太宰、中也は組織の生き残りがいる拠点
保管庫へ向かった────。
太宰「…あ、ねぇ中也ー」
中也「あ?」
太宰「ちょっと寄り道していいかい?」
中也「?あぁ、少しだけなら」
太宰「スタスタ」
中也「スタスタ」
太宰はある場所へと向かった
中也は何処に向かうんだろうと思いながら着いて行った
ー服屋ー
向かった先は服屋だった
太宰「すぐ戻ってくるからちょっと待ってて」
中也「おう」
そう言って太宰は服屋に入っていった
中也は「何故服屋に来たんだ…?」と疑問に思いながら太宰が戻ってくるのを待っていた
数分後……
太宰「お待たせ〜、探すのに時間かかってしまったよ」
太宰は服屋から出てきた
中也「ん、おかえr……」
中也は太宰を見て固まった
懐かしい格好をしていたので一瞬夢でも見ているのかと思った
その姿はポートマフィアだった頃の太宰と全く同じ姿だった
中也「お前…その格好…」
太宰「あぁ、これ?懐かしいでしょ?流石にあの服装だと探偵社員にバレてしまうからね」
(※探偵社員には1週間休みとしか伝えられてない)
中也「お前その目の包帯どこから」
太宰「フッフッフッ…私はいつも包帯を持ち歩いているのさ!(ドヤ顔)」
中也「へぇー(興味無い)…てかそれ見ずらくねぇか?」
太宰「すごい見ずらい、片目見えないって不自由だね、昔の私凄いよ、尊敬する」
中也「…」
太宰「てことで中也、慣れるまで私を連れてってくれ」
中也「はぁ?なんで俺がてめぇを連れていかねぇと行けねぇんだよ」
太宰「だって片目見えないし、歩けないんだもん」
中也「包帯外せばいいじゃねぇか…」
太宰「嫌だ、これ外したら皆にバレてしまう」
中也「はぁぁ……ギュッ(腕を掴む)
さっさと行くぞ、スタスタ(太宰を連れていく)
太宰「中也ぁ✨️スタスタ」
中也「…そういやてめぇさっき着てた服はどうした」
太宰「あぁ、それはね、さっき服屋に違う班の部下が居たから私の部屋に置いといてって頼んどいた」
中也「あぁ…(納得)」
太宰「彼、私を見てすごい驚いてたよ、まるで幽霊を見たかのような反応だった」
中也「そりゃそうだろ、突然姿を消した奴が昔の姿で目の前に現れたんだからな」
太宰「帰ったら皆に会いに行こうっと♪どんな反応するのか楽しみだなぁ〜(ニコニコ)」
中也「あんま騒ぎ起こすんじゃねぇぞ…?」
太宰「大丈夫大丈夫〜♪……ねぇ中也」
中也「ん」
太宰「中也は久しぶりにこの姿が見れて嬉しい?(ニコッ)」
中也「……あぁ、反吐が出そう」
太宰「ちょっと待ってそれどういう事!?
酷くないっ!?」
中也「スタスタ(無視して歩き続ける)」
太宰「無視しないでくれる!?」
歩いていると目的地の保管庫が見えた
2人は保管庫に近づき扉を少し開け中を覗いた
しかし、中には誰もいなかった
太宰「……あれ、誰もいない?」
中也「場所を変えたのか?」
2人は扉を開け中に侵入した
中也「人の気配がしねぇな…」
太宰「ほんとにここであってる?」
中也「あぁ、確かにここだ」
太宰「…スッ…」
太宰は何かに気づき
少し後ろに下がってわざと自分に当たるよう
中也の傍に寄った
バァンッ
突然後ろから銃声が聞こえ、銃弾が太宰の腹を貫いた
太宰「っ…」
中也「太宰!!」
太宰は撃たれたところを抑え止血している
背後から声がした
中也「!」
中也は振り向いた
扉の前には能力者とその部下達が立っていた
中也「てめぇらが生き残りか、、それと能力者」
能力者「そうだとも、まさか双黒が来てくれるとはね、ちょうど君達を探していたんだ」
太宰「…私達を…殺す…為に…探していたのかい…?(腹を抑えながら敵を見て)」
能力者「よく分かってるじゃないか(ニコッ)」
部下達は能力者の前に立ち
銃を構え引き金を引いた
中也「…」
中也は異能を発動して銃弾を止めた
能力者「!」
中也「消えろ、糞共(睨)」
中也は的に向かって銃弾を蹴り飛ばした
敵の部下は銃弾が当たり死んだ
能力者「素晴らしい能力だ、僕の部下に欲しいくらい」
中也「…黙れ」
中也が立っている地面が浮き、それを真っ二つにして蹴り飛ばした
敵に命中した……はずだった
能力者「っ…フフッ…」
中也「!?」
能力者は無傷だった
飛んできた瞬間一瞬で避けたのだ
太宰「っ…君、ほんとに人かい…、?
