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突然と告げられた自宅警備の通告。本来ならあのピザレストラン店舗での夜間警備勤務の日々の筈がずっと終わりなくと、そう思っていたが、どうやらそうはいかないらしい。
「何とか凌ぐ事が出来てるね、これなら大丈夫」
「ああ、それにあのピザレストラン店舗での警備よりもやる事は少ないし、見慣れた景色の中でくらいなら大した事もない、まあ怖がりな事には変わりないけど……」
そんな事を言いながら、時間は流れ…-あっという間にもうあと二時間で今日の警備時間は終了すする時間にまで来ていた。
「あと、もうちょっとで……今日の警備は終わる筈だ」
自宅警備開始から数時間、懐中電灯のライトと微かに聞こえてくる機械人形の声に耳を澄ませながら警備作業を順調にこなしていき、時刻は6時になった頃……すると聞こえていたナイトメア達やその他の機械人形の声や気配が一斉にピタッと止み、静寂な空間に戻った。
「良かった……終わった……」
「ルディック、無事乗に乗り越えられたね……!」
「ああ」
無事に自宅警備初日を乗り越え、怪しげで不穏な気配や視線も無くなり、安堵した……だが、悪夢や自分の中に入り込んでいる謎の感覚は消えない。
「…………やっぱり身体が変な感覚がする……自分の身体の筈なのに……まるで違う人に成り変わったみたいな感覚だ」
「多分、機械人形に乗っ取られ侵食が進んでいる証拠だと思う、相当気に入られてしまったみたいだね、生前……私も悪夢は経験したけど何かに乗っ取られるような感覚が生じる事なかった」
「……………少し休もう」
そうして、ルディックは警備によってずっと緊迫した状態で精神的に緊張が続いていた為、仮眠を取る事にした。
でも、目を閉じた途端にまた悪夢が苦しめる。「はあ、眠れない……目を閉じれば、またあの悪夢が襲ってくる………幻覚を見てる気分だ」
「けど、休まないと警備に身が持たないよ、正直私はこうして君の傍に居る事しか出来ないし、何もしてあげられるような事なんて私には………ないけど」
ユリメアはしょんぼりして下を向いた。
しかも彼女は既にこの世から他界し、死んでいる。こうして彼女が現世に帰って来れているのも、きっとルディックが自分の存在を忘れないでいてくれて居るお陰というだけであって、誰一人としてユリメアの事を忘れているなんて事になれば、彼女の存在もない。
亡霊の自分に一体、何が出来るのか‥……?傍に居て、励まして守護霊的存在になれば、今の彼女にはその気持ち、ただ一つだけ。
「本当に……無力だよ……ルディックこんなに苦しんでいるのに何もしてやれない……私に今湧いてくるのは無力さと情けなさばかり……」
そして、静かに何も言わず、ユリメアはルディックに寄り添った。
「もう、君だけは失いたくない」
そう告げるように。
「ユリメア、ありがとな。ずっと俺に寄り添ってくれて、お前の存在が在るお陰で勇気を貰えてるよ」
「良かった……」
悪夢に酷く苦しむ彼は今晩は眠れず、寝ようとしても悪夢に魘されてしまって十分な休息が取れない。そう感じた彼は気晴らしに他の店舗に偵察で忍び込み、情報を集めている警備員達とリモート通話を行い、現状報告をして貰う事にした。
「そっちの方はどう?」
「ウィリアム・アフトンに関する情報は全然……だけど機械人形達の挙動が突如暴走し、警備員を目掛けて襲ってくる事例が何処の系列店でも多発してるみたい」
「他のとこでも、あのピザレストラン店舗と同じような事が起きてたのか」
「怪しい人物には出会さなかったし、その他の店舗で役立つような目立った情報は特にないよ」
「他の系列店でもって事は、其処以外の店舗でも状況は変わらないって事か」
