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地雷少女達の愛は重い ~助けたヤンデレ量産系巨乳美少女達にストーキングされて人生詰んだ件~
第25話 - 第25話 確かに本気で頼られたからには答えざるを得ないけれど……。
29
2,393文字
2026年07月10日
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紫倉 紫
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#地雷系
トド村
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#執着
さぶれ
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◆◆◆◆
俺はアイさんとしっかりと話をしたことはない。前に博巳と一緒に初めてメルラブへ訪れた時に、少し挨拶をしたくらいだ。ただ博巳と談笑をしている姿を見た限り、しっかりとした大人の女性だと感じた。
次に見たのはミィと吉祥寺で買い物をした時に彼氏と歩いている姿だ。その時の彼女は、メルラブで見た時よりも少しだけ幼く見えた。
俺がアイさんに抱いている印象はその程度だ。しかしそれでも、俺の小説のヒロインにしたいと思えるほどの人を引き付ける何かを持っている人だと確信が出来る。
何といっても、ミィがやたらと懐いており博巳が推している。俺はアイさんと関わったことがないため詳しいことは分からないが、2人が彼女に対して好意的な感情を抱いている段階で、俺の感じた人を引き付ける何かを持っている人という印象に誤りはないだろう。
アイさんは今のところ俺にとって、テレビに映る芸能人と変わらない人物だ。それはミィも分かっているだろう。しかし、そんなミィが形振り構わず俺に頼り、俺を信じたのだ。別にミィに対して恋愛感情を抱いているわけではないが……本気で頼られたからには答えざるを得ないだろう……。
俺はタクシーを配車しながらコートを羽織る。そして、ミィに連絡を入れながら外に出ると、すぐに配車したタクシーが到着した。
「行先は?」
渋い顔のタクシーの運転手さんが渋い声で俺に尋ねる。
「歌舞伎町――新宿区役所まで。なるべく早くお願いします。」
メルラブは新宿区役所からすぐの場所にある。一度メルラブに寄り、ミィからアイさんの家の鍵を受け取ってから、その足でアイさんの家へと向かう算段だ。
ミィから「アイさんの家にはチャイムを鳴らさずに入ってくれ。」と言われている。もし、アイさんが自殺を考えていた場合、チャイムを鳴らした瞬間に自殺してしまう可能性があるとのことだ。
もしもアイさんが自殺なんて考えていなかった場合……ミィ……上手く弁解をしてくれよ……。不法侵入で捕まりかねないからな……。
「お急ぎかい?」
渋い顔の運転手さんは尋ねてきた。相変わらず渋い声だ。
「まあ……。」
「訳アリかい?」
訳アリかと言われれば……まあ訳アリかな……。
「まあ……。」
「女関係だな。」
女に関係すると言えば……関係するが……。
「はい……。」
「5分で行ってやるよ。シートベルト、しっかり締めな。」
渋い顔の運転手さんがニヒルな笑みを浮かべたかと思うと、もの凄い加速に身体がシートに押し付けられた。スピード違反なんてクソ食らえとでも言わんばかりの速度で周りの車を次々に追い抜いていき、あっという間に新宿区役所に到着する。
「少し待っていて下さい。」
メルラブの入っているビルに走る。すると丁度ミィがビルから降りて来たところだった。
「ユウト君、早! 凄い早かったね!」
「タクシーの運転手さんが頑張ってくれた。」
そう話しながら、俺はミィから鍵を受け取る。
「私も抜け出せそうならアイさんの家に行くから――お願いね。」
俺はミィとグータッチをして別れた。再びタクシーに戻ると、スマホを見ながら渋い顔の運転手さんに言う。
「戸塚警察署まで。」
アイさんの家は高田馬場、明治通り沿いのマンションの5階とのこと――戸塚警察署からすぐの場所だ。再び、戸塚警察署まで渋い顔の運転手さんが頑張ってくれたおかげで、5分とかからずに到着する。
タッチ決済で支払いを済ませ、俺は渋い顔の運転手さんにお辞儀をすると、運転手さんは窓を開けてたった一言だけ俺に声をかけた。
「頑張りな。」
アイのマンションの前まで行くと5階の一部屋だけ、ベランダに立っている人影が見えた。周りが暗いためアイさんだという確証はないが……もしアイさんなら、もうすぐ午前0:00になろうとしているのに、何をしているというのだろうか……。
胸がざわつく……。俺はエレベーターを待つことすら煩わしく思え、階段で5階まで駆け上がった。ミィに教えられた部屋にたどり着き鍵を開ける。すると、入り口の真正面にある大きな窓ガラスが開いており、カーテンがバサバサとたなびいていた。冬の寒い風が部屋の中へと流れ込んでいる。
その奥には……アイさんがこちらを向いて、ベランダの手すりにもたれかかっていた。そして、俺の方を見て微笑んだかと思うと……ふわっとアイさんの足が浮いた。まるでアイさんの後ろに人がいて、その人が彼女を夜の闇に引き込むかのように、アイさんは手すりの奥へと後ろ向きに倒れていく。
俺は一目散に駆け出した。部屋の中にあるテーブルやソファー、ありとあらゆるものを無視して一直線にアイさんの元へと駆け出す。何かが足にぶつかるが、痛み感じる暇も無く、とにかく最短で真っすぐアイさんの元に走り、アイさんの腰に抱きついた。
アイさんはまるで走り高跳びの背面飛びで、棒を超える瞬間みたいな体制で止まる。しかし、アイさんは大声を上げながら俺の手を掴み必死に振りほどこうとした。
俺は身体ごとアイさんに抱き着き、アイさんの豊満な胸に顔が埋まる。いつもなら嬉し恥ずかしいラッキースケベだが、必死であるため全く気にならず、アイさんをベランダの内側に無理やり引き戻しダンスのステップを踏むようにアイさんと俺の位置を入れ替えた。
そして、俺は全力でアイさんのことを部屋の中へと押し込む。力任せに押し込んだせいか、アイさんは足がもつれ尻もちをついた。その拍子に俺のコートを握り、俺がアイさんの上に覆いかぶさるように倒れる。俺はアイさんが頭を打たないように、彼女の後頭部に手を回し、もう片方の手をアイさんの顔の横に付いた。すると、まるで俺がアイさんのことを床ドンしたような体制になってしまった。
アイさんは目を丸くしたかと思うと、次第に顔をくしゃくしゃに歪めて、震える声で囁くように漏らす。
「……もう……死なせてよ……。」
コメント
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なんか…心臓がバクバクした。アイさんの異変に気づいて、タクシーの運転手さんに急いでもらうところとか、ユウトが絶対的な信頼で動いてるところ、すごく好き。それに「もう…死なせてよ…」ってセリフ、言葉の重みが違う。一気に引き込まれたよ…アイさんの心の奥底に何があるのか、続きが気になって仕方ない。