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さくらぶ
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少し流血表現があります。
~数日後~
宮舘のカフェはSnow Manの拠点となっており、今日も集まっていた。
各々が各々の活動をしている時、
バッ!!
照明が全て落ちる。
「っ!この感じ、まさか!?」
佐久間が一番に反応すると
『お前たち、聞こえているな』
あの声が聞こえてきた。
「今度は何の用だよ」
渡辺が不満そうに聞く。
『9人目が日本に来るまで、思ってるよりも時間がかかるようだ』
「9人目!?」
8人がハモる。
しかも、どうやら海外にいるようだ。
『9人目もかなりの実力者だ。だがお前たちの中でいちばん若い。途中からでも仲良くするように』
「は?どういうことだよ?」
佐久間がそう問う前に、照明は戻り、声は聞こえなくなっていた。
「9人目がいるってこと?」
目黒が確認のようにつぶやく。
「そんなの聞いてなかったけどね」
宮舘も不思議そうに呟く。
「しかも海外にいるってことやろ?」
向井も少し緊張してるように呟く。
「ま!9人目とも仲良くしようってことじゃん?戦力が増えるんだよ!ありがたいって思っとこうぜ?」
深澤がかたい空気を変えるように言う。
「そうだね。新しい子が緊張しない空気を作っといた方がいいからね。」
岩本の発言もあり、メンバーの空気も和らぐ。
9人目が来るまで時間がかかるようなので、その間に受け入れる準備をするように、という結論を出し、Snow Manは今日も任務へ出発する。
「うぇーい!おつかれぃ!」
佐久間の発言を合図にメンバーの緊張がほぐれる。
今日も裏社会の悪いものを制圧していた。
基本的にいつも戦闘は前線に立つ佐久間、目黒、向井だけで片付いてしまうのだ。
つまり、ぶっちゃけ言うとつまらない戦いを繰り返している。退屈なのだ。
「はぁー。今日も見せ場はなしか。」
渡辺がそっと呟く。
「まあ、いい事じゃん。被害も少ないわけだし?」
深澤が宥めるように言う。
「あのバラバラ時代が懐かしいよな~」
佐久間が両腕を後ろに回して、笑いながらそんなことを言う。
「正直、もっと大きい戦いしてーな」
戦闘狂目黒もボソッと呟く。
「ねぇ、それフラグになったりしない?」
阿部が冗談半分でそう呟くと、
後ろから、気配が現れた。
「…っ!?」
「君たちがSnow Man?」
一人の男が8人に問いかける。
すぐに戦闘準備に入る8人に対して、
「あはは、そんな警戒しないで。まだなんもしないよ」
笑いながら近づいてくる。
と思ったら、ふ、と消えた。
「…ぅえ?」
「……っ!?」
いつの間にか、深澤は敵と思われる男に捕まっていた。
全く見えなかった。
本当に一瞬で、深澤は敵に捕まっていた。
(瞬間移動?いや、それなら気配で認識はできるはず…!!)
阿部がすぐに分析に入る。
阿部だけでなく全員がわかることはただ1つ。
(こいつ、めちゃくちゃ強い…!!!)
