コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
やっと着いた。
人生で初めて上京しなければ良かったって、思ったよ僕
君が居なくなった時とは違って今は12月中旬冷たい風が僕の体内を通り過ぎている。
冷たい風とは裏腹にもしかしたら会えるかも知れない、君の声が聞けるかも知れない好奇心が僕の心を躍らせる。
僕が登校してた学校は小さい集落の中の一つだったのもあり、廃校となっていた。
周りを見渡しても君らしき人はいない
校舎まで遠く中にいるのかすら確認できない。
見るだけじゃ分からない、でも入ってしまったら不法侵入で一発アウト。
でも君とのヒントがあるなら、僕は僕自身を乗り越えたい。この旅で僕が変わる日であるように。
ガシャンと大きな音を立ててフェンスを跨いだ
外は寒いはずなのに僕は驚くほど温かく感じた。
校舎に入ったら自分達のクラスを目指した。
そこには元僕の席に埃の被った手紙が一通置いてあった。
誇りを払って開けてみると
海斗君へ、
ここに来たという事は私が君に連絡をしたという事だね
高校2年生の夏。私がなぜ居なくなったのか
考えてみて。私と君は似たもの同士だから
____でしょ?
三奈より。
ん?滲んでしまったのか、一部読めないところがあった。泣いて書くほど君は辛かったのか?
僕と君が似たもの同士、?
君と僕は真反対だろう?君の考えてる事はよく分からないよ。
帰る時間、思った以上に寒く鼻や耳を冷たい風が強く叩いてきた。
フェンスを跨ぐ勇気はあるのに君を知る勇気は無いみたい。