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ROY

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みむら
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side 🤍
「ーーーーー!!元気だよ!もう定時だし上がるね!お疲れさま!」
そう言って真っ赤な顔でさく美さんは出ていった。
その姿を目で追っていた目黒さん、もとい”めめ”。
そんなめめはさく美さんを目で追いつつ、ペロッと少し舌を出したーー…気がした。
(あれ?あの仕草って)
めめは子供の頃から世話になっていて、兄貴分的な存在だ。
お互いの恋愛事情やらなんやら全部知っている。勿論些細な癖も。
めめが中途入社で俺が新卒で入社したのは偶然だった。多分だけど。
入社後研修で見かけてとんでもなく驚いたのを今でも覚えている。
『あれ!?めめじゃん…なんでここにいるの?前の会社は?』
『あー…前の会社はちょっと違うなって思って辞めたんだよね。』
『ふーん』
と、
苦笑いして歯切れの悪い返答をしていたっけ。
めめは普段人よりもワンテンポ遅く反応するからおっとりしていると思われるけど、実は結構頭がキレるし色々考えているタイプ。
じゃなきゃ入社早々カナダ支社に抜擢されないよね。
“ちょっと違うな”くらいで転職するかな?と当時思った記憶がある。
目黒 蓮という男は自身の行動に意味を持たせている。
だから少しの行動や仕草でさえ意味があるんじゃないかと思った。
「もしかして…えぇ〜…まじか」
さく美さんの反応と、めめの癖。
もしかして、そうなのかな?
…ちょっと面白そうなんじゃない?
「ラウール、この後営業部で飲みに行くんだけど、来るか?」
短時間に起きた展開にひとり楽しんでいると、渡辺部長から飲み会のお誘いがかかった。
「渡辺部長の奢りなら勿論行かせていただきます!!」
「なんでだよ!まぁ…久しぶりに目黒も帰ってきた事だし、今日は俺の奢りだ」
「よっ!!部長!流石部長様ですわぁ」
「向井うるせーぞ、向井とラウールは店探しておけ」
-———**
「「「「かんぱーい」」」」
会社から程近い個人経営の渡辺部長行きつけの居酒屋。
向井先輩と2、3軒お店をチョイスしたけど、「いや、いつものとこ行こう」と結局ここになった。
調べた意味とは?
「渡辺部長、いつもここですよね」
「せやねん、俺が店探しても結局ここになんねん。店探しておけって言いたいだけやん」
「おい、向井聞こえてんぞ」
「すんませーん」
いつもの営業部のノリに無邪気に笑うめめ。
「そういや、さく美ちゃんえらい急いで帰っていったな。どうしたんやろ」
「ラウールがまた変な事言ったんだろ、やめてくれよ、今は後輩からでもセクハラになるからな」
責任者は俺なんだからな、勘弁してくれ。と、溜息をつきながらうんざりした顔で俺を見る部長。
…なんで俺のせいになってるわけ?
「いやいやいや!!違いますよ、俺は普通に話してただけですって」
「あの人、さく美さんっていうんですか?」
渡辺部長と俺のやりとりにカットインしてきためめ。
「うちの広報部の社員やで〜あんな可愛い顔して、仕事ではストイックなギャップ萌えちゃんや」
にやにやして話す向井先輩。
可愛い子好きですもんね。
「仕事でちゃんと成果上げるから社長のお気に入りだしな」
「オンとオフめっちゃありますよね、仕事の時はちょっと怖い時ありますもん」
休憩中、社長室へ行っては社長のお菓子をつまみ食いするくらいお茶目?な一面もあるのに、仕事はストイックなさく美さん。
そのギャップが堪らないと密かに男性社員にはファンがいるとかいないとか。
そもそも社長室に簡単に入れるのってどうなの…?
「へぇ…」
ビールを煽った後、頬杖をついて何とも形容し難い表情をするめめ。
どういう感情?それ
「さく美さんかぁ…」
「おい、目黒。ここは日本だからな。いきなり距離つめようとかするなよ。」
責任者は俺なんだからな?と渡辺部長は2回目の盛大な溜息をついた。
「ちょっと、飲み過ぎじゃない?」
「ん〜…そんな飲んでない」
「いや飲んでただろ」
「目黒をよろしく頼むぞ〜ラウール」
「また明日な〜気をつけて帰りや〜」
久々に日本に帰国して、営業部の皆と会えた事が余程楽しかったのだろう。普段あまり酔った姿を見せないめめが珍しく酔っている。
悲しいかな渡辺部長と向井先輩と逆方向の俺とめめ。
めめは定期的に日本に帰ってくる事もあって、社宅を借りている。
飲み会で日本に異動願を出そうと思っているとも話していた。
「送ってくからちゃんと歩いてよ」
「ん”…」
半分寝てない?
カナダへ行ってからガタイが良くなったからか、かなり重い。
四苦八苦しながら会社の最寄り駅から数駅のところで降りて改札へ向かう途中、聞いたことのある声が聞こえた。
めめを引き摺りながら咄嗟に物陰に身を隠す。
「今日はありがとうね」
「ううん、全然良いよ。」
俺らの前を歩いていたカップルのように見える男女。
けらけら笑う彼女と時折彼女の頭を優しくポンポンと叩く彼氏。
腕を組んだり、手を繋いではいないけれど、幸せを体現したようなやりとりをしている。
2人で改札を出る訳ではなく、彼女だけ改札を出て振り返った。彼氏は改札内のまま。
「ここで大丈夫だから。気をつけて帰ってね」
「佐久間もね。夜道気をつけなよ。また明日」
さく美さんと…経理部の阿部さんだ。
確か同期入社で仲が良い2人だ。
さく美さんの最寄り駅がここなのだろう、阿部さんは改札を出たさく美さんを見届けて、電車に乗るためにホームへ向かって行った。
まぁ、同期だしね。2人でご飯くらい普通だよね。
でも、ただの同期であんなやりとりする?最寄りの駅まで送る…?
優しい阿部さんなら送りかねないけど…
ーそう思ったのには理由がある。
一連のやりとりの中で見えた阿部さんのさく美さんを見る目があまりにも優し過ぎたからだ。
頭ポンポンしてたし。
いくら仲がよくても同期入社の関係性でそんな目で相手を見るか?そんな行動するか?
自分なら絶対にない。
え、あの2人そういう関係?
顔を真っ赤にしたさく美さんの反応はなんだったの?
「…どういうこと?」
「んぇ?何?」
「何でもないよ、ほら歩いて」
前言撤回、すっごく面倒くさいかも。
果たして💚さんとの関係は…?
🩷→少女漫画のような純粋な恋
🖤さんの事がキラキラした王子様のように見えてます。
🖤→色々な感情のこもった重い愛
こんなイメージで展開していくつもりです。
コメント
1件
あー、もう読んだ読んだ!第2話めっちゃ面白かったわ🔥 ラウール視点でめめ(目黒)の仕草から恋愛を推理し始めるところ、めちゃくちゃそそられる展開じゃん?「ペロッと舌出した」みたいな細かい癖に気づくラウールの観察眼が鋭いし、しかもさく美さんと阿部さんの関係性も匂わせてくるし…もう頭の中でフラグがバンバン立ってるわ😤 「前言撤回、すっごく面倒くさいかも」の着地もナイス。恋愛って面倒だけど見てる分には最高だよね。続き待ってるわ!