「俺が言いたいことはこれだけ。俺らと勝負しようぜ?」
「….は?」
急な発言に戸惑いが隠せない。
「何言ってんの?悪いけど、俺ら無駄な争いはしたくないんだよね。」
深澤が不快そうに言うが、
「最強を決めたいんだよ」
まるで聞いてないかのように、そう発言する。
「悪いけど、Snow Manに断る権利はない。」
勝ちを確信したかのような笑みを浮かべ、そう発言する。
そして、深澤の肩に噛み付いた。
「い゛っ…!!」
「ふっか!!!」
深澤は顔を歪める。白い肌から血が滴り、肩に噛み跡が残る。それを見て、珍しく岩本が声を荒らげる。
「だから、言っただろ?お前らに拒否権は無い。それでも断るなら…わかるよな?」
まるで見せしめのように深澤の出血部分を舐める。
完全に敵だと判断する。
「わかった。」
岩本がそう発言する。
他メンバーも賛成のようだ。
「うちのふっかに手ぇ出しといて、黙ってらんねぇ」
佐久間もお怒りのようで、他メンバーももちろんだ。
「乗り気で嬉しいよ。俺の仲間たちもきっと喜ぶ。そうだな、一週間後なんでどう?それじゃあ」
敵はそう言い残し、満足そうに帰って行った。
「ふっか!」
敵がいなくなり、その場に倒れ込んだ深澤の元へ急いで駆け寄り抱える岩本。
「ふっか。大丈夫か?」
すぐにメンバーも駆け寄る。
「大丈夫!大丈夫だから!」
深澤は自分は大丈夫だということを伝えて、メンバーを安心させようとするがそれどころではない。
「本当に大丈夫なの?」
珍しく渡辺も心配してるようだ。
メンバーの顔には、深澤への心配と緊張が出ている。
強敵との戦いを約束してしまったのだ。
「で、どうする?」
カフェに戻り、深澤の手当をして作戦会議に入る。
深澤への心配が尽きない岩本は、いつも以上に深澤に密着している。
「多分だけど、あいつらは”dominator(ドミナートル)”。多分ラテン語かな?支配者って意味がある。」
阿部が手始めにと、相手のチームについて説明を始める。
「俺たちだけじゃなくて、色んなところに喧嘩ふっかけて回ってるみたいだよ。」
その説明を聞き、岩本が
「喧嘩ふっかけられたチームは?」
と聞くと
「どのチームも、負けてる。」
苦々しい顔で、そう告げる。
「本当に全員負けてるの?」
さすがに嘘だと思い、宮舘も聞く。
だが、阿部は首を縦に振る。
「さっきのでもわかったと思うけど、相手は異次元だ。」
阿部は少し声のトーンを落とし、警告のように言う。
「……」
沈黙。
「だからこそ!」
沈黙を破るように阿部が机を軽くバシッと叩き、声を大きくする。
「作戦を練るんじゃん?」
「にゃす!そうだよねあべちゃん!」
佐久間を筆頭にメンバーのやる気が戻ってくる。
「じゃあ、dominatorについて説明するよ。」
と、阿部が説明を始める。
「向こうは6人チーム。だから俺らは2、2、1、1、1、1で別れる。お互いに能力はわかってない。さっきのやつは、多分あっちのボスだと思う。真白って名乗ってるみたい。もしかしたら、複数の能力を使う可能性がある。あとの5人は……」
「まとめるとこんな感じだね。」
改めてホワイトボードを見る。
『dominator
ボス:真白、複数の能力を持つ可能性あり
楓馬、風の能力?
卓、スピード特化
歩夢、?
玲王、?
久尾雨、?』
「やっぱり、情報は少ないよね。」
目黒がそう呟く。
「でも、何となく予想とかできないかな?」
佐久間もそう発言するが、
「たしかに俺の能力は推測だけど、実際に会わないとわかんないんだよね。今回は役に立てないかも。ごめん。」
「あべちゃんが謝ることねぇって!」
阿部の謝罪に慌てる佐久間。
一方で、
「照、大丈夫だから。」
「大丈夫じゃねぇだろ」
作戦会議の間もずーっと密着しているいわふか。
「これ、マーキングとかになってねぇよな?」
岩本がそうこぼした。
「…っ!」
その発言に阿部と深澤が息を飲む。
「まずい、かも…」
噛まれた肩を押さえながら、青ざめた顔で阿部に顔を向ける深澤。
「何で、気付かなかったんだ…」
顔を強ばらせる阿部。
「え?どういうこと?」
渡辺が不思議そうに呟く。阿部と深澤以外はわかっていないようで、
「今の会話、全部バレてたかもしれない…」
「……え」
「あの噛みつきが、ふっかへのマーキングだとしたら、この場所はバレてるし、作戦も聞かれたかもしれない…!」
二人の表情とその説明でようやく事の重大さに気づく。
「これでよし!」
