コメント
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おぉぉおぉ......紫の瞳でもう確定したわ...🙄 メロンパン大事そうに抱えるらっだぁ可愛いかよ寝起き悪いきょーさん可愛いかよ
んー控えめに行って神仏☆
テスト勉強終わってな〜い☆ とりあえずテストよりのりしおさんの方が 大切なので物語読み返してこようかな!! 流石に70点以下は殴ら〜れる☆
きょーさんが家にやってきた。
「改めて見ると、やばいなこの家…」
見渡しながら言う彼は、すぐさま何処かへと走っていってしまう。
僕は引っ越し員によって運ばれてくる荷物を、運んでほしい部屋へと誘導する。
「きょーさんの部屋は一階の廊下を真っすぐ行った突き当りね」
いつの間にか戻ってきていた彼に、彼がこれから使う部屋を案内する。
何を見てきたのかは知らないが、彼が息を切らして帰って来た姿に、少し笑ってしまったのは内緒にしておこう。
「僕の部屋は二階の角部屋だから、何か用があれば呼んで」
「了解」
自分の荷物を片付けている彼を、ドアの隙間から少し見る。
すると、また彼の知らないことを発見できた。
彼はピアスをするらしい。
夕食時には、彼が料理ができることを知った。
同じ家に住むだけで、こんなにも知らないことが発見できるのなら、一緒に住んで正解だったのではないかと、夜、布団の中に潜りながら思った。
その日は誰かが同じ家にいる。
そう思うだけで、自然と、ゆっくりと寝られた気がした。
しかし、問題はここからだった。
彼は朝が弱い。
とてもじゃないが、機嫌の悪い彼を学校に連れていくことが出来ず、そのまま登校すれば「なんで起こしてくれなかったんだ」と、違う理由で怒られた挙げ句、また不機嫌になってしまう彼。
え…俺が悪い?
何をどうすれば良いのか、誰かにすがりつきたい思いを抱えながら今日も一人、空き教室でメロンパンをかじる。
「やあ」
突如聞こえてきた声にびっくりした衝撃で、ゆらゆらと揺らしていた椅子ごと、そのまま後ろに倒れる。
ガゴンッッ
「い゛」
ズキズキと痛みが走る後頭部を両手で抑え、痛みを緩和しようとする。
が、あまりの痛さに思わず体を丸める。
「…大丈夫〜?」
語尾を伸ばす彼は、紫色の瞳をしていた。
「て、んこう」
「正解。覚えててくれたんだね、嬉しい」
ニコニコと、マスクで隠された口元は見えないそれに、少しだけの不気味さを抱く。
転校生に覗かれた状態を維持するわけにもいかないので、体を先に起こし、その後に倒れた椅子に手をかける。
食べていたメロンパンはなんとか無事だったため、袋の端を持って片手で抱える。
そのまま教室の取っ手に手をかける、
パシッ
「行かせないよ?」
取っ手に掛けられた自分の手の上に、もう一つの白く、指の長い手が乗る。
耳元で囁かれるようにして聞こえる、甘くも濃い、ねっとりとした声に全身が震える。
あ、僕の人生終わったかも…__