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ー番外編ー
夜城家。
静かで、物が少なくて、少しだけ寂しい家。
でも。
「ほら、タオル。拭いて」
「ご飯、少しずつ食べなさい」
「ここ、君の布団」
不器用なくせに、全部ちゃんと用意してくれる。
ぶっきらぼうなのに、すごく優しい。
「……名前、いるよね」
少し考えてから、彼女は言った。
「もか。なんとなく、甘そうだから」
「……もか」
その音が好きで、もかは何度も繰り返した。
その日から。
世界は、八代だけになった。