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めめこじ シンメ
ラストどうぞ!!
夜道を渡りきった先、街灯の光が少し弱くなる路地に入る。
車の音も遠のいて、聞こえるのは靴音と、風が木を揺らす音だけ。
🧡向井康二(歩きながら、ぽつり)
「静かやな。」
🖤目黒蓮
「この辺、夜はこんなもん。」
🧡向井康二
「嫌いやないわ。うるさいより、こういう方が。」
🖤目黒蓮
「……意外。」
🧡向井康二(横目で見て)
「なにが。」
🖤目黒蓮
「お前、賑やかな方が好きだと思ってた。」
🧡向井康二
「好きやで? でもな――」
少し間を置いて、肩をすくめる。
「隣に誰がおるかで、全然ちゃう。」
目黒は返事をしないまま、歩幅をほんの少しだけ緩める。
向井の歩調に、ぴたりと合う。
🧡向井康二(気づいて、にやっとする)
「今、合わせたやろ。」
🖤目黒蓮
「……気のせい。」
🧡向井康二
「素直やないなぁ。」
🖤目黒蓮
「うるさい。」
そのまましばらく歩いて、マンションの前で足を止める。
🖤目黒蓮
「着いた。」
🧡向井康二(名残惜しそうに見上げて)
「もうか。」
🖤目黒蓮
「名残惜しい顔すんな。」
🧡向井康二
「するやろ。ええ時間やったし。」
一瞬、沈黙。
夜風が二人の間を通り抜ける。
🖤目黒蓮(小さく)
「……また来いよ。」
🧡向井康二(目を見開いてから、柔らかく笑う)
「今の、誘ってる?」
🖤目黒蓮
「違う。普通に言っただけ。」
🧡向井康二
「はいはい。でも――」
一歩だけ近づいて、声を落とす。
「嬉しいわ。」
🖤目黒蓮
「……早く帰れ。ほんとに冷える。」
🧡向井康二(くるっと背を向けて、手を振りながら)
「はーい。めめも風邪ひかんようにな。」
🖤目黒蓮
「お前もな。」
向井が歩き出して、少し離れたところで振り返る。
🧡向井康二
「次は、もうちょい長めで。」
🖤目黒蓮(一瞬だけ迷ってから)
「……考えとく。」
その返事に満足そうに、向井は夜の向こうへ消えていく。
目黒はしばらくその背中を見送ってから、静かに息を吐いた。
「……ほんと、ずるいのはどっちだよ。」
街灯の下、独りごとの声は夜に溶けていった。
最後まで見てくれてありがとう!!
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