るだけでも美しいその森。
私一人があそこで死んでも、きっと遠くから見れば森は美しいまま。私も美しい森の一部になれる。
GB「…プロセリアンド」
パンフレットの一番最初に乗っていた、プロセリアンドの森。
もう一度、パンフレットに目を落とした。
現地名では「Forêt de Paimpont」というらしい。
フランスと一度だけ訪れた記憶がある。
その際フランスが自信たっぷりに、此処について解説していたっけ。
GB「アーサー王がなんとかなんとか…ってフランスが話してましたね」
あの頃は、まだお父様が国を取り仕切っていて。フランスだけが私の救いだった。
だが、だんだんその救いの手は、一方的に救われすぎたことへの罪悪感へ変わってしまった。
自分が自堕落になっていく感覚。
情けない自分。
そう現実を突きつけてくる優しさが、受け止めきれなかった。
その優しさに、どれほど苦しめられたことか。
だからこそ、最後に少しだけ幸せだったころの記憶に浸ろうと思った。
ブルターニュ地方、1300年頃。百年戦争の起こるまだ前の、平和だった時代。
フランスと私はよく一緒に色んな所へ出掛けていた。
時にフランスに、時にイギリスに。
互いの国を知って、自国を自慢して。
そんな平和な毎日が、フランスと過ごすその毎日が、幸せだった。
フランスは私を救ってくれていた。
FR「ここはパンポンの森って言ってね、アーサー王伝説に登場する森なんだー。だからプロセリアンドの森とも言われてる。」
貴方のその嬉しそうに話す声。
貴方のその自慢する様な笑顔。
貴方の此方を見る美しい双眸。
貴方が差し伸べる、大きな手。
FR「めっちゃ綺麗でしょ?イギリスに見せたかったんだよね」
そう言って笑う顔もまた綺麗で。
その優しさに、どれほど救われたことか。
記憶の海から浮上する。現実が目の当たりになる。
右手にはプロセリアンドの森の、パンフレット。
左手は飛行機の窓際に力なく寄りかかっている。
後十五分ほどでフランスに着くようだ。機内のアナウンスがそう告げている。
愛しているのに、彼から逃げたいと思ってしまう。
彼に愛されてるのも分かってるのに、逃げたいと思ってしまう。
結局私が選んだのは、鬱で動きにくい体で愛を返すことではなく、最期の力で彼から逃げることだけだった。
GB「ごめん…なさいッ」
やっぱり遺書、書いておこう。
信頼しているのだ。彼は私を愛してくれていると。
だからこそ彼が私が死んでも前を向いて生きていけるように。
Vers la France
Je suis désolée de n’avoir cessé de fuir.
Je n’ai fait que recevoir ton amour.
Je n’ai fait que me laisser sauver, sans rien donner en retour.
Je suis désolée. Mais j’étais heureuse que tu m’aies sauvée.
Oublie-moi et va de l’avant.
Je te lègue toutes mes affaires et tout mon argent.
Je t’en prie, tombe amoureuse de quelqu’un d’autre, donne de l’amour, ris ensemble et sois heureuse.
Sois heureuse avec quelqu’un qui pourra t’aimer davantage.
Depuis l’Angleterre
GB「……本当に終わりなんですね」
終末旅行の終わりを感じる。
仕事にも、愛にも、人間関係にも、国際情勢にも、
全てに疲れて、全てに絶望して、全て嫌いになって
何も改善できないまま没落して逃げた。
GB「……ぁははっ、もう…ッ全部諦めましょう」
だから、終わりにするんだ。
失望することも、疲れることも、笑うことも、愛することも、生きることも。
飛行機が着陸してからは早足で、プロセリアンドの森へ向かった。
全てを諦めた私に、失うものも捨てる物も何もない。
プロセリアンドの森の、奥の、奥。
誰も来ないそこで、途中で買った縄を木に結ぶ。
遺書の上に、重り代わりの旅行鞄を置いて。
飛んだ。
縄に首が引っかかって、締め上げられていく。
フランス、貴方は私の全てでした。
ずっと支えてくれるささやかな彼氏で、信頼できる相手で
時には親友で、そして恋人で。
そんな貴方に、私ができる唯一の償いがこれでした。
貴方を不幸にするのなんてわかってます。
でも、きっといつか貴方にも運命の相手ができると思うんです。
そうなったら、私なんて忘れて幸せになってください。
大したこともできない私だったなぁ。
私がもう少し、ほんの少しだけでも貴方を救えたら。
好きになってくれたのに、何も返せなかった。
私がもう少し、ほんの少しだけでも素敵な国だったら。
結局最後まで逃げてばかりだった。
私はこれ以外の償いの方法が見つけられたのだろうか。
諦観ばかりが心を支配している。
この声は、もう誰にも届かない。
END.1 際限、諦めと小さな声
コメント
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美月ゆめかです🌸 第14話読んだよ〜…もう、胸がぎゅーってなる切なさだった😭💔 GBがフランスを想う気持ちと、それでも「逃げる」ことを選んでしまう痛みが、パンポンの森の美しさと重なって…特に遺書のフランス語パート、一言一言が刺さったよ。「忘れて幸せになって」って自分のことより相手を思う優しさがもう…っ😢 終わりにしようって決めた声の小ささと、諦観がひたすらリアルで泣ける…次、どうなっちゃうの!?