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ちゅんちゅんちゅん、と鳥の鳴き声が聞こえる
私)ウーン、あれ?もう朝。
窓から差し込む光が私を指さす
私)結構な時間寝てしまったみたい、ピクルとルルアはどこだろう
ゆっくりと立ち上がって辺りを見渡すがこの部屋にいるのは私だけだと気づき部屋を出ようとする
ルルア)…でも…….かしら
部屋のドアを開けると下の方でルルアとピクルが話していた
私)(何を話してるんだろう。バレないように聞いてみよう)
ピクル)あいつが犯人だと思うか?
ルルア)…そうは思いたくないわ。だって、あんなに優しそうな子なのに、
ピクル)…あぁ、そうかもしれないが、あいつは今は記憶が無いから大人しいのかもしれない。
ルルア)…..何が言いたいの
ピクルは少しうつむき、冷たい目をルルアに向ける
ピクル)…….あいつの記憶を思い出させるんだ。そして、本心を探る。だからあいつを、あそこに、
ルルア)…ハッ。あんたまさか、
ピクル)…そう、そのまさかだ。
ルルアの顔が青ざめ、机に手を思い切りついて立ち上がる
ルルア)あんた正気なのッ?!何年も前にあそこに行った人間が未だに帰ってきてないという事実を知らないの?!
ピクル)…知ってるよ。でも、
ルルア)でも…!?あの子をあそこに連れていくなんて考えられないわ!私は絶対に賛成しない!
ピクルが顔をしかめてルルアを見て強い口調で言葉を言い放つ
ピクル)じゃあ姉さんは親父と母さんの仇を取らなくていいのか?!
ルルア)ッ………
ピクル)俺たちの親を殺した犯人がもしかしたらあいつかもしれない、せっかくのチャンスを見逃すのか!?
ルルア)クッ…..
ガタンッ
私)(あっ…まずいッ!)
話に聞き入りすぎてしまい扉が前に出て壁に当たる音が部屋に響き、ピクルとルルアはこちらを見つめた
ルルア)ッ………
ピクル)…………
ルルアとピクルの視線が私に刺さる
沈黙がまずいと思ったのかピクルが急ぐように発言をする
ピクル)おっ、おはよう。昨夜はよく眠れたか?
私)フェッ……あ、はい、
ピクル)……そりゃ良かった。今から朝ごはんだから着替えてからこっちに来な。
私)アッ…えっと、わかりました。
ルルア)……
ルルアは何も言葉を発さずにそそくさと台所の方へ行ってしまった
私)ソッ…それじゃ私ッ、着替えてきます
ピクル)…..おう
部屋に戻り扉を閉める
自分の足が勝手に早く動き扉を閉め終わると恐怖からか、足がすくみその場に尻もちをついた
私)ハアッ…ハアッ…
私)(さっきの話、なんだったんだろう?”何年も前にあるあそこ”?”帰ってきた人間が未だにいない”?一体、なんの話を…)
私はそのことだけを考えた。その事しか考えられなかった
ピクルの冷たい目線、ルルアの青白い顔、あの場の凍りつくような雰囲気。
全てが私の脳にこびりついて取れないのだ
私)(あの顔ッ…どこかで、)
自分の中で勝手に2人に対する新しい感情が芽生えてしまっていた
私)(こっ…殺される。あッあの二人の手によって、誰かが殺されようとしている)
何故そう感じたのか自分でも分からなかった
私)(たッ助けなきゃ___)
そう私はあの2人に、助けて貰って住ませて貰っている2人に何故か”憎しみ”を覚えていた____