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バタン
ドアを閉めて内鍵を掛けた。
そのまま中には入らず、ドアに背を預け寄りかかり「はーっ」と溜息をついた。さっきからおかしな気持ちでいっぱいになっているのだ。
会長とのキスの光景を何度も思い出してしまう
「またキスしたい」
って何言ってんだよオレはあぁぁぁぁぁー
両手で頭を抱える。
欲望が生まれ言葉となって無意識に出てしまい、自分以外居ないのに手で口を塞いだ。
たかがキス1つでこんな気持ちになってしまうのか理解不能だ。
さっき別れたばかりなのに、明日保健室で再び会えるのに鍵を開けて飛び出した。
まだ会長が居てくれる筈ないのに……
当然その場に居ない
「……ばか」
その時のオレはなんだか女々しかった。
朝☀️
すれ違いざまの生徒たちは驚いて「ギョッ」とした。
チラチラ見て気になっていても結局声は掛けて来ない。別にオレは気にしない。昨日の式典で半数以上から、この学園の姫とは認められなくて嫌われていると知ったし、どんなに言われても姫の証のピンバッジを見れば印籠の如く、もう姫を変えられない。
この格好でも、別にいいだろと思った。
ガラッ
教室に入るとざわついて、皆一斉に視線を向けた。
今季2回目ただ以前と違うのは恐怖はない。
その反応は当たり前だろうとすら思っている。
授業前、教師が入って来てオレを見て一瞬驚いたものの何も指摘して来なかった。普段ピンク髪の時は注意の1つ2つ言って来たのに
(ふ〜ん)
ピンク髪でなければ別にいい訳?
放課後まで、ちゃんと真面目に授業を受けて最後には挨拶までして教室を出た。
「あいつ頭でも打ったんじゃないか?」
誰かがそう言ってたけど、勝手に言わせておけばいいかと思った。
ガラッ
保健室に入る。
既に3人揃っていた。
やっぱり朝のクラスメイトたちと、同じ反応をするんだろどーせ
別にそれでいい
「その格好どうした?」
岩本先生が心配そうな顔で近付いて来た。
「別に…そんな気分……いや、着替えるの忘れてみたいな」
岩本先生に続けて会長も言う。
「お前、ちゃんと眠れてないんじゃないか?その格好で1日を過ごすなんて、まともな思考じゃなかったんだろ?」
「そうなのかな……」
俯き加減にそう呟いて、横目で会長を見た。
(オレが1日中【姫】の衣装(制服)で過ごしてた事は、まともな思考じゃないって)
涙腺が崩壊しそうだった。
するといきなり
「_DKまじKYすぎてちょべりば〜@男子高校生マジで空気読めなくて超最悪_」
深澤先生が急にギャル語を言い始めた。
「はぁ?」会長は言ってる意味がわからなくて、怪訝な顔をした。
「_どんだけ鈍感オブ鈍感でやばたにえん※訳※どれだけ鈍感なんだよ、ほんと信じられないくらい鈍感でヤバい_」
「_メンズってそーゆーのガチわかってなさすぎて草w※訳※ 男って、そういうこと本当に全然わかってないよね(笑)_」
「ねー佐久間ちゃんも思うよね?」
「そうそう」
涙腺崩壊しそうだった涙が引っ込んだ。
マンガや母さんからの話以外でギャル語聞けるとおもってなかった。しかも男の先生が言うなんて面白い
「_佐久間ちゃんは【JK】なんだよ!そこはマジ優しめ対応しとけっての〜
※訳※ 佐久間ちゃんは女子高生なんだから優しくしなきゃ_」
その一言で空気も人も凍りついた。