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「ここか…」
私が驚愕したのは目の前に広がっている光景だ
店へのデモ、家の前にある井戸の水を力なく組み上げている人、言い争いや、殴り合いまで治安が悪いように見えたが今私が居る所は前ピエリックさんが言っていた飢餓が起きている村
想像以上に餓死したであろう人の遺体や口減らしの為だろうか?子殺しされたような遺体や女性の傷だらけの遺体までゴロゴロと転がっている
「ねぇ…ご飯持ってない?」と10歳くらいのヘーゼルの髪の男の子に声をかけられた
「う〜ん、今はこれしか渡せないけど…」と言って前倒したアウローラウルフの肉の塊を空間魔法で取り出した
「良いの?君の分は?」
「良いんだよ、私は大丈夫だから」と小さい子供のような喋り方でやってみた
「ありがとう…」と涙を流された
飢餓がものすごい速さですすんでいるのかな…?
「君って何者?」
「ただの一人旅人という名のホームレスって言っておこうかな?」
「凄い…本当にありがとう、旅人って事は泊まる所はある?」
「いや…」
「なら泊まって!」と目を輝かせた
え、私…まぁそう言うならここに少し留まらせていただこうかな
「ありがとう、お言葉に甘えてそうする」と2歳児らしいぎこちなくしてみたけど『お言葉に甘えて』って2歳児は普通知らないけど気にしない事にした
「ついて来て」
「うん」
少し歩いた所にポツンとある少し古い建物に男の子は入っていった
私も中へと入ると殺風景な部屋で壁も穴が空いているのか風が感じるような家だった
「こんなに所でごめんなさい」
「ううん、いいの、私泊まる宛が無かったから今日も野宿になる所だったから」 と言ってから私と男の子は椅子に腰を降ろした
「野宿で過ごしてきたの?」
「うん、ここ何ヶ月か」
「僕より小さい子が…本当に尊敬するよ」
「ありがとう」
「何で一人旅にでたの?」
「最初はそんな予定じゃ無かったけど…途中でお兄ちゃんとはぐれちゃって…そんなこんなで今は一人旅人なのです」
「お兄ちゃんいるの?」
「うん、前に他の旅人さんに会ったら見かけたって言っていたから生きていると思う」
「そっか…僕は1人暮らし民かな」
「1人で過ごしていく同士頑張ろ」
「うん、何か久しぶりだなこんなに喋る事は」と言いながら紅茶を渡してくれた
「私も一人旅をしていてまだ2人にしか森の中で合っていませんから…なんだか喋るなんて久しぶり」
私は紅茶の入ったカップを口に付けて「!、美味しい…」と思わず言った
「お口に合ったなら良かった」
「蜂蜜と柑橘系の果物かな?」
「大当たり」
「えぇ!…私そんな食通だったけ?」
「この村唯一の食品特産物が蜂蜜となんだが…」男の子の顔が曇った
「飢餓に襲われる前に、流れた噂のせいで…」と言ってから私は 「風評被害か…」と呟いた
「ふうひょうひがい…?」
「噂のせいで何かに被害が及ぶ事を風評被害と…」
しまった!私は今、2歳児なの、2歳児…
そんな言葉2歳児が使う訳が無い…何で…前世で知った言葉はこっちでは通じないかもしれないのに…
いつも私は気が抜けている…はぁ〜
「どうしたの?」
「あ、いえ…何か久しぶりに話をしたのでついついオタク要素が入ってしまって…」
「ずいぶんと大人びているね、そんな子で良かったよ」
「え?良かったって…可愛気の欠片も無い私が?」
「可愛気の欠片も無いってそんな事思っていないよ、まぁもう少し子供の方が良いかもしれないけど…」そう言ってから付け足すように「少しこの風景は君みたいな…3歳くらいの子には刺激が大きかったかなって」
「まぁ飢餓が起きているから仕方のない事だけど、もうこれ以上はこんな風景は見たくは無いし、つくらせたくない」
「つくらせたくない?」
「ええっと…まぁ繰り返し同じ事をさせないようにって事…」
「まだ僕も気がそこまでまわって無かったよ、確かに繰り返し起こさないようにしないといけないね」
「でも今は、目の前に広がっているこの光景を直さないといけないよね」
「うん…」と言ってから男の子は倒れた
「大丈夫?」と声をかけたら少し頷いてから
「少し…食べ、無さ過ぎ…たみた、い」言葉を途切れ、途切れで伝えてくれた
少しこの子の体には小さい服を着てきたから見えたけど凄く痩せ細っていた手足、顔色も悪いし、よく見ると、頬がコケていた
ヤバイ…お粥かな?急にガッツリしたものはいけないし…でもお粥の材料か…
私は自分の亜空間に繋がるゲートを開いて入った
灰汁抜きされた野草と前に街で買っといたお米とお塩を持ってゲートをくくった
「少し台所借りるね」と一声かけて調理に移った
水魔法で米の量と約7倍の水を出して、その鍋に野草とお塩を2つまみくらい入れて炊き始めた
「もう少しで炊けるから待ってて」
「あり、がとう…」
大体40分が経った
もうそろそろ炊けたかな?
私は湯気に気を付けて鍋の蓋を開けた
鍋の中にはお粥がちゃんと炊けていて本当良かったと胸を撫で下ろした
鍋からお皿にお粥を取って少し冷ましてから男の子の口へ運んだ
「食べれる?」
「うん…」
口を開けたので私はスプーンを口の中へ入れた
「おい、しい…」
良かったー!てっきり不味いものに仕上がったかと思ってたよ…
口を開けたのでまた、また、とやっていた内にお皿の上のものは無くなっていた
「ありがとう、1人だったら今頃何もできなくて飢え死んでいたよ…」
「良かった、今日は私の事は良いので休んでいて」
「そうだね、そうするよ」
「夕ごはんも作っておくね」
「ありがとう、怪我はしないでね」