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サッパのままかり風は僕好みの味。
今回は、ちょっと炙って焦げ目を付けている。
それもなかなかポイントが高い。
煮付けは独特の癖がある。
よくある魚の煮付けみたいな素直な甘辛に、何か癖がプラスされた感じだ。
「この煮付けの味は、ヒイラギのせいだな。ハゼは癖がないんだが、ヒイラギは煮付けにすると癖が出てさ。ただこの癖がたまらなくなったりもするんだ」
「確かに、これは美味しいのだ」
亜里砂さんは、例によって煮汁御飯で食べている。
「この煮汁とごはんと、ハゼの天ぷらが、凄く合うのだ」
確かに甘辛で魚の味が出ているこの汁、天ぷらにも合うかも……。
結局、全員で試してしまう。
評価は2分。
「美味しけれど、ちょっと煮汁の味が強いでしょうか」
「私は美味しいと思うのですよ」
という感じだ。
それにしても。
「これだけの料理を1時間で作るの、結構大変だったでしょう」
「そこは人海戦術だな。内臓さえ処理してしまえばどうという事は無い。刺身だけ、丁寧に捌いたけれどさ」
「ぬめりとウロコを取るのが、ちょっと面倒でしたけれどね」
「煮付けは、圧力鍋を使って一気に仕上げたのですよ」
なるほど。5人で分担して作ったと。
「でもこんなに美味しいと、明日またやりたくなりますよね」
美洋さんが、悪い事を言っている。
「あ、そうだ。今回の餌代と米代野菜代、全部あわせて、1人200円徴収な」
相変わらず安い。
「なら200円あれば、明日も出来るのですか」
「天気が良ければな。何なら貝柱、スーパーに買いに行っておこうか。天ぷら用の野菜も含めて」
「ついでに晩ご飯用のおかず類も、一緒に買ってきたいのです」
確かに学校内の売店で買うより、その方が安くすむな。
結局、小さい炊飯器それぞれで炊いた御飯は、完全に無くなった。
「御飯が、ちょっと足りないのだ」
「炊飯器が小さいからな。2つあわせて6合がやっとだし」
「なら、次は僕も炊いてきましょうか。僕のも3合炊きですけれど」
「そうだな。ビリヤニをやる時は大体、人数×1合で作っているんだけれど。天ぷらとか丼物になりそうなものだと、もう少し食べたくなるな」
「あと今の魚の煮汁、フキを煮たら美味しそうな気がしたのですけれど」
「この季節だと、フキもかたいかな。虫も入っていたりするし」
そんな事を言いながら、今日これからの計画を立てたりする。