(腹を抑えながら)」
能力者「ちゃんとした人さ、それに僕は異能力者だ(中也に近づく)」
太宰「!」
中也「洗脳がか?はっwそんな異能この世に存在しねぇんだよ」
能力者「僕の異能を知られていたとは、、
あぁ、そうとも、存在しない、何故ならこれは人工的に作り出されたものだからね」
中也「なにっ…」
中也の顔の前に手を出した
中也「っ!」
太宰「中也っ…!」
白く光り、中也の目は
だんだんハイライトを無くしていった
中也「…」
能力者「さぁ、君の片割れを殺せ」
そう言った瞬間中也は異能を発動した
太宰は中也に向けて手を伸ばし異能を発動した
太宰「っ…異能力…人間失格っ…」
青白い光が中也を包んだ…これで無効化された
はずだった……
中也「ブォンッ!ドンッッ!(近づき蹴り飛ばす)」
太宰「!?ガハッ…」
太宰は吹っ飛び壁にぶつかった
太宰「ゲホッ……まさか…無効化が効かない…なんて……」
能力者「この異能は特殊な異能だ、君達とは違うんだよ」
太宰は頭と腹から血が流れている
中也「スタスタ(太宰に近づく)」
太宰「私も…ここで…終わり…か…
(腹を抑えて目を瞑る)」
いきなり黒い何かが敵に喰らいついた
能力者「グハッ!!…ドサッ…」
中也「……っは!」
中也は敵の異能が解け意識が戻った
芥川「ゲホッゲホッ…」
中也「!芥川、何故ここに」
太宰「あぁ…来てくれたんだね……
(目を開けゆっくり立ち上がる)」
中也「!太宰!タッタッ(太宰に近づく)」
芥川「2人がピンチになったら助けに来い…と
太宰さんに命令されました、あとは僕が何とかします」
中也「てめぇ、いつの間に…(太宰を見て)」
太宰「…中也…洗脳…解けたんだ…よかっ…t……ドサッ(中也の方に倒れる)」
中也「!(支える)」
芥川「……よくも…太宰さんを…許さんっ…
ダダッ(敵の方に行く)
中也「…おい!芥川!…っ…てめぇら!芥川を守れ!死なせたら命はねぇぞ!(部下達に)」
部下達「はい!!!タッタッ」
中也「…頼んだぞ、芥川……(ボソッ)」
中也は気絶している太宰をお姫様抱っこした
中也「タッタッ」
中也は急いで本部へ向かった
ーポートマフィア本部ー
中也は本部に着き、ボスの所へ向かった
中也「バンッ!(扉を蹴って開ける)
首領っ、太宰がっ…!」
森「!一体何が……いや、それより中也くん、
太宰くんを医務室まで運んでくれるかい?」
中也「はいっ…」
森と中也は医務室へ向かった
ー医務室ー
森「そこのベットに寝かせてくれるかい」
中也は太宰をベットに寝かせた
森「…頭が切れている、それに…銃で撃たれたのか…」
森は太宰の傷口を見て言った
森「中也くん、何故こうなったのか説明してくれるかい?」
中也「はい…」
中也は今までの出来事を全て説明した
森「…なるほど」
中也「…首領…太宰は、、
(少し泣きそうな顔で)」
森「!…大丈夫だよ…太宰くんは死なない、
それに撃たれた場所は急所じゃない(微笑む)」
中也「!…そうですか…(良かった…)」
森「とりあえず手当てをするから、中也くんは
外で待っていてくれ、手当が終わったらすぐに呼んであげるからね(微笑んで)」
中也「…ありがとうございます」
そう言って医務室を出ていく
森「撃たれた方の止血はしていたみたいだね、
…ガタッ…(救急箱を取り出す)
…君なら銃弾を避けられたんじゃないのかい…?太宰くん…」
太宰「……(気絶)」
森「君は昔から変わらないね、どうしてそんなに死にたいのか、私には分からない…
(手当てをしながら)」
太宰「……」
森は手当が終わり中也を呼びに行った
