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#リゼロ
すず
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第70話『黒龍への帰還』
龍哭谷。
激戦はなお続いていた。
王翦軍と蒼厳軍。
桓騎軍と黒龍軍。
各地で激しいぶつかり合いが続く。
その時。
一人の斥候が蒼厳の本陣へ飛び込んできた。
「蒼厳様!!」
「急報です!!」
蒼厳は静かに振り向く。
「申せ。」
斥候は息を切らしながら叫んだ。
「首都・黒龍で騒ぎが発生しております!」
「王都が混乱状態にあります!」
黄雷と黒牙が顔を見合わせる。
「何だと?」
「王都で?」
蒼厳の表情が初めて険しくなった。
「……原因は。」
斥候は首を振る。
「詳細は不明です!」
「ですが、城内で異変が起きたとの報告が相次いでおります!」
蒼厳は数秒だけ考えた。
そして。
軍旗を見上げる。
「全軍。」
静かな声だった。
しかし。
戦場全体へ響き渡る。
「撤退する。」
黄雷が驚く。
「今ここでか?」
黒牙も納得できない様子だった。
「あと少しで押し切れるぞ!」
蒼厳は二人を見る。
「黒龍国がなくなれば。」
「この戦に勝つ意味はない。」
短い言葉だった。
しかし。
誰も反論できなかった。
やがて。
黒龍軍全体へ伝令が走る。
「総大将命令!」
「全軍撤退!!」
戦場が騒然となる。
王翦軍本陣。
副将が驚く。
「敵が退いていきます!」
王翦は遠くを見つめた。
「何か起きたな。」
その時。
一騎の伝令が連合軍本陣へ駆け込む。
「報告!!」
「虹国より極秘伝令です!」
その場には。
王翦。
桓騎。
蒙驁。
李牧。
春申君。
呉鳳明。
オルド。
そして光金王からの密書。
王翦が読み上げる。
「黒龍城で重大な事態が発生。」
「なおきり、じゃぱぱ、シヴァが黒龍国中枢へ到達。」
「直ちに黒龍城へ向かってほしい。」
天幕が静まり返る。
李牧が口を開く。
「敵を追撃するのではなく。」
「黒龍国へ向かうということですか。」
王翦は頷いた。
「そうだ。」
春申君は静かに立ち上がる。
「ならば楚軍も同行しましょう。」
呉鳳明も続く。
「魏軍も協力します。」
オルドは豪快に笑った。
「最後まで付き合う!」
桓騎は不敵に笑う。
「敵の本拠地か。」
「面白ぇ。」
蒙驁も大きく頷いた。
「よし!」
「全軍、黒龍へ向かうぞ!」
こうして。
敵味方として戦っていた両軍は。
奇しくも同じ目的地へ進むことになった。
黒龍軍は祖国を守るため。
中華連合軍は真実を知るため。
その頃。
黒龍城地下。
李丙は静かに口を開く。
「第21代黒龍王。」
「その名は黒犀(こくさい)。」
「そして現在の第22代黒龍王。」
「その名は黒司(こくし)。」
「黒司陛下が変わった理由を。」
「今から全て、お話ししましょう…。」
コメント
1件
ああーこれガチの展開来たわ……! 蒼厳が首都の異変聞いて即撤退判断したの、ほんと将としての覚悟が違う。短いセリフで「黒龍国がなくなれば勝つ意味はない」って言い切るところ痺れた。しかも敵味方揃って同じ目的地に向かうの熱すぎるだろ。李丙が語りだす第21代と22代の真実、ここでようやく触れるのか。次話が待ち遠しすぎる🔥