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初コメ失礼します! ホロライブ×鬼滅は神すぎます…!
一刻前
ヴィヴィは迷宮に迷い込んでいた。
「ほんまなんなんこの空間〜!変な生き物たくさんおるし…怖いんやけど…」
その時、隣の部屋から音が響いた。しかし同時に鉄の匂いも立ち込める。
「まさか……誰か倒れてるんちゃう!?」
ガラッと戸を開ける。
「大丈夫ですかーヒッ!?」
中央で血だらけの男が人を食っている。
「………わあ…可愛い女の子だね…今日は楽しくなりそうだ。」
ヴィヴィはすぐに刀に手をかけ、臨戦態勢になる。
「あんた……、何してるん…人食って…バケモンか!?」
「え……えぇ…ひどいなぁ…食べるものが違うだけで心は同じでしょ…?」
童磨は金色の鉄扇を広げ、これまた臨戦態勢に入る。
「大丈夫だよ。君も僕と一緒になろ?」
「きしょ〜」
ヴィヴィが剣戟を童磨に食らわせる。思わず童磨も後退りするほどの威力だ。
「わあースピードはまあまあだけど…そんな力を…小さい体のどこに隠してるのかなぁ、ますます食べて確かめたいなぁ…?」
ヴィヴィが一旦距離を取ろうとした、その時、
ガッ
「!?なっ!」
童磨が鬼神の如く圧で、首根っこを掴まれる。童磨がギラリと怪しく牙をちらつかせる。その瞬間、ヴィヴィの顔から血の気が引く。あまりの握る強さに刀を落としてしまう。
「んー、正直もうちょっと粘ってほしかったけど……、なにか言い残すことはある?」
「ないわ……」
「んー、それじゃつまらないね…もっと、心の底からの悲鳴を……そーだ!」
その瞬間、ヴィヴィを抱きしめ、押し倒し、足を組んで逃げられない姿勢にすると、肩に鋭く噛みついた。
「ああっ!?」
あまりの痛みに、ヴィヴィも声を漏らしてしまう。肩から血がポタポタと落ちる。
「さあ!?どんな声を漏らすのかな!?」
さらに深くかみつかれると、ヴィヴィの顔にも涙が浮かぶ。
「やめ……てぇ…死にたくない…許して…何でも…するから……」
「いいねぇ…こういう顔が一番美しい…ねえ、君、俺と一生に共をしー」
その時、扉が開き、ニコが現れた。
「わあー精いっぱいの罵倒?かわいい虎だね〜」
「口を慎め。お前と言葉を交わすことなどない…」
背中の鞘に一度戻した刀にまた手をかける。
「雷の呼吸陸の型」
その時、童磨の両腕が切断された。技を叫ぶ前に向こう岸に飛ぶ。
「電轟雷轟」
「わあー、雷の呼吸ってこんなにピリッとするんだぁ…クセになりそ♥」
その時、ニコの眼光が怒りに震え、さらに輝きを放った。
「もう食らうことはないがな!」
ニコの技は、憎悪とともに激しく強化されていた。その速度は光を置き去る程に。
「雷の呼吸伍の型!」
「熱界雷!!」
しかしその時、無情にも…
バキッ
刀がニコの技に耐えきれずに折れたのだ。当然だ。雷の呼吸は最速とも呼ばれる呼吸。そこら辺の刀ではここら辺りで折れるのは当然といったところだろう。その時、ニコに初めて焦りが浮かんだ。その時、童磨が今までにない速度でニコのもとへ迫った。
「ニコたん!!」
「うーん……、哀れだねぇ。」
腕を掴み、自身の口元へ近づける。
「離せっ!」
「あのさー、俺まだ血鬼術も使ってないのに…雑魚ちゃんがどんだけ強がっても、出来るのは僕の養分となるくらいしかないよ…?」
「いやっ…!」
その時、無限城の下、無限街の方から凄まじい音が響いた。
「………猗窩座殿?」
伊黒は、その瞬間、自身の人生で初めて死という焦りを覚えた。一度倒したはずの鬼が復活するなど、前代未聞のことだからだ。七海は猗窩座にふっとばされ鳩尾のところをやられている。クロヱは隣に置いているので、とりあえず彼女を守りながら撤退戦を敷くしかない。
「おい…クロヱ、今すぐ動き出せるか?」
「ひゃ……ひゃい」
情けない返事なので少し不安はあるが、今は彼女を信用するしかない。七海はーもう、希望は薄いだろう。
「行くぞ…3,2.1!」
踏み込む激しい音が響き、伊黒とクロヱが走り出し、しばらく走り、後ろを振り返る。
「ついてきて……いない?」
猗窩座は、もう伊黒などには興味を失っていた。彼は、とにかく最強を求めていた。現在、この場所で最強の人物。それはー
「あそこだな」
「うん……?猗窩座殿、気配が変わってるなぁ…前より強くなってる。…いいなぁ!僕も、君を食べて強くなるね!」
腕ではまだニコが抵抗を続けている。
「こらこら、もう抵抗はやめなよ…?」
「絶対に……私は…諦めない!」
その時、音もなく、枢の隣に影が現れた。枢もあまりの無音に驚きの表情を浮かべ、うへっ!?という変な声を上げる。
「おい、そこの雑魚鬼。今すぐその子を放せ。」
美しいほどの白髪。眼からは勇壮な銀河系を思い浮かべる。上弦の弐という強者を眼の前にも、獣のごとし眼光で睨みつける。
「ふーん?……いやいや、君に発言権なんー」
その時、童磨の腕が音もなく消え去り、ニコが、男の腕に落ちる。
「す、すいません、ありがとうございます!!」
「うん」
「えー?あれれ、…これは…宴どころではないなぁ」
「ふぅ……あぁ、どうせ死ぬから意味はないと思うが、名乗っといてやるよ」
「僕は呪術師、五条悟」
「俺は童磨だけどー」
その時、床が凄まじい轟音とともに抜け禍々しい武の影が浮かぶ。猗窩座だ。
「いたなぁ…強者…、やっと、宴のようだな」
「あーもー!ここ、俺の部屋だよ?猗窩座殿。」
「上弦の……参!?」
ニコには、絶望の鳥肌が立つ。
「ご、五条さん…!大丈夫なんですか!?助太刀にー」
「大丈夫大丈夫」
五条が下にぶら下げていた目隠しをつけ、猗窩座と童磨を指差し、言う。
「僕、最強だから」