朱衣「あー疲れた”……」
そう言いつつソファに寝っ転がる
警察官だからと言って、この仕事量はどうかと思う
今22時だぞ
父も母も妹ももう寝てる
朱衣「シャワーだけやって寝よ…」
明日は非番だが、風呂に入っている時に家族を起こすわけにはいかない
朱衣「あ”〜”…きっつ…」
非常に疲れた体に鞭を打ちつつ体を洗っている
朱衣「…あ」
今、ふと気がついた
昔、立てこもり犯に撃たれた際にできた傷
跡になって残っているかなと思っていたが、綺麗さっぱり跡が無くなっている
朱衣「消えててよかった…」
『うちの娘を傷物にしやがって!!』と父が激怒し犯人を馬乗りでフィニッシュする姿を想像したら恐怖でしかないのだ
朱衣「フワァ〜…あとは寝るだけ…」
欠伸をしつつ、リビングに戻ると
???「あら、おかえりなさい」
朱衣「あ、お母さん」
今しがた起きたのだろう、寝巻き姿の母がいた
母「お仕事お疲れ様、何か飲む?」
朱衣「コーヒーで、めっちゃ砂糖入れてね」
母「相変わらず子供舌ねぇ」
その子供舌は母譲りだと言う事は黙っておこう
母「はい」
朱衣「ありがと」ズズ
母「…最近、お仕事はどう?」
朱衣「え、あ…」
ここで恒例行事の始まりだ
母は医療関係の人間なんだが、その為警察官の私や元刑事の父の容態などを凄く心配するのだ
その度、『お仕事はどう?』と聞いてくる
朱衣「…最近は軽犯罪ばっかりだから、特に大きな事件とかなくて平和だよ」
母「そう…よかったわ」
朱衣「心配しなくても、そんな簡単に怪我とかしないよ」
母「でも心配なのよ…」
夫婦揃って心配性だな…
朱衣「私が怪我したらお父さんが鬼みたいな顔で署まで行くじゃないの」
母「………それもそうね」
母「緋音、明日は非番?」
朱衣「え、うん」
母「碧海が水族館に行きたいらしいのよ」
朱衣「へ〜いいね、行こう行こう」
母「朝11時からね」
朱衣「はーい」
こういう平和な会話が1番平和なのだ
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お父さん怖()