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主要登場人物一覧
蔵島壱成(18) …2代目主人公 警衛局付属教育隊大阪地方方面本部ULコース所属
竹島龍聖(18)…警衛局付属教育隊大阪地方方面本部ULコース所属(自殺)
中島佑紀弥(18)…警衛局付属教育隊大阪地方方面本部ULコース所属
藤森俊哉(18)…警衛局付属教育隊大阪地方方面本部ULコース所属
室口翔平(41)…警衛局付属教育隊大阪地方方面本部ULコース担当教官
西崎保法(38)…警衛局付属教育隊大阪地方方面本部ULコース担当教官
北家徳仁(59)…警衛局付属教育隊大阪地方方面本部部長
「これを見ろ」そう言うと向井は藤森に封筒から1枚の紙を取り出し渡した。
「射撃試験の時にこけたのが原因だろう、中心性脊髄損傷の疑いがあるらしい。次怪我すれば命の危険だとよ」
射撃試験中にこけた藤森は担架で医務室に運ばれた。試験を受けるブロックは蔵島とは違うため藤森のついた嘘は見破られなかった。走破試験などは受けられずにいた。
「そ、そんな、そしたら俺どうなるんですか?」
「明日、警衛局付属病院で診察を受けてもらう。そしてその結果でお前の警衛官人生を決めさせてもらう。」
翌日向井同伴のもと藤森は診察を受けに行った。そして結果は中心性脊髄損傷だった。これを受け藤森は家族からの説得もあり警衛局付属教育隊大阪地方方面本部に退校届けを出し正式に退学することになった。涙を浮かべながら校舎から出た藤森を向井がとめた。
「藤森、警衛にたいするお前の想いは本物だ。俺はそう思う。良かったらこれ受けてみないか?」そう言うと向井は1枚の紙を渡した。
「元警衛官を対象に行っている事務員採用試験だ。裏方としてこれからの警衛を支えてみないか?良かったら受けてみろ」
そう言うと向井はそのまま校舎に入っていった。
翌日遂に最終試験が始まった。
一般コースは山中でULコースは離島での試験となった。
午前12時ULコースは城ヶ原島にいた。
「これより最終試験を実施する。明日の午前12時にここに戻ってきた者のみ合格とする。この試験では同じULコースの候補生は勿論、負傷させたIFウイルスもいる。何かあれば持っている実弾入りの銃で撃つ。それだけだ。以上」
向井が言った。
今ここにいる仲間をそしてこの島にいるIFウイルスを倒すのは全てこの実弾入りの銃だ。
今から約24時間かけて殺し合いが行われる。その後数分、向井からの話が終わるといよいよ試験が始まった。
その頃警衛局では事務仕事を行っていた長内のもとに秘書官の玉原が最終試験の実行を報告した。
「そうか。玉原今時間空いてるか?」
「今ですか?」
「今回のULコースの最終試験は初めての試みだ。視察だけでも行こうかと思ってな」
「わかりました。すぐに航空隊に連絡してきます」
「頼んだ」玉原が部屋から出ていくと長内は上着に腕を通した。その頃蔵島は、近くの空き家で休息を取りながら周囲を警戒した。その時、前から物音がした。蔵島はすぐに銃を構えながら扉を開けた。
「おらっ」扉を開けたと同時に1人の男が空き家に入ってきた。
同じ隊服。腕には教育隊京都地方方面本部の腕章をつけていた。
なぜ、京都の候補生が?
疑問に思いながらも蔵島は暴れ回る男のみぞおちに蹴りを入れ倒すとそのまま首を絞め気絶させた。さすがに殺すなんて事はできない。
蔵島は急いでその場から去っていった。
その後はとにかく身を休めれる場所を探しながら走り続けた。
その時上から銃声が響き渡った。急いで上を見上げるとそこにはまたもや自分と同じ隊服を着た男が銃をこちら側に向けていた。蔵島は急いで近くの空き家に隠れた。
「おい、逃げんのか。待てゴラァ」
男はそのまま下に飛び降りると蔵島に銃口を向けた。蔵島は直ぐに交わすようにして窓を突き破り外に出た。
「おい待て」男は割れた窓の破片を気にしながらも外に出た。それを見て透かさず落ちていた窓ガラスで男の背後に回り首に突きつけた。
「大人しくしろ」
「卑怯だぞ」
「どんな手を使ってでも俺は生き残る。必ずULTIMATEに入隊するんだ」
そう言うと蔵島は男を前に突き飛ばすと持っていた銃を向けた。
「そのまま大人しくそこにいとけ」そう言い残しそのままその場から走り去った。
しばらく走っているととある空き家が目に入った。
「ちょっと休憩するか」そう呟くと蔵島は装備を外しながら空き家に入っていった。そして中に入ると装備を近くに置きそのまま寝転がった。その時どこからが物音がした。すぐに起き上がったがもう遅く、後方から銃を突きつけられた。
「1人でのこのこと来やがったか笑」そう言いながらまた別の男がやって来た。
「教育隊奈良地方方面本部の者だ。このままお前には死んでもらい俺達がULTIMATEに入隊する。」
回りを見てみると6人の候補生がこちら側に銃を向けていた。絶体絶命だ。蔵島は大人しく手をあげた。それと同時に銃声が鳴り響いた。