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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで
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 洗顔をするために井戸まで来た、シンヤ、ミレア、レオナード。 シンヤはイタズラとして、【水柱】の魔法を発動させた。

 ミレアはレオナードを盾とするべく彼女の背後に回った。

 そしてレオナードは、そんな彼女の行為を咎める。


「あはは。二人とも仲が良いな」


 二人のやりとりを見て、シンヤは笑っていた。


「あはは。じゃねえよ! シンヤ兄貴。笑って見るぐらいなら、魔法を止めろよ!」


「え? やられっぱなしは趣味じゃないんだ。それに、たまにはこういうのも楽しいだろ?」


 シンヤは爽やかな笑顔を浮かべて言う。

 そして……。


「行け、【水柱】よ!」


 シンヤが最後の命令を下すと、彼の言葉に従って水柱が動き出した。


「ぎゃあああっ!」


「うわああアアァ!!」


 レオナードとミレアが悲鳴を上げる。

 だが、それでもシンヤの攻撃は止まらない。

 さらに水量を増して、二人を追い詰めていく。

 やがて、二人の全身がびしょ濡れになると同時に、水柱は消えた。


「ふう。久々に思い切りやってしまったな」


 シンヤは満足げに呟いた。


「くそっ。やってくれたな、シンヤ兄貴。オレのパンツまでずぶ濡れになったぞ」


「あたしもダ。このままでは風邪をひくゾ」


「すまん。ちょっとやりすぎたな」


 シンヤは素直に謝った。


「実は、着替えは持ってきているんだ。ほら、ミレアとレオナードのパンツだ」


「おお。用意周到ダナ」


 ミレアはシンヤからショーツを受け取る。

 次はレオナードの番だ。


「サンキューな。……って、何でオレの分まであるんだよ?」


「こんなこともあろうかと、昨晩のうちに拝借しておいた。意外に可愛い柄だな」


 シンヤは笑いながら答える。

 そして、手に持ったレオナードのパンツを広げ、しみじみと言った。


「うん。いい眺めだ」


「おい! 人の下着を広げんな!!」


「あはは。いいじゃないか。綺麗に洗濯されているし、恥ずかしいことなんてないだろ?」


「そういう問題じゃねーんだよ!」


 レオナードが叫ぶ。


「まったく……。シンヤ兄貴の本性が見えてきたぜ。こんな変態だったとはな」


「失礼なことを言うな。俺はただ、自分の欲望に従っただけだ」


「それがダメだって言ってるんだよ」


 レオナードはため息をつく。


「これがシンヤだヨ。あたしはシンヤに全てを捧げてイル。レオナードにはその覚悟がないのカ?」


「す、全てだって!? そんなの、できるわけないだろ!?」


「ふーん。それなら、シンヤはあたしだけのものダナ」


「ぐっ……」


 ミレアの言葉にレオナードは悔しそうな顔をする。


「分かったよ! ほら、シンヤ兄貴! そのパンツをよこせ!」


「お? おお」


 シンヤはレオナードに下着を手渡した。


「まったく……。なんでオレがこんな目に……」


 レオナードはぶつくさ言いながらも、濡れたショーツを脱ぎ、代わりにシンヤから受け取ったショーツを穿いた。


「ほら、これでいいんだろうが! 満足か!?」


 彼女はショーツを丸出しにした状態で腕を組み、シンヤたちを睨む。

 羞恥により顔色は真っ赤だ。


「ああ。とても良い景色だよ、レオナード」


「うるさいっつーの!」


 レオナードは怒気を孕んだ声色でそう言うが、その顔はどこか嬉しそうだった。


「むむっ! あたしも負けてられないゾ……。シンヤ、あたしも見てクレ」


 ミレアはレオナードに対抗するように、ショーツ姿をシンヤに披露する。


「ミレア姉貴も脱いだのかよ!?」


 レオナードが驚く中、彼女はゆっくりと足を上げていき――。


「どうダ? この完璧な曲線美は」


 腰をくいっと曲げることで、その見事なヒップラインを見せ付けた。


「おお! これはすごいな!」


 シンヤは目を輝かせて称賛の声を上げた。


「素晴らしい……。二人とも、素晴らしいぞ……。……ん?」


 クラッ。

 不意に、シンヤの視界が歪んだ。

 興奮のしすぎで、立ちくらみのような症状を引き起こしたらしい。

 彼が仰向けに倒れ込む。


「シンヤ!?」


「シンヤ兄貴!?」


 ミレアとレオナードが慌てて駆け寄る。

 倒れ込んだシンヤの視線の先には、心配げな様子の二人の顔。

 そして、至近距離から存在感を見せつける二つのショーツがあった。


「我が人生に一片の悔いなし!!!」


 シンヤは二人の美少女を視界に収めつつ、ふと空に視線を移した。

 そこには、雲一つない青空が広がっていたのだった。

魔法の探求者、異世界で無双する ~美少女奴隷と迷宮を探索して、何やかんやで成り上がっちゃうぜ~

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