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真理亜:「このアカウント、もう絶対許されへん……」
真理亜は、流星のスマホを見ながら低く呟いた。
そこに表示されていたのは__
「次は、動画付きで晒してやるよ」
「笑ってるフリして、裏で泣いてんのバレバレ」
「キモいぶりっこ、そろそろ消えて?」
それはいじめというよりも犯罪的な悪意だった。
中傷のレベルを超えた内容。
そして、流星の中学時代の情報や写真までが添付されはじめていた。
流星:「これ、絶対中学のときの誰かや」
流星は震える声で言った。
真理亜:「でも、流星くんの中学って大阪市内やんな。今の高校とは関係ない?」
流星:「……たぶん、そう。でも誰がこんなこと……」
その夜、真理亜は叔母・真理恵に電話をかけた。
これまでの経緯、SNSのスクショ、流星の精神的な状態をすべて説明する。
真理恵:「……それ、弁護士と警察に相談していいレベルよ。いじめじゃなくて’’名誉毀損’’と’’脅迫’’。未成年でも立件されるわ」
真理恵の声は静かだが、明確だった。
真理恵:「流星くんの心を守ることが第一ね。あとで、弁護士を紹介するから会って。学校にも私から連絡入れとくわ」
真理亜:「……ありがとう、叔母さん」
次の日――
シェアハウスのリビングでは、丈一郎・和也・恭平・駿佑・謙杜も集まり、流星を囲んでいた。
大吾:「流星、こんなんひとりで抱え込んどったんか……」
恭平:「ちょっとマジで腹立ってきたわ。名前わかったら、俺が直接__」
和也:「いや恭平、そこは冷静になれ(笑)」
駿佑:「でも、ほんまにあかんよな。SNSってさ、顔見えんぶん、いくらでも傷つけられる」
丈一郎が冷静に言葉をつなぐ。
丈一郎:「これ、俺らでできる限り協力する。まずは、投稿時間帯、写真の内容、アイコンの傾向、使われてる言葉__全部洗おう。俺、情報系の授業でちょっと調べたことあるから」
謙杜:「おー、丈くんたのもしっ!」
みんなが本気に動き始めたのを見て、流星は驚いていた。
流星:「みんな、なんでそこまで……」
大吾:「アホやな、俺ら家族やろ」
丈一郎:「シェアハウスはただの’’家’’ちゃう。心の居場所や」
その言葉に、流星は目を伏せ、ぎゅっと拳を握る。
流星:(……俺、ひとりちゃうんや)
その夜、丈一郎が特定した内容を元に、真理亜たちは警察に提出した。
そして学校側も動き出した。
先生:「大西くん、少し話せる?」
次の日、担任に呼び出された流星は、職員室で副校長・教頭・スクールカウンセラーと対面した。
先生:「君の中学時代のSNS投稿者、学校にも複数の通報が来ている。私たちも警察の協力を受けて、今調査中よ」
流星:「……わかりました」
先生:「でも、君に悪いことはない。堂々としていればいい。何よりも、君が’’誰かに相談した’’ことが正解やったからね」
その言葉に、流星の心は少しだけ軽くなった。
が――
その日の放課後、流星の下駄箱に、小さな封筒が入っていた。
中には、手書きのメモが一枚だけ。
「告げ口、最低やな^^ 次はシェアハウスごと晒すわ」
……これは、まだ終わっていない。