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〜ぼっちの月の神様の使徒〜

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〜ぼっちの月の神様の使徒〜

133 - 133話 スーパームーン。月に代わって〇〇よ!

2024年03月01日

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俺の誕生祝いから数日。

その間は異世界店舗の陳列商品の見直しやら、地球での販売物の見直しを行って過ごしていた。

「ごめんね。ダンジョンに行きたいよね?」

「いや、ダンジョンは逃げないからな。それに他のパーティメンバーに仕事をさせて、俺だけ好きなことをするのはな…」

「セイくんはもう少し自己中にならないとね。私達はそんなセイくんも好きだからいいけど、あまり我慢しないでね?」

うん。そんなストレートに言われると、ぼっちに慣れた俺はどう答えていいのかわからんぞ?

「それより待ちに待った日がやって来たぞ」

「待ちに待った?なんだろう?」

聖奈さんにもわからないか。

ま。これについては俺に一日の長があるから仕方ないか。

「今日はスーパームーンだ。

俺が力を手に入れた満月の夜も後から調べたらスーパームーンだったろ?

だからもしかしたら、また月の神ルナ様と話ができるかもしれない」

「えっ!?ホントに?もしかしたら私も転移できるようになるかも!?」

「それはどうだろうな?

前の話だと、力が弱くて聖奈には転移の能力ちからを与えられなかったって言ってたし」

スーパームーンとは、一年の中で地球に最も月が近づく満月の夜のことを指す。

もしかしたら月の神様と話しが出来るかもしれない。

その日が今日の夜だ。

この世界と向こうの衛星つきがシンクロしているのなら、こっちもスーパームーンだが、どうだろうな。






そして、その時は訪れた。

スーパームーンの話をしたら、皆が興味を示したので、リゴルドーの家にみんなで集まっていた。

「そろそろでしょうか?」

「そうだな。もし、こちらで話が出来なかったら、一度向こうに転移するから」

そう話し合っていた。

「でも、屋根の上なんて初めて登ったよ」

「俺もだ」

まぁ普通は登らないよな。

俺はソーラーパネルをつける為に何度も登ったけど。

「あっ!お月様です!」

遠くに見える街の街壁から、満月が登って来た。

画像


「確かにいつもより大きな気が・・・」

突然声を失ったミラン。

「ミランちゃん?」

「聖奈…動けるのか?」

「何言ってるの?…って、もしかして月の神ルナ様?」

『初めましてでいいわね?でも、私は一方的に見ていたから、何だか不思議な気持ちね』

久しぶりの声を聞いた。頭に直接響く声だ。

「月の神様。お久しぶりです。その後お加減はいかがですか?」

『ふふふっ。何故か貴方に畏まられると、変な感じだわ』

そりゃ敬うよ。俺の人生を変えてくれたんだから。

『お加減は変わりないわ。私は貴方達の星から少しずつ離れていっているから、力は少しずつだけど、及ばなくなって来ているけどね』

「それはどうしようもないのですか?」

『そうよ。でも、貴方達人の寿命からみたら、何も変わらない程の長い時間の話よ』

聖奈さんがどうにか出来ないか聞いたが、どうやら人知の及ばない事のようだ。

『それよりも、私の祭壇で祈りを捧げてくれてありがとう。今日はそのお礼が言いたかったの』

正月のあれか…届いていたんだな。

『神は見ている』とは、本当の事だったのか。

「あの!出来ればで構いませんが、この子達を地球に転移出来る様に出来ませんか?」

「聖奈!」

「だって、私達にはどうしようも出来ないんだよ?

それなら月の神様の使いつきのかみさまのつかいを増やすくらいしか、私達に出来ることはないじゃない」

いや、どんな方便だよ……

ミラン達に地球を見せたいだけだろ…?

『いいわ』

いいのかよ!?

『でも、その願いをそのまま叶えてあげられるほどの『■★◆』がないの。誰か一人ね。

後、丁寧な祈りを毎夜捧げてくれた貴女にも、能力ちからをあげるわ。

そこの男の子みたいに適性は高くないから、転移くらいしか渡せないのが残念ね』

俺のような?

「あの…俺にくれた能力って?」

『あら?まだ気付いていないのかしら?

魔力が人の許容量以上に使えるはずよ?』

例のチートは月の神様のお陰だったのか……

主人公補正かと思っていたけど、やっぱり俺はモブだったか……

まぁぼっちだったし?

あれ…?この魔力が月の神様のお陰だとしたら、地球でも魔法を…?

