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「そんなことって」
「分かってたんだろ?そうかもしれないって」
「でもあなた方は死なないと」
「例外、だな」
ポツンと呟かれたその言葉に秘書は言葉を呑んだ。きっとそれが目の前の人を【しっかりと】傷つける言葉になると思ったからだ。
「一度部屋から出ていってくれ」
「わかりました」
なにもできることはない。きっとここから良い状況に戻ることもないのだろう。であればできることはただ望むことだけに答えるのみであった。秘書がトントンと階段を降りていくとウェールズが待ち構えていた。
「やあ」
「どうも先程は挨拶を簡素にいたしまして申し訳ございませんでした」
「気にしてないからいいよ。俺、行ってきてもいい?入っていってもいいかな」
「ウェールズ様はお通しになられるか分かりませんが,,,,,私の見解ではおひとりになりたいように思えました」
「そっかあ」
寂しそうな顔をしたため秘書もなんだか悲しくなる。しばし空気が淀んだかと思えばウェールズはスタスタと階段を上がり始めた。
「えちょ」
「ん?どうかした?」
「えっいまのは,,,,,」
「別に俺のしたいことしてもいいでしょ?いーくんの溜まってる仕事はまぁ俺らでやっとくから君たちは部署にいな」
そういって手を振りながら階段の奥へ姿を消した。ふぅと息をついたときにカシャッと音がしたため振り向く。北アイルランドであった。
「落ち込んでるフォトゲット!いい材料になるね〜」
「ちょ、ちょっと!」
「【もうすぐ死ぬ国の秘書の顔】歴史的じゃない?」
「,,,,,!」
「俺らも知ってるよ。だから、大丈夫。安心して帰りな」
トントントンというノック音が響く。返事もしないうちにその訪問者は入室して部屋の主の背中をなでている。まるで懐かしいかのように。
「,,,,,ウェールズか」
「うん、そうだよ」
ウェールズの顔を見ようと身体を180度逆に向ける。すると次は頭を撫で始めた。
「,,,,,兄上はいつもこうする。俺、そんな小さいガキじゃないんだけどな」
「でもお前の兄上でしょ?その限り、いーくんは俺の小さいちーさい弟だよ」
「,,,,,そーかよ」
不貞腐れたように布団を被った。そしてウェールズはくるくるとイギリスのおでこをなぞる。
「寝れてなかったんでしょ?今のうちに寝てな」
そしてイギリスは眠りについた。
その頃リビング
「あいつこんなに仕事溜まってたのか?」
「やー、こりゃーひどい!しかも所々にキッチンの修繕費請求が入ってるしね」
そうしてスコットランドに北アイルランドが請求書を見せつけるとスコットランドはドスンと台パンした。
「いいからさっさと終わらせるぞ!!」
「へーい」
「うるさいなぁいーくんが起きちゃうじゃん」
「ウェールズじゃーん 」
「お前も早く手伝え。あの愚弟のおかげで徹夜が決まりそうなんだ」
「まっいいじゃんスコくん」
そしてウェールズは紅茶を飲みながら椅子に座り足組みをした。
「【念願の独立】だけじゃなくて【全土の統一】かもね」
その言葉に全員が表情を固めたが即座にいつも通りに戻る。
「はっは!こいつが上手く政治できるわけないだろ!すぐに滅亡しちゃうよ!」
「はぁ!?」
「まぁそうだね」
「おいウェールズ!!」
ドラゴンのように火を口から吐き出すように3人はじゃれ合いをしていた。そうして何十分か経って落ち着いた頃に北アイルランドが口を開いた。
「あいつ死んじゃうんだね」
「まぁ確定だろうね」
淡々とウェールズがその答えを交わした。
「だがまた新しいイギリスが来るんだろ。俺たちはそいつを探さねぇといけなくなる。」
「いやもしかしたら現れないかもしれない 」
「なんだと?」
「確かに国という存在があれば【象徴】は必要だ。だがイギリス、ロンドンはいま元気じゃん?じゃあ,,,,,」
そのあとにウェールズは言葉を詰まらせた。その態度にスコットランドはため息をつきながら続きを応える。
「言う覚悟をしたのなら最後まで言え。俺にだって分かってるさ。あいつはもう用済みレッテルを貼られたってことだろ。」
「,,,,,うん」
「そっか、,,,,,悲しいねぇ弟がいなくなるってのは。まだあいつに頼みたいこと沢山あったのになぁ」
「アイルそんなこと」
「本音だよ」
顔を背けて答えていた。
「ウェールズ。お前が見た限り、あいつはあとどれくらいだ 」
「長くて2日、かな」