レシピノートを見ながらキッチンに立ち、おかゆが出来上がったのは数十分後だった。
「できた……」
小鍋の中を覗き込む。温かくて雑炊よりもとろりとした、病人でも食べやすそうなおかゆにホッとする。
ここまできたら、何としても大和さんに部屋の鍵を開けてもらわないと。ドラッグストアで買ってきたスポーツドリンクやらが入った袋を手に取り、部屋から出る。
そして、大和さんの部屋のインターホンを押し、しばらくの間の後鍵が開いた。ドアの隙間から、虚ろな目をした大和さんがふらふらと顔を出す。
「……雫、治るまで会えないって言っただろ」
「そんなの心配だから無理だよ」
「無理って……」
「せっかく隣の部屋なのに、体調が悪いときくらい頼って?……ね?」
「……はぁ」
苦しげに掠れた声で私を自室に帰そうとする大和さん、だけど、目を逸らさずに私の言い分を主張すると、大和さんはしばらくの間の後、ドアを*******************
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