太宰「……(目を覚ます)
………なんだ……死ねなかったのか…
…残念……(寝転んだまま)」
スタスタ
廊下から足音が聞こえた
太宰「……?(ゆっくり起き上がる)」
ガチャ
扉が開いた、扉の前には中也が居た
中也「…」
太宰「やぁ、中也(微笑む)」
中也「……スタスタ、グイッ(胸ぐらを掴む)」
太宰「…」
中也「てめぇ…あの時敵が背後に居ることを知っていてわざと当たっただろ
(胸ぐらを掴んだまま)」
太宰「…あぁ、そうさ、弾が当たれば死ねると思っていたからね(ニコッ)」
中也「…理由はそれだけか?」
太宰「…他にあるとでも?(ニコッ)」
中也「…じゃあ言い方を変える、何故俺を庇った」
太宰「…」
中也「敵が背後にいるのは分かっていた、そして俺を狙っている事も、だが俺は気づいてないフリをした、相手が撃ってきた瞬間異能で銃弾を止めようと考えていたからな」
太宰「なんだ、気づいてたのか」
中也「俺を庇わなければてめぇは傷を負わなかった…なのに……」
その瞬間中也の目から涙がこぼれ落ちた
太宰「!中也、泣いてるのかい、?」
中也「…!違っ…これはっ…(涙を拭く)」
太宰「…ナデナデ(頭を撫でる)」
中也「…っ!」
太宰「…泣くほど心配してくれていたのかい?
(撫でながら)」
中也「ぅ……お前が撃たれた時、死ぬんじゃないかって…怖かった…それに俺…てめぇを…殺そうと…(泣)」
太宰「、、(撫で続け)」
中也「お前のこと嫌いなはずなのにっ…グスッ…太宰っ……」
太宰「ん、、?」
中也「俺を…1人にしないでっ…(泣きながら)」
太宰「!………君の口からそんな言葉が出るなんて…」
中也「っ…グスッ…(涙を拭く)」
太宰「大丈夫だよ、私は死なない、それに中也
言ってたよね、てめぇは俺がぶっ殺すって、だから私は中也が殺してくれるまで死ねない」
中也「っ…ははっ…そうだな…てめぇは必ず俺がぶっ殺すっ…!(ニッ)」
太宰「フフッ…期待してるよ相棒(微笑む)」
中也「おうっ(ニヒッ)」
タッタッタッタッ
廊下から走ってくる音が聞こえた
太宰、中也「「?」」
バンッ!
扉が思いっきり開く
芥川「ハァ…ハァ…太宰さんっ!!」
中也「!芥川」
太宰「…やぁ芥川くん」
芥川はボロボロの姿で扉の前に立っていた
芥川「良かった…無事だったんですね…」
太宰「心配かけてすまないね」
中也「てめぇも無事で良かったよ、敵は殺ったのか?」
芥川「はい、僕が倒しました、今は部下に処理を任せています」
中也「そうか」
太宰「芥川くん」
芥川「はい」
太宰「よく頑張ったね(微笑む)」
芥川「……ドサッ(気絶)」
太宰「!?芥川くん!?」
中也「…気が抜けたのか…それとも太宰に褒められて嬉しかったのか……(芥川を担ぐ)」
太宰「多分どっちもだろうね」
中也「だろうな、じゃあ俺はこいつ(芥川)を部屋まで連れていくからてめぇはそこで休んでろ」
太宰「はぁーい」
中也「それと…早く回復しろよクソ太宰」
そう言って医務室を出ていった
太宰「…1人にしないで…か、フフッ、ほんとに君は私の事大好きだね~(微笑み)
さてと暇だし中也にする嫌がらせを考えようかなぁ〜♪」
また昔みたいに戻れた気がして少し嬉しかった
ポートマフィアには戻る気は更々無い
だが探偵社よりも楽しいと心のどこかで感じている自分がいた────。
ー続くー
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⸝⸝o̴̶̷̥᷅ ̫ o̴̶̷̥᷅⸝⸝うぅ…!私も、泣きそうに なりました…!神作ですぅ!!!