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教室へ続く廊下の窓からは、明るい日差しが伸びていた。ふと前をみるとたまたま廊下で会った。
「あっ光莉…おはよう」
「おはよう神奈!」
神奈は少しはずはしそうに笑っていた
「やっぱりなれない?」
「うん…やっぱりちょっとね」
この前、屋上から教室へ戻った時に『 お互い名前で呼び合おう』と決めたのだ。
教室へはいると、クラスメイトの視線は一気に神奈へ向けられる。その理由は簡単だ。そう、神奈は俗に言う゛美少女”なのだ。白い目で見ている…という訳では決してないのだが…
「あ…あはは…おはよう」
そんなに注目されているとさすがに困るようだ。
「神奈は今日も人気だね!」
「う…うん。でも…こんなに見られるとさすがにちょっと怖いかな…」
そう言って苦笑いしていた。そのまま私たちは自分達の席に座った。
「それじゃ、しっかり覚えておくように」
授業終了のチャイムがなり、皆一斉に席を立ち、廊下や友達の所へ行く。私達は話しながら廊下を歩いていた。前を何気なくみると、そこにはたまたま、私の幼馴染の【狩野 翔】がいた。私は翔に話しかけようと神奈の手を引いた。
「ねぇ神奈!あの人は私の…」
「…!」
振り返ったのその一瞬、神奈が驚いた表情をしていた。
「神奈?」
「あっ…ごめん!そ…そうなんだね!!」
神奈は慌てて訂正していた。
「…ほんとに大丈夫?」
「うん…!話すなら早く行こう」
神奈は一体何に驚いていたのだろうか。
「お久!翔」
「うぉ?!びっくりした〜…って光莉かよ。…てその子は?」
「この子は神奈!私の友達!」
「神奈…もしかしてあの転校生の?」
翔は理解をした表情をして、神奈に手を差し伸べた。
「俺は翔。よろしくな」
「こちらこそよろしくね」
2人は挨拶を交わした。
しばらく3人で話したあと、神奈と私はまた屋上へと向かった。その時は私達2人だけだったため、神奈にあの時のことを聞いてみた。
「…ねぇ神奈。どうして翔を見ていた時驚いていたの?」
そう聞くと神奈は
「私も分からないの。彼とあったことは一度もないはずなのに、゛彼と居た記憶”?みたいなのがあるの」
神奈は困った表情でそう言った。
「初対面なはずなのに、彼の事を知っている気がするの…」
その時、私はお婆ちゃんが昔に話してくれたことを思い出した。
「神奈…それって…!」
そう言いかけた時…
と大きな音が空に響いた。