「マイケル・アフトンやヴァネッサ、そしてジュディアさん、この四人が影で動いてんじゃないかって情報なら得られたよ」
「その話、少し詳しく聞いても良いか…?」
「ええ」
そうしてて、一人の警備員の口から語られたのは、マイケル・アフトンやヴァネッサ、そしてウィリアム・アフトンの息子、影の存在が居る事……そして何より連続誘拐殺人事件、そして突然とおかしくなった機械人形達の暴走はプログラム改竄による異常、これら全てが人為的に尚且つ意図的にやっているのではないかという事。
パープルガイやバニーなど、複数の存在がこの一連の出来事に関与しているのではないか。そんな話が続々と他の系列店店舗へお忍び偵察に行って居る警備員仲間から告げられていく。
「なるほどな、多少の情報は得られてるみたいで良かった……ところで偵察で潜入している事、誰かにバレたりしてないか?」
「今のとこは大丈夫、定期的に偵察隊の皆んなと情報共有をやってるんだけど目立った事もないみたいだし、お互い何処も偵察している事は誰もバレてない」
「そうか、なら安心だな」
すると、今度は警備仲間の方からルディック達の方の進捗を聞かれ、彼は話した。
「こっちは散々って感じだよ、機械人形達の暴走を始め……店舗内のセキュリティシステムや設備自体もまるで誰かに遠隔で操作されてるかのように突然停電状態になったり、動く筈のない時間に動いてたり、確実に…………殺そうとしてきてるみたいだ」
「殺そうとしてるって、まさか貴方を……!!?」
「ああ、間違いないと思う」
「それは確かに散々だ、そうなるとかなり深傷を負ったんじゃないのか?」
「毎度重傷で血だらけになるのが日常的になっていたところだよ、けど今はもうそんな事とは離れる事が出来た」
とルディックは淡々と話し、そして昨日から突然と自宅警備を宣告した紙が置かれていた事も赤裸々に話した。
「自宅警備‥‥それに在る日突然見るようになった悪夢、更には機械人形に身体を侵食されていく
く感覚もする……確実に狙われてる証拠じゃない、このままだと…… 」
「けど、例えどんな事があっても俺は警備をもう諦めないって心に誓ったんだ 」
その後も情報共有は続き、お互いあの男を打ち倒す為に継続して潜伏と警備を続けていかなければならない。
「潜伏して偵察してる皆んな、素性や情報がバレてなくて何よりだね 」
「ああ、一先ず安心だ」
情報集めと、皆んなの安否確認が出来て安堵した途端、緊張と不安が解れ……今のうちに身体を休めよう、そう思ったルディックは改めて横になり目を閉じて休んでみる。
「………………………………」
「ルディック、大丈夫……?眠れてる……?」
それから数分、一時間と時間は経ち、どうやら今度こそ就寝出来たようだ。その様子を優しく眺め、ルディックが身体を崩さないようにと、そっと彼女は彼に掛け布団をかけて、「ルディック、おやすみなさい、今日こそ悪夢見ないと良いね。安心して、私はずっと君の傍に居るから」
「……………………………………」
悪夢を見て魘され苦しむ様子もなく、安心して眠りにつけたようでそのまま次なる日がやってきた。
「…………………ん、ん…………」
彼は目覚め、また今日の深夜の警備に向けて休息を取ったり、復讐への道筋を着実に進める為に、あの男の動向を探る為の情報集めや、定期的に偵察部隊の警備員達にコンタクトを取り、とにかく自宅警備の時間がやってくるまでの時間も有効活用し、復讐を実現するべく、あの男を地獄へ追い詰める方法をひたすらに考え続ける。
「……………………早いね 」
「………………?? 」
「私が死んで……どれだけの時間軸が経ったのかな、皆んなはきっと私の事なんか忘れて記憶にすら残ってないよね」
