「……っは……、涼太……、」
終わったばかりのベッドの中。
浅く乱れた息を吐きながら、涼太の胸に顔を埋めていた。
涼太の腕が、背中をゆっくりと撫でていく。
いつも通りの優しい仕草。けれど——
「……翔太、また噛んだろ……?」
ふと苦笑まじりに呟かれたその言葉に、ピクリと体を硬くする。
「……え? あ……いや……」
何かを言い訳しようとしたけど、目の端に入ったのは、涼太の首筋にうっすら浮かぶ赤い痕。
肩のあたりにも、胸元にも、小さな爪痕や噛み跡がいくつも残っていた。
「……ごめん、またやったわ……」
涼太が、からかうように笑う。
「俺は……撮影あるし、翔太に痕残さないように気をつけてんのにね」
「……気をつける余裕、なかったし……っ」
顔を真っ赤にして、枕に潜り込む。
涼太が小さく笑って、俺の髪をくしゃりと撫でた。
「……まぁ、悪くないけどね。翔太の爪の跡とか。ちょっとヒリヒリするくらいが、今夜の余韻って感じがして」
「……へんなこと言うな、もう」
そんなふうに言いながら、赤くなっている顔を見られないように顔を背けた。
コメント
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しょっぴーの痕跡 舘様も少し嬉しそうなのが目に浮かぶ🌹