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#オリジナルストーリー
苹果🍎
60
#うみDD
とらげ@ゆらゆら🫠
9,294
零斗さんに驚きと歓喜と不安のオーラが浮かぶ。
「いいのかよ。何するかも分かんねぇやつ家にあげて」
「いいですよ。嫌なら別に追い出しますし」
「追い出す…か」
零斗さんは苦笑いしてそう言う。
「それで、来てくれるんですか?」
「好きな人からの誘いなんて、行くに決まってんだろ」
零斗さんは真剣な目でそう言う。
「じゃあ、行きましょう」
俺はそう呟いて歩き出した。
自宅に着くと、玄関の扉を開け、中に入る。
零斗さんはその後に続いて、中に入った。
「邪魔するぞ」
「どうぞ」
部屋にあがると、零斗さんが呟く。
「お前、一人暮らしなのか?」
「はい。大学入ってから」
「そうなのか…」
そう言う零斗さんには緊張のオーラが浮かんでいる。
「なんか飲みます? って言っても水か牛乳かコーヒーくらいしかないですけど」
「じゃあ、水貰うわ」
「分かりました。ソファー座っててください」
「おう」
零斗さんがソファーに座ったのを確認して、俺は冷蔵庫から水の入った冷水筒を取り出す。
二人分、コップに入れると、零斗さんの方へ行き、コップを手渡す。
「どうぞ」
「ありがとな」
零斗さんはコップを受け取ると、水を一口飲む。
俺はそんな零斗さんの横に座り、水を一口飲んだ。
零斗さんは前にある机にコップを置いた後、呟く。
「いつからだよ」
「え?」
「俺を好きなの。いつからなんだ?」
「えっと…零斗さんが謝ってくれた日です」
「俺が…」
零斗さんはそこで言葉を止め、考える素振りを見せる。
そんな零斗さんを見て、俺は机にコップを置く。
「…なんかいつも謝ってた気すっから、いつか分かんねぇや」
零斗さんはそう言って苦笑いする。
「確かにそうですね。俺が好きになったのは初めて零斗さんが謝ってくれた日です」
「初めて…あの日の俺に好きになる要素なんてあったか?」
「零斗さんが意外と真面目な人だって知れたので」
俺が微笑むと、零斗さんは不安のオーラを漂わせながら言う。
「確かにスーツ着て謝ったけど、その後の事で台無しになっただろ」
「熱吸った後のキスの事ですか?」
「まぁ…あとその…その先もしようとしただろ?」
「そうですね。実はあの後、零斗さんに会ったこと後悔してたんですけどね。なんかずっと零斗さんが頭から離れなくて。寝るまでずっと考えちゃってて」
「俺がクソ野郎だって?」
「違いますよ。零斗さんが謝ってくれた事とか、ケーキ一緒に食べた事とか。キスの事も零斗さんの好意のオーラも全部頭から離れなくて」
「好意のオーラ?」
零斗さんが不思議そうに問う。
「あっ…」
しまった。フィールズの事はあんまり言いたくないのに。
常に自分の感情を見られる訳だし、嫌なのは理解できる。
サプライズとかもオーラで分かってしまう。
俺が今までの恋人と別れたのは、俺がフィールズなのが原因の事が多かったし。
言わない方がいいと思うけど、口に出してしまった事だし、取り消しは出来ない。
俺は恐る恐る口を開く。
「あの俺、フィールズって言って人の感情が分かるんです」
「感情?」
零斗さんはそう呟いた後、フッと笑う。
「俺と同じだな。感情が分かんの」
「あぁ…確かにそうですね」
そうか。そう言えば零斗さんも熱を吸った時に感情が分かるんだっけ。
と言うより、感情によって味が違うのか。
「でも俺は熱吸わねぇと分かんねぇから、快は見ただけで分かるってすげぇと思う」
心がパッと明るくなる。
零斗さんの周りには、嫌な感情のオーラは何一つなくて、ただ、興味と尊敬と好意のオーラだけが浮かんでいた。
(この人の事、めっちゃ好きかも…)
そう思った瞬間、零斗さんの空腹のオーラが濃くなる。
「…なんだよ。そんなに俺の事考えて」
「えっ?」
「すげぇ甘い匂いすっから…」
「…吸ってください。熱」
