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「お嬢様、お待たせいたしました!」
アンナが息を切らしながら、分厚い紙の束を執務室の机に「ドォォォォォン!!」と置いた。
その衝撃で机の上のティーカップがガタッと悲鳴を上げる。
「……あら、さすがアンナ。仕事が早いわね」
私は髪を無造作にまとめ上げ、手近にあった一本のペンを「かんざし」代わりにグイッと刺して固定する。
レースが施されたドレスの袖を、迷わず肘まで捲り上げた。
(あぁ……この懐かしい感覚。経理部の血が騒ぐわね♡)
私は執務用の眼鏡をクイと押し上げ、書類の山に手を伸ばした。