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洗顔をするために井戸まで来た、シンヤ、ミレア、レオナード。 シンヤはイタズラとして、【水柱】の魔法を発動させた。
ミレアはレオナードを盾とするべく彼女の背後に回った。
そしてレオナードは、そんな彼女の行為を咎める。
「あはは。二人とも仲が良いな」
二人のやりとりを見て、シンヤは笑っていた。
「あはは。じゃねえよ! シンヤ兄貴。笑って見るぐらいなら、魔法を止めろよ!」
「え? やられっぱなしは趣味じゃないんだ。それに、たまにはこういうのも楽しいだろ?」
シンヤは爽やかな笑顔を浮かべて言う。
そして……。
「行け、【水柱】よ!」
シンヤが最後の命令を下すと、彼の言葉に従って水柱が動き出した。
「ぎゃあああっ!」
「うわああアアァ!!」
レオナードとミレアが悲鳴を上げる。
だが、それでもシンヤの攻撃は止まらない。
さらに水量を増して、二人を追い詰めていく。
やがて、二人の全身がびしょ濡れになると同時に、水柱は消えた。
「ふう。久々に思い切りやってしまったな」
シンヤは満足げに呟いた。
「くそっ。やってくれたな、シンヤ兄貴。オレのパンツまでずぶ濡れになったぞ」
「あたしもダ。このままでは風邪をひくゾ」
「すまん。ちょっとやりすぎたな」
シンヤは素直に謝った。
「実は、着替えは持ってきているんだ。ほら、ミレアとレオナードのパンツだ」
「おお。用意周到ダナ」
ミレアはシンヤからショーツを受け取る。
次はレオナードの番だ。
「サンキューな。……って、何でオレの分まであるんだよ?」
「こんなこともあろうかと、昨晩のうちに拝借しておいた。意外に可愛い柄だな」
シンヤは笑いながら答える。
そして、手に持ったレオナードのパンツを広げ、しみじみと言った。
「うん。いい眺めだ」
「おい! 人の下着を広げんな!!」
「あはは。いいじゃないか。綺麗に洗濯されているし、恥ずかしいことなんてないだろ?」
「そういう問題じゃねーんだよ!」
レオナードが叫ぶ。
「まったく……。シンヤ兄貴の本性が見えてきたぜ。こんな変態だったとはな」
「失礼なことを言うな。俺はただ、自分の欲望に従っただけだ」
「それがダメだって言ってるんだよ」
レオナードはため息をつく。
「これがシンヤだヨ。あたしはシンヤに全てを捧げてイル。レオナードにはその覚悟がないのカ?」
「す、全てだって!? そんなの、できるわけないだろ!?」
「ふーん。それなら、シンヤはあたしだけのものダナ」
「ぐっ……」
ミレアの言葉にレオナードは悔しそうな顔をする。
「分かったよ! ほら、シンヤ兄貴! そのパンツをよこせ!」
「お? おお」
シンヤはレオナードに下着を手渡した。
「まったく……。なんでオレがこんな目に……」
レオナードはぶつくさ言いながらも、濡れたショーツを脱ぎ、代わりにシンヤから受け取ったショーツを穿いた。
「ほら、これでいいんだろうが! 満足か!?」
彼女はショーツを丸出しにした状態で腕を組み、シンヤたちを睨む。
羞恥により顔色は真っ赤だ。
「ああ。とても良い景色だよ、レオナード」
「うるさいっつーの!」
レオナードは怒気を孕んだ声色でそう言うが、その顔はどこか嬉しそうだった。
「むむっ! あたしも負けてられないゾ……。シンヤ、あたしも見てクレ」
ミレアはレオナードに対抗するように、ショーツ姿をシンヤに披露する。
「ミレア姉貴も脱いだのかよ!?」
レオナードが驚く中、彼女はゆっくりと足を上げていき――。
「どうダ? この完璧な曲線美は」
腰をくいっと曲げることで、その見事なヒップラインを見せ付けた。
「おお! これはすごいな!」
シンヤは目を輝かせて称賛の声を上げた。
「素晴らしい……。二人とも、素晴らしいぞ……。……ん?」
クラッ。
不意に、シンヤの視界が歪んだ。
興奮のしすぎで、立ちくらみのような症状を引き起こしたらしい。
彼が仰向けに倒れ込む。
「シンヤ!?」
「シンヤ兄貴!?」
ミレアとレオナードが慌てて駆け寄る。
倒れ込んだシンヤの視線の先には、心配げな様子の二人の顔。
そして、至近距離から存在感を見せつける二つのショーツがあった。
「我が人生に一片の悔いなし!!!」
シンヤは二人の美少女を視界に収めつつ、ふと空に視線を移した。
そこには、雲一つない青空が広がっていたのだった。