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第一次被東戦争#1
─たった1つの惑星の取り合いから始まった、
互いに全勢力をぶつけ合う“総力戦“……
“1998年 6月3日 13時23分“-東帝-
オスト・ハオプトシュタットにて
「…………嘘…でしょ…」
…山は剥げ街は焼け川は消えた…
…核兵器が落とされた。
敵国であり、元の同盟国である…“彼岸帝国“…に。
この核攻撃を宣戦布告と見做す。
遂に戦争の火蓋が切って落とされた。
私の国名は「東大帝国(ひがしだいていこく)」
今回の主人公です。よろしくね。
「と、取り敢えず…生存者…!!」
1時間30分経過…
…誰も見つけられなかった。
完全に首都が崩壊した…終わりだ…。
「ほ、他の都市は…!!?」
此処、東大帝国は5つ都市がある。
他の都市なら希望があるかもしれない…。
「ッ…この際…すみません…」
近くにあった車のドアを開き、
ハッキングして運転し始める。
「お願い…誰か……」
_一方 東帝領星 アストロフ星雲 クルリス星a _
『る………k…sん………!!』
ん…誰だ……
『…るか…さん…!!』
俺の名前を呼んでいる…?
頭が動かない…
『る、瑠夏さん…ッ!!』
これは…雪月の声…??
「ハッ………ぉ、おう…?どうしたんだ…?」
『ほ、本土が…!本土の首都が…!!』
…混乱している…?あの雪月が…?
何があったんだ…
「ちょ、ちょっと落ち着け…何があった…?」
『ふーっ…ふーー……ち、地球の首都に…』
「お、おう…」
『……核兵器が…落とされたと…』
「……!?」
その瞬間、嫌な予想が頭をよぎった。
“嘘だろ…本土に……何故…?まだ戦争は始まったばかりの筈だ…あまりにも早計すぎる…短期決戦で終わらすつもりか…?たかが惑星1つの為に…?いや…そんな馬鹿な…“
『…さん……』『瑠夏さん…!!』
「あッ…な、なんだ??」
『これから本土へとゆきつきで向かうので乗り込みますよ!!急いでください!!』
そう言うと雪月は俺の腕を引っ張ってゆきつきまで走って行く。
少年少女移動中…
“1998年 6月3日 14時06分“-瑠夏-
『着きました!乗りますよ瑠夏さん! 足元お気を付けて!』
「了解……幸運を祈るぞ…艦長。」
『そんな…やめてくださいよぉ恥ずかしい…
雪月でいいですよ!上官!』
ブーメランだろ雪月……
そう思いつつ梯子を登り艦の内部へと入る。
俺は本来戦車の車長だが、空中艦で輸送中は戦闘不能になる為特例で駆逐艦搭乗員になる事を認められている。
恐らく雪月が上を言いくるめたのだろう。外見は可愛いが実は怖い、そんな人なんだアイツは…。
“1998年 6月3日 15時37分“-瑠夏-
《総員戦闘配置
これから戦闘空域へと侵入する》
おっと…命の危険が出てきたな…。
『…それでは私は艦橋で指揮を取ってきます、互いに…生きて本土へ行き…この戦争を生き延びましょうね、…氷塊瑠夏せんぱい♪…』
「そんな最期の挨拶みたいなの辞めてくれ、俺もお前も死なねぇよ。…雪月。」
『えへへ、それでは!また会いましょう!!』
「おう…!」
全く…心配掛ける奴だな。俺はまだ死ねないよ。
《『ゴホン…ぇー、クルーの皆様!全員で戦闘空域を突破出来るよう、各員、奮励努力を期待します!それでは…ふーっ………戦闘開始!!!』》
その直後無線から歓声が聞こえた、統制力が凄まじいな…皆アイツの事好きなんだろうな…
可愛いし。
「俺は4番主砲の担当…か、頑張らなきゃ雪月に顔見せ出来ねぇ…。」
『氷塊上官、そんな堅苦しい事言わないでくださいよ、早冬艦長はその程度で失望する様な人じゃありません』
そうだ…そうだよな、何ネガティブな事を考えているのだろう…俺。
「あぁ…それもそう…だが、本土が核攻撃喰らってる様なんだぞ…、お前等部下にへたってる所を見せる訳にはいかないんだ…。」
『今はその事よりこの戦場を生き延びる事を考えましょう、氷塊上官…』
「…Verstanden…」(了解)
“1998年 6月3日 16時01分“-瑠夏-
《『艦左後下方!敵戦闘機!4番主砲対空用意!』》
まずいッ…砲旋回急げ…。
「間に合った…Fire!!」
速射砲を敵機へと叩き込む。
戦車砲で鍛え上げた偏差を見縊るな。
《敵機撃墜!4番主砲の瑠夏さん!流石です!》
《無線で私語を話すな💢💢!!!》
《すみません!!!》
………何してるんだ雪月は…。
ま、反応しといてやるか。
《「あぁ、ありがたいが…また後で話してくれ。」》
《…!!了解!!✨️》
「…じゃ、対空に徹しますか…《通信終了。》」
少年少女対空中…
“1998年 6月3日 17時57分“-瑠夏-
《…状況終了。
各艦は損傷箇所の応急修理を急げ。》
かなりの時間戦闘を続けた、乗員も疲弊しきっている。
『お疲れ様でした、氷塊上官』
「あぁ…ありがとう。」
ずっと励まし続けてくれた、下部艦橋のクルー…。
『貴方とは中々話す機会無いので少し楽しかったです』