俺は零斗さんの方に体を向ける。
零斗さんはぎこちない様子で俺に近づいた。
「もしかしたらその…止まんねぇかもしんねぇけど、いいのか?」
「いいですよ。その時はまた俺の事、ベッドまで運んでくれます?」
「そりゃあもちろん。まぁ、なるべく吸いすぎないように頑張るわ」
零斗さんはそう言った後、俺の唇に自分の唇近付ける。
目を瞑ると、そっと唇が触れた。
零斗さんは俺をゆっくりと寝かせながら、喉を鳴らして熱を飲む。
少しして、零斗さんの唇が離れた。
目を開くと、零斗さんと目が合い、再び唇が触れ合う。
「んっ…」
何度か唇を重ねた後、零斗さんの手が俺の服の中に入り込む。
俺はその手を、パッと掴んだ。
零斗さんは慌てた様子で俺から離れる。
「あっ…悪ぃ。また調子乗った」
「いやっ、そうじゃなくてその…ベッド行きましょう」
「あぁ…そうだな」
零斗さんが立ち上がるのを見て、俺は言う。
「なんか、体動かないかもしれないです。ベッドまで運んでくれません?」
と冗談で言ってみると、零斗さんは俺の背中と膝の裏に手を回して、俺を持ち上げる。
「悪ぃ。吸いすぎたな」
申し訳なさそうにそう言う零斗さんに笑みが零れる。
「零斗さん、力持ちですね」
「快が軽いだけだろ」
零斗さんはそう呟いた後、俺をベッドまで運んでくれる。
ベッドに俺を下ろすと、横に寝転んだ。
「今日は寝るだけにすっか」
「え? なんでですか?」
零斗さんの方に体を向けてそう言うと、零斗さんもこっちに体を向ける。
「体に力入んねぇんだろ? だったら手出せねぇわ」
「え〜。よく見てくださいよ零斗さん。俺、全然元気ですよ?」
と言いながら零斗さんに身を寄せてみる。
「お前…嘘ついたのか?」
「嘘じゃなくて冗談です。でも零斗さんが信じたんでそのまま運んでもらいました」
「んなの別に言えばいつでも運んでやるよ」
「…もう、零斗さん大好き」
そう言いながら零斗さんにくっつく。
「別にそれくらいなんでもねぇよ」
照れのオーラを出しながらそう言う零斗さんの口に俺は不意にキスをする。
零斗さんは驚きのオーラを出し、呟く。
「お前…」
そして、真剣な目に変わった後、俺を仰向けにしながら上に跨った。
「なぁ、快。俺と付き合えよ」
好意のオーラの濃さに酔ってしまいそうになりながらも、俺は答える。
「もちろんです」
零斗さんは嬉しそうに微笑んだ後、俺の口にキスをした。
アラームの音で目を覚ます。
アラームを止めた後、横で眠る零斗さんの顔を見つめる。
(まだ寝てる…)
俺は零斗さんの顔にそっと自分の顔を近づけ、そのまま唇を重ねる。
顔を離した後、満足気に零斗さんの顔を見つめていると、零斗さんがゆっくり目を開けた。
「…快」
「零斗さん。おはようございます」
「ん…はよ…」
そう言いながら零斗さんは俺を引き寄せ、俺の顔を自分の胸に埋めた。
「ちょっと、零斗さん」
「もうちょっと一緒に寝るぞ」
「ダメです。俺大学あるんで」
「んなもん休んじまえよ」
と言いながら零斗さんは頭を撫でて来る。
(確かに、このまま頭撫でられてたい…)
「…そうですね」
何度か撫でられ、急に我に返り、顔をあげる。
「ってダメですよ。大体、零斗さんも仕事ありますよね」
(他の人に触れるのも触れられるのも嫌だけど…)
「…俺、仕事辞めるわ」
コメント
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**みぅ🤍🥀** 第28話読み終えたよ… 「俺と同じだな」って零斗さんが言った瞬間、胸の奥がぎゅってなった。 お互いに“感情がわかる”同士って、すごく特別なつながりだよね。 朝、零斗さんが「仕事辞めるわ」って言い出す甘やかしっぷり、 快の“大好き”に酔いそうになる感じも、 読んでてこっちまでドキドキしちゃった🥀 ふたりの距離が少しずつ縮まって、 ちゃんと“付き合う”って形になったのが本当に嬉しいな。 灯依さんの紡ぐ空気感、大好きです。 続きも静かに、待ってるね🌙