「皆んなが忘れても、俺は絶対にこの先もおお前の事を忘れないよ、幼い頃からずっと一緒に過ごしてきた幼馴染だし、家族同然の存在…そんな存在が在る日突然殺されて亡くなって、けどこうして奇跡が起こって傍に居る」
「ルディック、ありがとう」
ユリメアはぎゅっとルディックに甘えるように抱擁する。「ユリメア、何だか甘えたがり屋になったな、それもそうか‥……突然拐われて殺されてこの世から居なくなって、こうやって今居るのはあの世から生霊として一時的に蘇ったってだけで、本当はもうこの世に居ない存在なんだもんな」
「ルディック、ほんとに感謝してる、私の事を忘れないでいてくれて」
そんな他愛ない時間はあっという間に過ぎ去り、仮眠や休息の時間を終え……後は深夜の自宅警備に備える。
「もう外の空が暗くなってきてる、もうすぐ自宅警備の時間が………悪夢達の襲撃が来る」
「機械人形達やあのらからマークされてるからには、もう何処にも逃げ場なんてない……死ぬまで逃れる事は出来ない、警備はずっと続く。心身が死ぬまで、仲間にされるまで終わらない、まさに死の所業だよ」
「もう覚悟はとっくに出来てる。どんな事があろうとも、もう逃げない、ここで逃げてたらお前の復讐も……ましてやこれまで奪われてきた幼い命達の為にも……この惨劇は止めなければならないんだ」
「ルディック、何だか知らないうちにほんとに強くなって逞しくなったね、君ならどんな事でも乗り越えられるって信じてたよ」
「俺が此処まで立ち向かえたり、乗り越えられるてるのはお前のお陰だよ、寧ろ感謝したいのはこっちの方だよ、ありがとう」
互いに信じ合い助け合い、そんな二人だけの友情と絆を再認識した。「ルディック、どうか……死んじゃ嫌だよ……君だけは死なせたくない、死んで欲しくないもん……君まで此方側にくるなんて」
「ユリメア、大丈夫だよ。もうお前を悲しませる事は起こさせないよ、約束する」
そう話していると陽は沈み、やがて夜がやってきた。
夜が訪れてくるに連れて不気味な気配が周囲に漂い始め、そして更には…‥「っ…………、また…………この感覚……、うっ……!!」
「悪夢…‥いや、身体が乗っ取られようとしてる………」
彼の身体は機械人形の何者かによって蝕められ少しずつ腐敗し、死ぬまで絡み付き、最終的には完全に機械人形の身体と化す。
「はあ……はあ…………はあ、うっ…………身体が…………自分じゃない身体に感じる、何かに支配されていく感覚……」
「きっとこれも悪夢も全部、この全てを終わらせたら解放される、そう私は信じてる……ルディックが機械人形達の誘惑に負けないように、私はずっと傍に居るから」
「ユリメア、ありがとう…………」
徐々に、着実に機械人形達に支配され、自我を失いかけている感覚がより日に日に鮮明になって身体の支配権さえも奪われていくような、奇妙な感覚がずっと襲う。それ程機械人形達は根強く彼をマークし、狙いをつけている証だ。
「自分が……取り込まれていくような感覚、最初感じた時よりはっきり分かる」
しかも、それに加えて夜が訪れると同時に機械人形達の気配や視線が増し、無数の視線を感じる。とても不気味だ。
「怖い…………怖い……」
機械人形達の察知した途端に、彼は再び恐怖の渦に飲み込まれ怯える。狙われている……きっと殺されてしまう、そう思った瞬間から、怯えずには居られなくなった。
「ルディック………… 」
こうして、迫り来る警備の時間、自宅警備で以前に比べれば 長時間恐怖に曝される心配も多少は薄れたが、その分これまで以上に身近な距離にまで迫り、襲いかかるように。
それだけに終わらず、彼自身に迫り来る脅威や恐怖がより迫る危機的状況。真っ暗な空間に成り果て、直に今日の警備の時間。