「…ありがとうな、第2の艦長さん…。
だが、気を緩めてはいけないぞ、戦闘空域を離脱…そして敵艦と敵機も撃滅したとは言え、いつ襲って来るかは分からないんだ。」
『了解』
…早めに陸戦の準備をしておこう。
リグにマガジンと医療セットを入れ、ホルスターにピストルを掛け、軍刀を腰に着ける。
『…少し早くないですか…?』
「…備えあれば憂いなし、最悪艦内で戦闘になるかもしれないのだからな…。」
『…成る程…』
少年少女飛行中…
“1998年 6月3日 19時12分“-瑠夏-
《我が艦隊は軍事都市へと寄港した、総員、速やかに対艦せよ、繰り返す、総員、速やかに対艦せよ》
ふぅ…疲れた。あの後も残党部隊と戦闘したしな…。
だが…これからが本番だな、核兵器で荒廃してるらしいもんな…首都。
『…ぁ!瑠夏さ〜んっ!やっと見つけた!』
「ぉ…雪月、お疲れ様だったな。」
『いえいえそんな〜//…瑠夏さんの対空もお見事でしたよ!流石陸戦隊の司令官ですねっ!!』
「やめろ…そんなじゃねぇよ…。」
─装備品を整え、艦を後にした瑠夏と雪月だった
“同時刻 オストハオプトシュタット“-東帝-
…一応生存者は見つけた…でも…圧倒的に戦力が足りない…。
同盟国や領星に救援要請は出したけどいつ来てくれるかも分からないし、未だ彼岸帝の軍が攻めて来てる…。
『東帝さんッ…もう持たないっす…!!撤退を…!』
「駄目だ!…首都を諦める訳には行かないんだ… 国のトップとしてまだ此処で戦わないと…」
『状況を考えてください!!…一時…撤退しましょう…』
「………」
そうだ、こんな状況、撤退するのが普通だ。
何故私は今言い争っている、なんだ、国存続のピンチだってのに自分の面子を優先するのか?
それこそトップとしてどうなんだ、東大帝国。
先代が折角繋げてくれたこの国を無下にするのか?
其れとも何だ、未知の状況に混乱しているのか?
…ぃぃゃ…何方にせよ国民の命を守るのが国の代表だ…。
「…君は逃げて…私は戦う…」
『ちょッ…馬鹿じゃないっすか!!?』
「馬鹿で良い…君達国民を守るのが私の仕事だから…」
零氷刀と雷光刀を鞘から引き抜き、眼帯を取る。
『マジで行くつもりっすか!?』
「…あぁ」
『考え直してくださいよ!貴方が死んだら国は終わりなんですよ!!』
「……大丈夫だ…俺は死なない。」
そう言葉を放ち、敵軍の方向へと飛び出した。
『無茶ですって!!ちょっとぉぉぉ!!!』
“1998年 6月4日 3時42分“-東帝-
「チッ…斬っても斬っても永遠と湧き出てくる…」
無策に飛び出してからは孤立無援の単独戦闘…。
もう何人殺めたのだろう、全身返り血で真っ赤だ。
そろそろ疲れてきた、全身が痛い、刀が重い。
核兵器が落ちて1日も経っていない様な場所だ、人間からの支援を受けれるとは到底思っていないが…奇跡が起きる事を祈って、常に無線機を携帯する。
《「此方東大帝国、
………誰か生きている者は返答してくれ」》
…と。連絡してる内に距離を詰められるから出来るだけしたくないが…少しでも、希望を持ちたかった。
「《頼む…返答してくれ》………ッ!?…このッ」
敵弾が耳を掠めた、やはり無線で話してる内に攻められる、隙を見せるのは危険…か。
「(手榴弾でも持って自爆…ぃゃ、それこそ救援要請を送った皆の期待を裏切る事になる…俺は…死んじゃいけないんだ…)」
脳の稼働率を上げ、思考を巡らせる。
全身の血液が熱い、心拍数が高くなっている。
「(何か策は無いのか…考えろ…東大帝国…!!)」
と、その時1つの砲撃音が聞こえた。
「ッ!?……な、何だ…?」
《『…我が名は氷塊瑠夏、空軍第六宇宙艦隊陸戦隊の司令官であり、BTUの車長だ。東大帝国、貴方の救援要請をキャッチし参上した。これから貴方を援護する。』》
奇跡が起こった、定期的に発していた信号のお陰で救援が来てくれた、BTU-80は核攻撃下でも問題無く稼働出来る戦車だ、これは勝てる…!!
「…ありがとう、氷塊瑠夏…本当に…」
少し涙ぐんできた、
精神的に限界が来てたのだろう。
《『泣くのは早いですよ、……これからFy-2陸海空両用車両や歩兵支援車両、対核防御装甲を装備してる車両等が援護に参ります、それまでは私達BTU-80小隊と連携し、敵部隊を撃滅しましょう。』》
「…泣いてなんかないよ……了解…。」
“1998年 6月6日 14時36分“-東帝-
─あれから、首都に残っている敵軍を全て殲滅し、これから復旧作業に入る所まで来た。
《『長時間の戦闘、お疲れ様でした、東大帝国様。』》
「…ありがとう…そちらも救援…助かったよ…。」
言葉を発した後、刀を鞘に戻し、眼帯を着けた。
かなり疲れた…。
皆が救援に来なかったらどうなってた事かな…。
「…にしても、良く私の事見つけてくれたね、曖昧な信号出してたと思うんだけど…。」
『…勘…ですよ、東大帝国様。』
「…そっか。」
-fin-
お疲れ様でした。
不定期ですが恐らく続けてくかと、
それではばいにゃ〜