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楽しみにしてるね!!

笑って過ごせてるみんなを見ると安心する ふっかさんの焦りようは可愛かったけどw 次も頑張って!!!
「…で、サビの最後は、俺らがこう動いて、ふっかだけが元の振りを踊ると。完璧じゃん?」
リハーサル室の隅っこで、岩本がニヤリと笑いながら最終確認をする。その周りには、ターゲットの深澤を除く8人のメンバー。みんな、これから始まるドッキリにワクワクが隠しきれない顔だ。
今日のターゲットは、我らが最年長、深澤辰哉。
ドッキリの内容は、「新曲の振り付けが急遽変更になったのに、ふっかだけが知らされていなかった」というもの。もちろん、振り付けの変更なんて真っ赤な嘘だ。
「しょっぴー、頼むから笑うなよ?お前、絶対ニヤニヤするだろ。」
向井が隣の渡辺をつっつくと、渡辺は「しねーし。俺はポーカーフェイス得意だから」と口を尖らせる。いや、もうすでに口角が上がってるから。
「舘様は逆に完璧にこなしすぎて、ふっかさんにすぐバレそうじゃない?」
「Party Timeの始まりだね。」
「阿部ちゃんは、ふっかさんに詰められた時用の言い訳考えといて!」
「任せて。データは揃ってる。」
みんなが好き勝手に言い合ってる中、ガチャリ、とドアが開いた。
「お待たせー!ごめんごめん、ちょっと長引いちゃって。」
ターゲットの深澤が、何も知らずににこにこしながら入ってきた。その瞬間、8人はピタッと会話をやめ、何事もなかったかのようにストレッチを始める。プロの犯行だ。
「じゃ、合わせますか!」
深澤の掛け声で、全員がポジションにつく。音楽が流れ出し、最初は順調に進んでいく。問題のサビに差し掛かった、その時だった。
(…あれ?)
深澤以外の8人の動きが、ピタッと変わった。本来とは全く違う、事前に打ち合わせた「ニセの振り付け」だ。一人だけ、元の振り付けで踊っている深澤の動きが、やけに目立つ。
曲が止まった瞬間、岩本が険しい顔で言った。
「…ふっか、そこ違う。」
「え?」
深澤がキョトンとする。
「いや、違うって…え、俺が?」
「ふっかさん、昨日連絡いったでしょ?サビ、振り変わったって。」
ラウールが、心底不思議そうな顔で首を傾げる。もちろん、そんな連絡はどこにもいっていない。
「え、連絡…?来てない、けど…え、マジで?」
深澤の顔から、みるみる血の気が引いていく。
「ちょ、マジかよ。明日収録なのに間に合う?」と渡辺がわざとらしく頭を抱え、
「ふっかさん、ドンマイ!俺が教えたるで!」と向井がニセの振り付けを丁寧にレクチャーし始める。
「え、嘘だろ…ごめん、俺、見てなかったかも…」
完全にパニックになっている深澤を見て、佐久間が「まあまあ、今覚えれば大丈夫だって!」と肩を叩く。でも、その目はずっと笑いをこらえている。
阿部がタブレットを取り出し、「昨日の深夜に変更の連絡がグループLINEに…あ、ごめん、これマネージャーさんからの別件だった」なんて、わざとらしく情報を錯綜させる。
「…大丈夫。焦らず、体を信じて。」
宮舘が、優雅な動きでニセの振り付けを踊って見せる。その隣で、目黒が心配そうな顔でじっと深澤を見つめている。完璧な布陣だ。
「ごめん、マジで…俺のせいで…」
本気で落ち込み、頭を抱えてしゃがみこんでしまった深澤を見て、岩本が「…まあ、しょうがねえな」と近づき、その肩に手を置いた。
「…っていう、ドッキリでしたー!!!」
全員で叫んだ瞬間、深澤はしばらく何が起こったか分からない、という顔で固まっていたが、やがて状況を理解し、
「おーい!!お前らなーーーーーっ!!」
リハーサル室に、盛大なツッコミが響き渡った。
「いやー、見事な焦りっぷりでしたな!」
「ふっかさんの顔、最高だった!」
みんなにワシャワシャと頭を撫で回され、最初は怒っていた深澤も、結局は「マジで信じたじゃんかよー!」と嬉しそうに笑うのだった。
最年長がみんなにいじられて、愛されてる。それがSnow Manのいつもの光景。
「よーし、じゃあ本物の振り、ちゃんと練習するぞー!俺に感謝しろよな!」
さっきまでの落ち込みはどこへやら、胸を張るふっかさんを先頭に、リハーサル室には、またみんなの楽しそうな笑い声が響き渡るのでした。