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#狂愛
柏木さくら
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臣桜
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コメント
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第60話、読み終えました!なるほど、藤川探偵がここまで青井家の調査に熱心だったのは、単なる依頼人のためじゃなくて、勇次郎先生への恩返しだったんですね。15年前の胃癌発見エピソードが伏線になってて、思わず「そういうことか!」と膝を打ちました。しかも問題は香坂家側にあったと——この真相の持ってきかた、好きです。車の音で終わるラストも、次が気になって仕方ない。赤井さんの伏線の貼り方、いつも気持ちいいですね。
少しして、勇次郎は力ない声で 話を続けた。
「…取り敢えず詳しい話を聞きたくて、封筒の裏に書いてある藤川探偵事務所に連絡を入れてみたんだ。そして後日 探偵と会うことになった」
4日前…
ー 喫茶 真賀里花殿 ー
待ち合わせ場所に先に着いた勇次郎が、男性店員にホットコーヒーを注文した。
少しすると藤川が店内に入って来て 勇次郎を見つけ、足早にテーブルに向かって歩いて来た。
「こんにちは、青井先生。 探偵の藤川です」
藤川に声を掛けられた勇次郎は 立って藤川に、
「わざわざお呼び立てしてすみません」
と 軽く頭を下げた。
藤川は名刺を渡すと、向かいの席に座った。
「先生、変わりなくお元気そうで 何よりです」
初対面ではなさそうなその言葉に、勇次郎は不思議そうに藤川を見ていた。
「先生、僕のことは もう覚えてらっしゃらないですよね」
「…何処かで、お会いしていましたか?」
「覚えてられなくても、当然です。もう15年も経っているのですから。でも、あの時先生に癌を見つけて貰えなかったら 今の僕はいなかった。30代の若さで 逝くところでしたよ。あの時命を救って下さった先生は 今でも僕の 、命の恩人です」
その話を聞き、勇次郎はようやく思い出した。
「15年前…あれは、丁度わたしが 翌年帝王病院を辞めて、クリニックを開業しようとしていた時期だった。どうも最近、お腹の調子が悪いと言って 消化器外科の外来を訪れた藤川浩次さんの初期の胃癌を、内視鏡検査で わたしが発見したのは」
緑は納得が出来た。
藤川が出来るだけ早く、この件を打ち切ろうとしていた理由が。
実際青井家には、これといった問題はなかった。
あったのは、まさかの香坂家の方だった。
藤川は、陸斗が青井クリニックの後継者になろうとしていることを知り 命の恩人である勇次郎に、それが正しい選択かどうかを知らせたかったのだろう。
その時 玄関前に、車が入る音がした。