バレンタインの翌日、学校は目黒君と私の噂で大騒ぎだった。
あちこちから、目黒に告白されたならもう付き合ってるんじゃね?だの、なんであんな子が目黒様と?だの、うるさいほど聞こえてくる。
教室に向かって廊下を歩いていると目黒君に話しかけられた。
目黒)おはよう、
〇〇)あ…おはよう、目黒君。
目黒)昨日はチョコありがとう。
〇〇)あ…!こちらこそ、目黒君のチョコめちゃくちゃおいしかったよ!
〇〇)あのトリュフチョコ?みたいなの外カリカリなのに中ねっとりしててめっちゃ美味しかった!
目黒)笑食レポうまいね。そんなに喜んでもらえたなら嬉しいな。
?)おはよう。目黒、〇〇さん
不意に話しかけられて振り向くと阿部先生だった。
〇〇)阿部先生っ!
目黒)…風邪、治ったんですね。
阿部)おかげさまで。〇〇さん、ちょっと用事あるんだけどいいかな?
〇〇)いいですよ、
目黒)…
先生に連れてこられたのは誰もいない空き教室だった。
阿部)目黒に告白されたって本当?
阿部先生が2人の時にだけ使う低い声で問いかける。
〇〇)あ、はい、昨日告白されました。
阿部)断るよね?
〇〇)まだ、決めてないです。
阿部)なんで?俺たち付き合ってるじゃん。
〇〇)だって先生に好き、も伝えてもらったことないし…//
阿部)好き、大好き。ほんとはもっと言いたいけど言葉が軽くなっちゃうから我慢してるの。
そう言って先生は抱きしめてきた。
いつも先生が出勤の時にだけつけている香水の香りがした。
〇〇)ちょ…// 先生… ここ学校…!//
阿部)んー、お願い。あと5秒だけ、
〇〇)…5、4、3、2、1 はい終わりー。
先生が渋々私から離れていく。
〇〇)じゃあ、私課題残ってるんで。
そう言って去り際に先生にキスをしてあげた。
先生の顔がみるみる赤く染まる。
阿部)っ…//
日曜日
私は駅前の広場で向井君を待っていた。
向井)ごめーん!待った?
〇〇)ううん、さっき来たばっかりだから大丈夫。今日どこいくの?
向井)今日は俺がちゃんと計画してあるから。
言われるままに向井君についていくと、そこは大型のショッピングモールだった。
〇〇)私ここ久しぶりに来た!
向井)やろ?行こ行こ!
ショッピングモールで向井君とアイスを食べたり本を買ったりして楽しく過ごした。
〇〇)あ、向井君。あそこ寄ってもいい?
私が立ち寄ったのはちょっと高級そうなジュエリーショップだった。
ショーウィンドウに並ぶ宝石達はキラキラと輝いている。
〇〇)え…、23万…?
向井)宝石なんてそんなもんや。あっでもこれだと安いで?
向井君が指さしたのはペアで8千円のネックレスだった。
〇〇)ほんとだ…、これなら安い…
向井)これ、阿部先生にあげたいん?
〇〇)っ…!なんでそれを…?
向井)バレバレや!みんなには黙っといてあげるから!
〇〇)でも…先生にこれあげたいかも…、
結局流れに身を任せてお小遣いを叩いて買ってしまった。
店員さんによるとこのネックレスは人工ダイヤモンドでできていて、値段がめちゃくちゃ安いらしい。
〇〇)先生、喜んでくれるかなぁ…
向井)喜んでくれるって!〇〇ちゃんからのプレゼントなんて可愛いもん!
ショッピングモールを出て向井君と別れる。
向井)〇〇ちゃんありがとぉ!
向井君は最後まで手を振ってくれていた。
家に帰ると先生から鬼のようにLINEが来ていた
阿部》今どこ?
阿部》向井といるの?
阿部》変なことしてない?
阿部》どんな格好で行ったの?
阿部》全然既読つかないんだけど…
阿部》何してるの?
〇〇)やれやれ…
阿部先生に「今帰りました。別に何もなかったですよ」とだけ打ってスマホを置く。
〇〇)阿部先生、喜んでくれるといいな…!
おわりっ!次回補習2です。明日出せたら出します!眠い…、おやすみなさい…
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