これは、d!様の二次創作(軍パロ)です。
ご本人様には一切関係ございません
エセ関西弁、捏造注意
その他の注意書きはプロローグを参照ください
でははじまります
ここは朝の会議室。窓から差し込む光が暖かい。じきに朝礼のために人が集まってくるだろう。
この国の総統、grは静かに幹部たちの来室を待っていた。
os「おはようめぅ〜」
rbr「おはよーございまーす」
tn「おいgrさん、書類の進捗どうや」
外交官と司令官そして書記長がまずは到着した。どうやら書記長は総統の仕事の遅れを気にかけているようだ。
gr「朝の挨拶がそれはさすがに酷いぞ…」
zm「おはよっ!」
ダクトから顔を出すのは特殊部隊隊長。そのまま優雅な身のこなしで自分の席に着地した。
rbr「お前ダクトから来るなって何度言えば!」
zm「だってこっちの方が早いもん」
sho「へーい、おはよー」
kn「おはよ」
同時に到着したのは、狂犬組こと近接部隊隊長と、戦艦・輸送艦隊長兼近接部隊副隊長。
zm「お、来た」
sho「何やねん」
zm「お前ら(狂犬組)もっと遅れて来ると思ったんに」
近接部隊隊長は、フードの彼を軽く睨むとまた明るい笑顔に戻って彼と話をし始めた。
os「ねえtn〜」
まるでJKのような仕草で外交官が書記長に話しかける。
tn「どした」
os「優秀な護衛官殿は?」
tn「知らん。まあ多分そろぼち来るんちゃう?」
しばらくしていると、遅刻Tier1位の、遠距離部隊隊長が会議室の扉を開いた。
ut「おっはよ」
少しばかり遅れたのを少しも気にかけないようなその言い草は、とても彼らしい。ただ、怠惰は許さないタイプの司令官にはそんなの関係ないようだ。
rbr「遅い(即答)」
ut「ひどない!?、てかげどちゃんは?」
遠距離部隊隊長がそう言った瞬間、彼の後ろに帽子を被った医務官兼護衛官が静かに姿を現した。
ht「俺なら今到着したよ」
ut「うわあああああっ!?、後ろから声掛けんなや!」
gr「めずらしいな、お前が遅いの」
ht「外道丸が脱走しかけてね、なんとか厩舎に戻したけど」
外道丸とは、護衛官が溺愛する軍馬である。普段は訓練場の裏にある厩舎にて飼育しているのだが、時折脱走してしまうらしい。
zm「あ、イフリートは?、無事?」
ht「あの子は大丈夫。利口だから、外道丸が暴れても大人しくしてたよ」
zm「良かったぁ〜…」
イフリート。彼もまた、軍用犬、正確には軍用狼とでもいうべきだろうか。特殊部隊隊長が全面の信頼を置いている相棒であり、素早さ、賢さ、力強さどれをとっても右に出るものはいないと言われている。
全員が揃ったのを確認した書記長が、立ち上がり礼をすると、他の幹部たちも総統へ向かって礼をし、着席した。
厳格な雰囲気があるのはここだけで、あとはみんな各々のペースで椅子の上で総統の言葉を待つ。
gr「では、会議を始めようか」
威厳のある、だが親しみやすいバリトンの声が会議室に響き渡る。その声が部屋のすべてに染み渡るのを待つように沈黙が部屋を包み、もう一度総統は口を開いた。
gr「戦争が、始まりそうだ」
この国における「戦争」とは、ただの殺し合いではない。勢力図の描き替えが起こる、最高に愉快で残酷な「ゲーム」だ。
gr「順を追って説明していく。2年前から海洋の権益を巡って対立してきたV国がいるな?、あれが今回戦争を持ちかける勢いなんだ。外交官が精力的に関係改善に努めてはいたが、あそこの国のトップはどうも頭に血が上りやすいらしく、諜報員の報告によると既に大量の武器が同盟国から集められているそうだ」
tn「そんなに急を要するならはよ報告しろボケが」
gr「俺も忙しかったんだよ」
書記長が口を挟み、総統は少し困ったような顔をしたが、また真剣な眼差しに戻り、説明を再開した。
gr「あくまで、まだ推測の段階だ。本当に戦争が始まるかもしれないし、交渉が成功して穏便に終わるかもしれない。今この瞬間革命が起きてあちらの政権がひっくり返ることもあるだろうし、俺が暗殺されてW国が崩壊することもあるかもしれない」
os「まあ、でも」
情勢の最前線に立つ外交官が、鋭い深緑の光を瞳から放つ。
os「このまま戦争になる確率の方が圧倒的に高いな。もうアイツらは聞く耳を持たん。こんなところで確率を論じるより、徹底的に若い奴らに訓練させたほうが断然いいと俺は思う。あんたらは?」
ht「……、いつでもしごけるよ?」
tn「俺もや。まあ…、若い奴らに命をかけて戦わせるのはちょっと嫌やけどな…」
os「さすが大天使。お優しいことで」
tn「その名前で呼ぶなや…」
gr「じゃあ…、決まりか?」
tn「俺はそれで良い」
os「俺もめぅ〜」
ht「賛成」
gr「よし!、さすが俺の見込んだ幹部だゾ!」
急な議論の進みについていけない新参者たちを置いて、会議は結論を導き出した。
gr「これから戦争に備えて我が国は非常体制をとる。国民に対する対応はosに、幹部たちの訓練はtnに一任する」
外交官と書記長に向いていた紅い瞳が、別の五人の方へ向く。その瞳は、限りない愉悦と快楽をたたえていた。
gr「kn、sho、zm、ut、rbr。晴れ晴れしいな。初陣だ」
初めての、戦争。
数多の命をかけた、国家の生き残りゲーム。
その言葉に、五人ははっと目を見開いた。
tn「大丈夫や」
書記長がペンを走らせながら言う。
tn「絶対に、お前らを死なせへん」
戦争の準備のためgrたちがいなくなった会議室で、五人は静かにこれから自分たちが置かれる状況について思いを巡らせていた。
すぐそこに、軍靴の音が。
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四章の始まりですね。
戦争の行方はどうなるのでしょうか。
一回、書いたもの半分くらい消えて本当にキレそうでした。
電波よ切れるんじゃない。
それではさようなら〜