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54 - 「痕」❤️💙

♥

593

2025年05月07日

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「……っは……、涼太……、」


終わったばかりのベッドの中。

浅く乱れた息を吐きながら、涼太の胸に顔を埋めていた。

涼太の腕が、背中をゆっくりと撫でていく。

いつも通りの優しい仕草。けれど——


「……翔太、また噛んだろ……?」


ふと苦笑まじりに呟かれたその言葉に、ピクリと体を硬くする。


「……え? あ……いや……」


何かを言い訳しようとしたけど、目の端に入ったのは、涼太の首筋にうっすら浮かぶ赤い痕。

肩のあたりにも、胸元にも、小さな爪痕や噛み跡がいくつも残っていた。


「……ごめん、またやったわ……」


涼太が、からかうように笑う。


「俺は……撮影あるし、翔太に痕残さないように気をつけてんのにね」

「……気をつける余裕、なかったし……っ」


顔を真っ赤にして、枕に潜り込む。

涼太が小さく笑って、俺の髪をくしゃりと撫でた。


「……まぁ、悪くないけどね。翔太の爪の跡とか。ちょっとヒリヒリするくらいが、今夜の余韻って感じがして」

「……へんなこと言うな、もう」


そんなふうに言いながら、赤くなっている顔を見られないように顔を背けた。

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コメント

1

ユーザー

しょっぴーの痕跡 舘様も少し嬉しそうなのが目に浮かぶ🌹

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