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#めめこじ
雫
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ゆんしょ
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絶対辰哉
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月曜日。
照と辰哉は何事もなかったように出社した。
社内では今まで通り。
仕事中は仕事。
恋人になったことは、まだ誰にも話していない。
────────
「おはようございます」
「おはよう」
いつも通り挨拶を交わし、それぞれの席へ向かう。
目が合えば少し笑う。
それだけで十分だった。
午前中の仕事も順調に進んでいく。
そんな時だった。
部長が慌ただしくオフィスへ入ってくる。
「照、辰哉」
二人は同時に顔を上げた。
「ちょっと会議室へ」
普段より真剣な声だった。
────────
会議室。
ドアが閉まる。
部長は一枚の書類を机へ置いた。
「急な話なんだけど」
「来月から三か月間、本社との共同プロジェクトが決まった」
辰哉は資料を見る。
大型案件だった。
「責任者は照」
💜「おめでとう」
辰哉は笑顔で言った。
照も軽く頷く。
しかし。
部長は続きを口にした。
「勤務地は本社」
「三か月間、向こうへ常駐してもらう」
部屋が静まり返る。
💜「……え」
「それと」
部長は辰哉へ視線を向ける。
「辰哉はこっちで現在のプロジェクトを引き継いでほしい」
つまり。
三か月。
別々の勤務地。
────────
会議室を出ても、二人とも何も話せなかった。
やっと。
やっとやり直せたのに。
また離れる。
五年前の記憶が頭をよぎる。
仕事が原因で、少しずつすれ違っていった日々。
照は歩きながら小さく呟く。
💛「また仕事か……」
その声には悔しさが滲んでいた。
────────
昼休み。
屋上。
辰哉はフェンスにもたれて空を見ていた。
扉が開く音がする。
照だった。
しばらく隣に立つ。
風だけが吹き抜ける。
💛「断ろうかな」
突然の一言。
辰哉は驚いて振り返る。
💜「え?」
💛「本社の話」
💛「別の人でもできる」
💜「照」
💛「せっかく戻れたのに」
💛「また離れるなんて嫌だ」
辰哉は少し俯いた。
その言葉は嬉しかった。
でも。
嬉しいだけでは終われない。
💜「だめ」
照が辰哉を見る。
💜「断っちゃだめ」
💛「でも」
💜「照が頑張ってきたから任された仕事でしょ」
💜「逃げたら、絶対後悔する」
照は黙った。
辰哉はゆっくり笑う。
💜「今回は五年前と違う」
💜「ちゃんと話せる」
💜「ちゃんと待てる」
💜「だから大丈夫」
照は何も言えなかった。
ただ。
辰哉の言葉が胸に深く響いていた。
────────
その日の帰り道。
二人は駅まで歩いていた。
いつもの道。
いつもの景色。
でも、もうすぐ離れると思うと、どれも特別に見えた。
改札の前で立ち止まる。
💛「辰哉」
💜「ん?」
💛「今回は絶対」
照は辰哉の目を真っ直ぐ見つめる。
💛「途中で手を離さない」
辰哉は優しく笑った。
💜「うん」
💜「俺も」
そう言って、小さく小指を差し出す。
照も少し笑いながら、小指を重ねた。
二人だけの、小さな約束。
けれどその約束が、これから訪れる試練を乗り越える支えになることを、この時の二人はまだ知らなかった。
コメント
3件

一気読みさせてもらいました🥰 再会してお互い過去の過ちを後悔して 自分の気持ちに素直になって 相手に伝えることができて やっと報われて幸せになったのに… どうなってしまうのかしら 相手を想う強い気持ちがあるから きっと何があっても大丈夫だと思うけれど 心配 続きも楽しみにしています。 何より素敵なお話ありがとうございます。
優過労すぎでは!!? 今日神作投稿しすぎじゃない?? 無理しない程度にがんばってー!
おふたりがやっと前を向き始めたところに、また離ればなれの話…胸がぎゅっとなりました。それでも「今回は違う」って言える辰哉さんの強さと、逃げたい気持ちを飲み込んで向き合おうとする照さんの成長が、すごく沁みました。最後の小指の約束、宝物みたいでほろりとしました。次が気になります🤍