💚side
💚「ありがとね。色々と付き合ってくれて」
💜「いやいや大したことしてねぇよ。それより喜んでくれるといいな、翔太」
💚「いやマジで俺だけじゃ翔太の好みわかんなかったからさ、助かったよ」
💜「アイデアは阿部ちゃんじゃん。俺何もしてねぇよ」
いいものが見つかってよかったし、早く翔太の笑顔に会いたい。
俺はふっかと二人、仕事終わりにたまに使う個室の居酒屋でお互いを労うために飲んでいると、隣りから聞き慣れた声が飛び込んできた。
🖤「ちょっと!しょっぴー!翔太くん!飲みすぎだって」
💙「うるしゃぁぁい!!!こんやはとことんちゅきあえ!!!」
え?赤ちゃん言葉みたいになってるけど、翔太、全然呂律回ってなくない?
てか、翔太?まさか目黒と二人っきりだったりしないよね?
後からふっかが語ったことによると…。
この時、俺の背中からは、本気で青い火柱が立ち上るのが見えたそうだ。
💙「んっ……めぇめぇ…おれはなぁ…」
🖤「ちょ!!!どこ触ってんの!?やめてやめて///」
💙「うるしゃい!!!おれぇはせんぱいだぞぉ???」
🖤「ちょ///それ以上は……っ…///」
仕切りの襖を思いっきり開けると……そこには、押し倒される目黒と覆い被さる我が愛妻の姿。
💚「てめぇ!!!めぐろぉぉおお!!!こるぁぁぁああ!!!」
俺は翔太を目黒から引き離し、上着を脱がされかけていた目黒を睨み付けた。
🖤「えっ!?俺???俺が悪いの???」
目黒はまるで被害者かのように、上着の前を合わせると、弾け飛んだボタンを床からいくつも摘み上げ、ポケットに突っ込み、逃げるように部屋を出て行った。
💜「あ!めめ!俺も帰る!じゃな!阿部ちゃん!!!また!!!」
その後をふっかが慌てて追いかけて行く。
その場に残されたのは、俺と酔っ払った翔太だけ。翔太は俺を見ると、ぷいっと横を向いた。
💙「ふんっ」
💚「翔太?」
💙「おれぇもかぇるぅ……」
よたよたと立ち上がろうとするが、翔太は脚に力が全く入ってなくて、呆気なく俺に向かってしなだれかかってきた。
💚「一緒に帰ろ?」
💙「やぁだぁ」
ヤダ、と突き放すように言ってるつもりなんだろうけど、回らない口で舌ったらずで可愛いったらない。随分機嫌が悪そうだが、アルコールのせいで白い肌がほんのりピンク色だし、何よりトロッとした目つきがやばい。さっきまで目黒にこんな顔見せていたのか…。
恨みがましく俺を見ている様子が、上目遣いでまるで甘えてるようにしか見えない。
💚「……ねぇ、誘ってるの?」
💙「さそってなんか……んぅっ!……やぁ…」
やばい。
外なのに止まらない。止まらなきゃ。
大好きな唇を食べずにはいられなくて、それでも場所を考えて何とか触れるだけにして、ぎゅっと抱き締めたら、翔太が物足りなそうに俺を見てる。
💚「ねぇ、その顔無理。俺の理性もたなくなるから…」
💙「おれのぉこと……しゅき?…」
💚「愚問♡」
俺はもう一度キスをして、すぐに車を呼び、酔っ払う翔太をおぶって帰った。背中にしがみつき、眠くなったのか、うとうとしながらも翔太が言う。
💙「だったら、さみしがらせんなよぉー、さみしいだぁろぉーー、ばぁーか」
💚「ごめんね、翔太。寂しかったの?」
💙「ふっかのことがしゅきなのかとおもっ……た……」
💚「翔太?翔太?」
耳元には愛しい人の温もりと平和であったかい寝息。俺は返事を諦めて、それでも、ものすごーく幸せで。その夜は翔太を抱き抱えるようにして寝た。
💚「おはよ、翔太」
腕の中の翔太がぴくりと動いて、「んー」と可愛い声を上げたので、柔らかい髪を撫でてやる。
翔太は俺の胸におさまったまま、じわじわと昨夜のことを思い出したのか、しばらく固まった後、俺の胸に頭を押し付けてきた。
💚「くすぐったいよ、翔太」
💙「…………恥ずくて合わせる顔がない///」
💚「なんで?俺の奥さんの、可愛い顔見せて?」
💙「んっ」
翔太は少し身体を離すと、目を閉じたまま、真っ赤な顔をして、俺に唇を差し出した。
え?
朝から急なデレとか心臓もたないんですけど…。
俺は、嬉しかったが、むくむくと天邪鬼な心が湧いてしまい、唇を避け、首筋にキスを落とした。白くて細い首に赤い花が咲く。
💙「あっ!バカ!!目立つとこにはやめろって言ってんのに!!!」
翔太は慌てて飛び起きると、洗面台に首筋を確認しに行く。そして、そこで何かに気づいたようで、しばらく声がしなくなったかと思うと、どかどかと足音を立てて寝室に戻って来た。
💙「阿部!!これ………誰の?」
翔太の手の中には真新しいジュエリーケース。
💚「ん。開けてみて」
翔太はおそるおそるケースを開けた。
💙「真珠?」
💚「コットンパールって言うんだって」
💙「こっとん?……真珠じゃないの?」
💚「ニセモノだけど……軽くて、可愛いでしょ。付けてみてよ」
💙「……うん」
翔太がまた洗面台へ向かったので、俺も起き上がって、ついて行く。両耳にコットンパールのピアスを付けていく翔太の腰に後ろから腕を回して抱き締めた。
💙「どう?」
💚「可愛い。すごーく似合ってる」
💙「でも、なんでコットン?」
💚「俺たち、もうすぐ2年目だから」
💙「2年目?」
💚「結婚2年目は、綿婚式って言うんだって。だから、どうしても翔太の誕生日に間に合わせたかった。ふっかにも協力してもらって」
💙「だから最近こそこそしてたの?」
💚「……寂しがらせて、ごめんな」
翔太は振り返って、自分から俺にキスをした。
そして、耳まで真っ赤になりながら、俺に言った。
💙「マジで焦ったんだからな。お前は浮気なんかしないってわかってるけど…。それでも俺は……っ。っっうわぁっっ!!」
俺は翔太の細いウエストを掴むと、ひょいっと持ち上げて、そのまま洗面台に乗せた。
💚「ねぇ、もう反則過ぎるよ。そんな可愛さ、どこで身に付けてくんの?俺に何回恋させんの?俺に何回プロポーズさせる気?」
💙「そんなの……んっ…わかんな…あぁ…亮平……」
翔太のパジャマのボタンを一つ一つ外しながら、首、肩、胸と真っ白な肌に赤い花が増えていくたびに、甘い声で鳴く、感じやすい翔太を存分に味わった朝。
その後、二人揃ってリハに大遅刻して、さらに、ダンスがぎこちなくなっていた翔太のことで、照にさんざん嫌味を言われたことですら、痛くも痒くもない。幸せな愛し合う俺たちの物語はまだまだ続きそうです。
コメント
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わたしってこんなにあべなべ好きだったんだ、、、笑 えっほんとに好きで好きでたまらない、笑 最&高ッ!!
めめ🖤に今度、奢ってあげて!
💚💙最高です☺️