テラーノベル
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千歳の瞳に再び憎悪の炎が宿る。
「あいつ・・・三瓶鈴蘭」
その名前を口にした瞬間、周囲の空気が重く沈んだ。
「あいつは諸悪の根源」
信愛は慌てて一歩踏み出す。
「ま、待って!」
だが千歳は首を振る。
「今ここで息の根を止めなきゃ
また第二の私が産まれてしまう!」
怒りに満ちた表情の千歳を、信愛は必死に言葉を繋いで説得しようとする。
「だ、だからそれは警察に──」
しかし千歳は鋭く遮った。
「負の連鎖を断ち切るにはそうするしか無いの!」
霊気が激しく渦を巻き始める。
「邪魔しないで!」
その叫びと同時に、凄まじい霊気が信愛へと放たれた。
「きゃっ!」
信愛の身体は勢いよく吹き飛ばされ、地面へ叩きつけられる。
その様子を見たさくらが血相を変えた。
「ちょ! ?信愛!?」
焔垂も目を見開く。
「大丈夫か!?何があったんだ?」
信愛は痛みに耐えながらゆっくりと立ち上がる。
震える声で告げた。
「千歳さん・・・三瓶先輩を殺すつもりみたい」
その言葉に、その場の空気が凍り付く。
菅生茜は顔を青ざめさせた。
「え!! こ、ころ・・・」
最後まで言わせることなく、信愛は走り出す。
「辞めさせなきゃ!」
その瞳には強い決意が宿っていた。
「何としても!」
信愛は千歳の前へ飛び出し、その進路を塞いだ。
千歳は鋭く睨みつける。
「邪魔すんな!」
信愛は一歩も退かない。
「絶対に、絶対にそんな事はさせない!」
千歳の表情が苦しげに歪む。
「退け!邪魔なのよ!」
それでも信愛は首を横に振った。
「絶対に退かない!」
千歳は悲鳴にも似た声を張り上げる。
「鬱陶しいのよ!」
信愛はまっすぐ見つめ返した。
「鬱陶しいって言われたって、私は絶対に退かない!」
拳を強く握り締める。
「あなたに馬鹿な真似させないから!」
千歳は苛立ちを隠そうともせず吐き捨てた。
「ウザいんだよ!」
千歳は怒りに任せて、信愛目掛けて走ってくる。
そして、信愛の体と千歳の体が合わさった、その瞬間だった。
信愛を眩い光が包み込んだ。
「あっ!!!!」
思わず目を覆う。
「こ、これは・・・」
身体中を温かな光が駆け巡る。
信愛は息を呑んだ。
「もしかして・・・」
目の前に広がる光景を見つめ、小さく呟く。
「千歳さんの魂に刻まれた記憶?」
信愛の頭の中に、千歳の魂に刻まれた記憶が流れ込んでくる。
コメント
1件
×××さん、第53話読ませていただきました! 千歳さんの怒りが本当に痛くて……「負の連鎖を断ち切るにはそうするしかない」って言葉に、彼女の追い詰められた心がにじんでるなって思いました。でも信愛さんが「絶対に退かない」って何度も言い返す姿に、胸が熱くなりました。最後の“魂に刻まれた記憶”の展開、凄く気になります!続きが待ち遠しいです🌷
#普通
野々さくら
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ありあ
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