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どれくらいの時間、ベッドの上でグッタリとしていたのだろうか?


瑠衣はゆっくりと瞼を開いていくと、全裸のままシーツの海に漂っている。


身体を起こし、視界の向こうには既に身支度を整え終わり、ダークネイビーのスーツを纏った男が朧気に映し出された。


瑠衣の方に身体を向けてソファーでくつろいでいる彼は、退屈凌ぎなのか、スマホを見ながら長い前髪を掻き上げている。


と、同時に、瑠衣は男に抱かれた後、気を失ったままだった事にハッとした。


(ヤバい……! 私、あのお客様とセックスしたまま、寝ちゃってたんだ!)


娼婦になって四年、初めての失態に、瑠衣に申し訳なさと羞恥心が一気に襲い掛かる。


彼女がベッドから慌てて飛び起きた事に気付いたのか、男は冷淡な声音で瑠衣に声を掛けた。




「起きたか。ひとまず服を着ろ」


瑠衣は側にあったバスローブを見つけて身体に纏うと、男の近くに散らばっている衣服を拾いにいく。


男が無言のまま、瑠衣が身に付けていたネイビーブルーのドレスや同色の下着類を纏めて手渡してくれた。


鋭い視線で彼女を見やる男に、内心ゾッとすると、彼女は『申し訳ございません』と言いながら軽く会釈をした。


ベッドの横で男に背中を向け、素早く身支度を整えると、スマホを手にしたままソファーの背もたれに寄り掛かって悠然と脚を組んでいる男の前に立つ。


「何だ?」


顔をスマホに向けたまま視線だけこちらを見やる男に、瑠衣は恐怖で足が竦みそうになるが、ここはグッと堪えて謝罪する。


「行為の最中に気を失ってしまい、不快な思いをさせてしまった事、大変申し訳ございませんでした……」


背筋を伸ばし、丁重に一礼する瑠衣に、男はフンッと呆れたように鼻で笑う。


「セックスしてる時に、お前が気を失った事に対する謝罪か。気にしていないから顔を上げろ」


彼女がおずおずと頭を上げると、男はこちらをじっと見つめているが、怒っているような雰囲気ではない事にホッとした。


「まずは座れ」


男に促され、瑠衣はこわごわとしながらも正面に腰掛ける。


組んでいた長めの脚を下ろし、膝の上で両手を組むと上半身を少し乗り出した体勢で瑠衣に問いかけた。

もう一度、きかせて……

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