宣戦布告を受けたあの日から5日が経ち、Snow Manはマーキングされていない可能性を信じて作戦を練っていた。
今日は阿部、佐久間、目黒、向井で任務を行っており、ちょうど終了したところであった。
「あと二日か…」
目黒が思い出したようにそっと呟く。
「思ってるより一週間って短いんだね。」
阿部も同じように呟く。
「まあ、わりと作戦も順調だし」
「なんとかなるやろ!」
一方佐久間と向井はあまり難しく考えていないようだ。
「まあ、それはそうだけど…」
阿部は作戦を振り返る。
(チームのバランスと戦闘経験のあるチームの僅かな情報から能力を予想はしたけど、情報不足に変わりは無い。このままだと圧倒的不利なのは変わらないんだよな。)
なんとなくの予想で動いているため、本番どうなるのかは全くわからない。
Snow Manの不安は拭いきれなかった。
(せめて、ほかのメンバーを見つけらればいいんだけどな)
ふぅ、とため息をつく阿部。
「ん?何だあれ?」
佐久間が前方を指さす。
「….?」
ほか3人が前を見ると、人影が見えた。
しばらく近づいてみると向こうも気づいたようで、
「ん~?あぁ!君たちSnow Man!?」
一人の男が大声で叫ぶ。
「絶対そうだ!あっはは!やっと会えた!前はボスひとりで行っちゃったからさ!」
楽しそうにこっちに近づいてくる。
その男以外にあと三人いるようだ。
「俺、dominatorの副ボスの颯馬。よろしくなSnow Man!」
「dominator!?」
まさかの敵との遭遇。警戒を強める4人。
そんな4人を見て、
「今日は本番じゃないから、そんな警戒しないでよ。ね?」
とにこやかに手を差し出す。
「おい、颯馬。何してんだよ?」
他3人もこちらに近づいてくる。
「もしかして、こいつらがSnow Man?」
「そうだよ。紹介すんな!右から、卓、歩夢、久尾雨。君たちはそれで全員じゃないんだよね?」
颯馬がどんどんと話を進めていく。
4人はそのテンションについていけず戸惑ってしまう。
「はぁー。なんでわざわざ自己紹介してんだよ。敵だぞ?」
歩夢と紹介された男が不満そうに言う。
「まあまあ、どうせ戦うんだし今のうちにお互い知っとくのもいいんじゃない?」
卓と紹介された男が言う。
「そもそも、なんでこんなくだらん事せなあかんの?最強決めるなんてアホらしいわ」
久尾雨と紹介された男はそもそもこの勝負自体反対のようだ。
(一体、何を考えてるんだ?)
敵が何を考えているのかが全く読めない。阿部だけでなくほかも混乱している。
その中で…
「……」
ただ一人、
向井だけが目黒の後ろで小さく震えていた。
「こーじ?どうしたの?」
目黒の影に隠れ、服の裾を掴んで震える向井に目黒が優しく問いかける。
「……」
だが、向井はただ震えながら首を横に振るだけ。
「こーじ?」
もう一度呼びかけてみる。
だが、反応したのは向井ではない。
「こーじ?今、こーじって言うたん?」
久尾雨が反応する。
「……!!」
一気に向井の顔が青ざめる。
「え?何?どうした?」
佐久間と阿部も心配そうに向井を見る。
「ほんまや!こーじいるやん!」
久尾雨が先程と一転し、顔が明るくなる。
「久しぶりやん!こーじってSnow Manだったんやね!」
どんどんこっちに近づいていく。
「いやや…こっちこんといて…」
いつもからは想像できないような小さく小さく呟く向井。
目黒は咄嗟に向井を庇うように抱きしめる。
その様子を見て、
「ほーん。そいつがこっちでの相棒ってことな?ま、どうでもええわ。」
久尾雨がそう呟く。
「なあ、こーじ。その感じ、俺のこと覚えてるんやろ?」
少しかがみ、向井と目線が合うようにする。
「ははっ。相変わらず可愛いなぁ。怯えてる姿、ほんまにそそるわ。」
「ひっ…!」
久尾雨の見せた笑顔に向井は凍りつく。
ニコッと笑い、踵を返す久尾雨。
「颯馬はん。さっきくだらん言って悪かったなぁ。こーじいるんやったら話は別や。やってやるわ。」
と、怪しく笑い、また向井に顔を向け、
「こーじの相手は俺や。いーっぱい可愛がったるから楽しみにしててや♡」
と言い残し、虚空に消えた。
「相変わらずわかんねぇやつだな。」
歩夢が吐き捨てるように言う。
「まあ、乗り気になってくれたからいいじゃん?」
と卓が宥めるように言う。
「まあ、そんなことで。楽しみにしてるよ、Snow Man」
最後に颯馬が言い残し、三人も虚空に消えた。