「わ、私も地球と異世界ここを一人で行き来出来るのですか!?」

『そうよ。貴女は適正・・が低いからこちらの負担が大きいけど、わたしからすれば、誤差みたいなものね。

それで?一人は誰にするの?あまり時間がないわ』

何だか月の神様の話し方が大人びているけど……

もしかして聖奈さんがいるから見栄を張っているとか?まさかな……

いや、ぼっちだったんだからあり得るな……

「ではこちらの金髪の女の子、ミランにお願いします。出来れば翻訳の能力も…」

ここぞとばかりにお願い事を増やすのは流石だな。

『もちろんよ。じゃあまたね』

「・・・しますね」

ミラン達が動き出した。

「?どうしたのです?」

エリーになんて言うんだ?

まぁ俺でもミランを選んだだろうけど。

「終わったよ。月の神様は力を与えて下さったよ」

「じゃあ私もデザート食べ放題です!?」

うん。俺が神様でもエリーには与えないかな。

「ごめんね。神様は一人にしか力を与えられないんだって。

今回はミランちゃんに与えてもらったの」

「そうですか。わかりました。ミラン!デザートをよろしくです!」

「えっ…はい。エリーさん、すみません」

「大丈夫です!私はデザートには興味ありますが、他にはあまりありません。

向こうでセーナさんに馬車馬の如く働かされないので、むしろラッキーですっ!」

「…うん。エリーちゃんの今晩のデザートはなしね」

「なんでっ!?」

うん。別に問題なかったな。

「それで?ミランが転移できるようになったんだろ?

これからどうするか話し合いするにしても、家に入ろーぜ」

それもそうだ。

夜に屋根に登っているやつなんていないもんな。衛兵に通報される前に降りよう。







「えっ?国外の店舗に私がですか?」

話し合いどころか、聖奈さんの計画を聞くだけだった。

あれ?いつものことか。

「そう。日本だと戸籍っていう身分を証明するものが買えないけど、国外だと買えるところもあるの」

いや、国外もないだろ!しれっと嘘をつくな!

そして、犯罪に巻き込むな!


その後、説明を受けたミランは、聖奈さんの作戦に乗ることにしたようだ。


まぁ、不法滞在も犯罪だからいっか。

「では、私は身分証を用意して、新しい店舗で働く為の滞在する許可を得るということですね。

セイさんの生まれ故郷には旅人の為の滞在許可で行けると。そういう事ですね?」

「うん。流石ミランちゃん。飲み込みが早くて助かるよ。

後、ミランちゃんも言葉の壁はなくなってるから、セイくんの魔導書も読めるようになってるはずだよ」

まぁミランはどっからみても外国人・・・だから、ヨーロッパの方が見た目的には不審ではないよな。

「それで、なんと私も転移できるようになったよ!これでセイくんの負担も減らせるし、出来ることも増えたね!」

「そいつはすげーな」

「ライルくん。セイくんみたいにこっちでは出来ないよ…あくまでも世界間転移だから」

「そうか。まぁそれでもセイの自由時間が増えるのは良いことだな」

あのー。俺は元々何もしてませんが?

貴方達と違って……

「うん!これでセイくんへの恩が少しでも返せたらいいね」

「そこは気にしないでくれ。仲間だからな」

ここはカッコいいことを言っておこう。仲間…だよね?

兎に角、これで聖奈さんの悪巧みが加速しそうだな。

俺的には地球に憧れていたミランを連れて行くことが出来る様になったから、それが単純に嬉しいけど。




「えっ!?今からか?」

話し合いが終わるや否や、ミランが初めてわがままらしいことを言ってきた。

「はい…出来ると聞いたら我慢が…」

「わかった。だけど向こうに着いたら言う事を聞くのが条件だぞ?

命の危険は少ないけど、それ以外の危険はこっちより多いからな」

「はい!もちろんです!」

ミランは年相応に興奮冷めやらぬテンションで返した。

そう素直に喜ばれたら、まだ何もしていないのにこっちは満足しちゃいそうだよ……



「じゃあ行ってくる。ホントに行かないのか?」

俺は往生際悪く、聖奈さんに聞いた。

「行かないよ。邪魔しちゃ悪いからね。それにセイくんも堂々としていないと職質されるよ?」

ミランの誘いに聖奈さんは来ないと言ってきた。俺は一人だと何かあった時に不安だから聖奈さんにも来てほしかったが、それは 叶わなかった。

転移室に入り、最終確認をする。

「いいか?」

「はい!」

ミランの返事を聞いて、転移室のガラス張りになっている天井を見上げる。

そこにはこれまでで見たどの月よりも立派なモノが、満天の星空でこれでもかと自己主張していた。


「地球へ帰りたい」

その言葉を残して、俺達は転移した。






〓〓〓〓〓〓〓〓小話〓〓〓〓〓〓〓〓



月の神ルナ「きゃー!あの子以外とお話ししちゃった!変な風に思われなかったかな?もしかして『神様って大人!』って思われちゃったかな?

はぁ。独り言には慣れてるけど…またお話ししたいなぁ」

ぼっちの月の神つきのかみの苦悩は続く。

〜ぼっちの月の神様の使徒〜

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