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交流会の襲撃当日、私は重面春太と共に行動していた。
「こんな変な見た目の奴より、可愛い女の子と一緒が良かったな〜」
「私だって、九相図を回収する役割になりたかったです。」
そう話しながら歩いていると、遠くに庵歌姫が見えた。
「あの人の術式は、本人も含めた任意の術師の呪力総量と出力を一時的に増幅させるものなので…って話聞いてない!?」
私が話している途中で、重面春太は庵歌姫に攻撃を仕掛けた。
「!」
重面春太の斬撃はかすかに庵歌姫の髪先のみかすめる。
「あれっ?絶対斬ったと思ったのに。」
その手には、柄が人間の手の形をした不気味な刀が握られいた。
「いいでしょ、この刀。醸造が作ってくれたんだ。さっき会わなかった?」
「呪詛師…それに呪霊も来ているわね。」
「醸造によると、お前は非力だから刀に握ってもらえだって。ねえ、お姉さんは俺に何をくれるの?」
釘崎野薔薇と禪院真依が駆けつけた。
「お前、モテないだろ。出会い頭に自分の話ばっかり、金とんぞ。」
「アンタのどこに金とれるだけの聞き手の器量があんのよ。」
「こんな時に喧嘩売ってんじゃね〜よ。」
「アンタ達!」
(真依さんは弾丸を作れる程の呪力は残ってない…だけど歌姫さんの術式で呪力が増えるから何発か撃てられる。防御用の帳を展開して狙撃を防ぐとして、野薔薇さんの術式の対処は…)
「わぁ〜、女の子がいっぱい。モテモテだ〜!」
「キモっ」
「ちゃんと戦いに集中してくださいよ。」
私は手の中にある帳を大きくし、自分を中心とした半径1mぐらいにして盾代わりにする。
「共鳴りっ!」
釘崎野薔薇の攻撃も帳によって防がれた。
「俺も帳の中にいれて守ってくれな〜い?」
「あ、はい。」
重面春太にも同じように帳の盾を渡しておく。
「野薔薇と真依は金髪サイドテールと対峙して!私は向こうの呪霊を祓うから。闇より出でて闇より黒く、その穢れを禊ぎ祓え。」
庵歌姫が降ろした帳によって、私と重面春太の盾になっている帳が潰された。
(領域展開の対処法としては自身も領域を展開するということを、帳に置き換えたような感じなのか…!)
向こう側の攻撃が通るようになり、重面春太が苦戦し始めている。
庵歌姫と私は肉弾戦で戦うが、庵歌姫の方が優位に立っていた。
「落花の情っ!」
触れた呪力を自動で弾く領域対策だが、領域展開されたときじゃなくても通用すると思い発動する。
なぜ御三家秘伝の技を使えるかというと、御三家の人間の肉体を乗っ取ったことのある羂索から教わったからだ。
庵歌姫からの攻撃は結構中和された。
そのとき、組屋鋳造が展開した五条悟を通さない帳が破壊される。
「五条悟が来れるようになった…撤退します!」
「おい、逃げんな〜!」
重面春太を引きずって逃げた。