テラーノベル
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3ヶ月で本気(マジ)になる恋。
🩷佐野勇斗
💛吉田仁人
🤍山中柔太郎
❤️曽野舜太
💙塩﨑太智
第4話 好きなのは、演技じゃない。
数日後。
👤「今日は、さのじんのお二人に浅草デートをしてもらいまーす!」
💛「……浅草?」
🩷「いいじゃん、楽しそう」
💛「でも、バレない?」
👤「大丈夫です!今日はしっかり変装してもらいます!」
二人は帽子にマスク、メガネまでつけて、
できるだけ顔が分からないように
変装する。
💛「……これ、本当にバレないかな」
🩷「大丈夫じゃない?」
💛「勇斗、普通に目立つからなぁ」
🩷「仁人もね笑」
💛「僕は目立たないよ」
🩷「はいはい笑」
👤「じゃあ、撮影スタートします!」
カメラが回り始める。
💛「こんにちは、吉田仁人です」
🩷「佐野勇斗です」
💛「今日は僕たち二人で、浅草に来ています」
🩷「いわゆる……デートです」
💛「デートです笑」
🩷「恋人なので」
💛「……そうですね」
二人で顔を見合わせて笑う。
まずは雷門へ向かう。
👤「せっかくなので、恋人っぽく写真撮りましょう!」
💛「え、また?」
🩷「いいじゃん」
💛「どんな感じ?」
👤「もう少し近づいてくださーい!」
💛「……これくらい?」
🩷「もうちょっと」
勇斗が自然に距離を縮める。
💛「近いって笑」
🩷「恋人なんだからいいじゃん」
💛「……まあ、そうだけど」
シャッターが切られる。
👤「いいですねー!」
次は仲見世通りへ。
二人で並んで歩いていると、
仁人があるお店の前で足を止めた。
💛「あ、これ美味しそう」
🩷「食べたい?」
💛「うん」
🩷「じゃあ買ってくるよ」
💛「え、いいよ。自分で買うから」
🩷「いいって。仁人はここで待ってて」
💛「……分かった」
勇斗が人混みの中へ向かう。
少しして戻ってくると、
🩷「はい」
💛「ありがとう」
🩷「熱いから気をつけて」
💛「うん」
一口食べた仁人が、嬉しそうに笑う。
💛「美味しい」
🩷「よかった」
💛「勇斗も食べる?」
🩷「いいの?」
💛「うん」
🩷「じゃあ、一口」
💛「はい」
二人で食べ歩きをしながら、
浅草を楽しむ。
おみくじを引いたり、写真を撮ったり。
人が多い場所では、
勇斗が仁人の歩く位置を気にしていた。
🩷「仁人、こっち」
💛「ん?」
🩷「そっち、人多いから」
💛「あ、ほんとだ」
🩷「こっちの方が歩きやすいよ」
💛「ありがとう」
そのまま二人で歩いていく。
しばらくして――
👤「はい、ここで一旦カットします!」
カメラが止まった。
スタッフが次の撮影準備をしている間、
仁人は少し休もうとベンチへ向かう。
💛「……疲れた」
🩷「大丈夫?」
💛「うん」
勇斗が仁人の飲み物を持ってくる。
🩷「はい。これ飲んで」
💛「ありがとう」
💛「……あれ?」
🩷「ん?」
💛「これ、僕の好きなやつ?」
🩷「そう」
💛「よく覚えてたね」
🩷「覚えてるよ、それくらい」
💛「……そっか」
仁人が飲み物を開ける。
その隣で、
勇斗は仁人の荷物を持っていた。
💛「……勇斗」
🩷「ん?」
💛「それ、僕が持つよ」
🩷「いいよ。持っとく」
💛「いや、大丈夫だから」
🩷「重いでしょ」
💛「そんなに重くないって」
🩷「俺が持ちたいから」
💛「……」
仁人が少しだけ不思議そうな顔をする。
そして――
💛「……別に、撮ってないんだから優しくしなくていいよ?」
🩷「…………」
💛「さっきからずっと気遣ってくれてるけど」
💛「今はカメラ回ってないし、そんなに恋人っぽくしなくても大丈夫だから」
勇斗は少しだけ黙った。
それから、いつものように笑う。
🩷「……そっか」
💛「うん」
🩷「じゃあ、分かった」
💛「ありがとう」
勇斗side
仁人は何も気にせず、
また飲み物を口にする。
でも――
俺は、カメラが回っているから優しくして
いるわけじゃない。
仁人が疲れていたら、休ませてあげたい。
好きなものを見つけたら、
買ってあげたい。
人混みでは、ちゃんと隣にいてあげたい。
荷物だって、持ってあげたい。
それが“恋人だから”じゃない。
俺が、仁人のことをずっと好きだから。
きっかけは、はっきり覚えている。
俺が俳優の仕事を始めて、
M!LKをもっとたくさんの人に
知ってもらうために、
必死になっていた頃。
朝から撮影して、
終わったらM!LKの仕事へ向かって。
ライブやレッスンがあって、
また次の日には俳優やバラエティの仕事。
「もっと頑張らなきゃ」
そう思って、
休むことなんて考えずに走り続けていた。
M!LKを売りたい。
メンバーのみんなや、み!るきーずの為に
もっと大きな景色を見せたい。
その気持ちだけで、毎日を過ごしていた。
でも――
ある日、限界が来た。
仕事が終わって楽屋に戻った俺は、
ソファに座ったまま動けなくなった。
誰とも話したくなかった。
笑う余裕もなかった。
そんな俺に気づいたのが、仁人だった。
💛「……勇斗、大丈夫?」
🩷「……大丈夫」
いつものように答えた。
でも、仁人は何も言わなかった。
ただ俺の隣に座って、
少しの間、黙っていてくれた。
そして――
💛「……頑張りすぎなくていいんじゃない?」
その言葉を聞いた瞬間、
張りつめていたものが、
少しだけほどけた。
俺はずっと、
頑張らなきゃいけないと思っていた。
M!LKのために。
メンバーのために。
み!るきーずたちのために。
でも仁人だけは、
「もっと頑張れ」じゃなくて、
「頑張らなくていい」
と言ってくれた。
それからだった。
疲れたとき、
気づけば仁人を探すようになった。
仁人が笑っていると安心した。
仁人が「お疲れ」って
言ってくれるだけで、
もう少し頑張れる気がした。
いつの間にか、
俺にとって仁人は、
ただのメンバーじゃなくなっていた。
――俺が、
仁人のことを好きになったのは、
たぶんあの日から。
いや。
もしかしたら、
もっと前からだったのかもしれない。
ただ、あの日初めて、
俺は自分の気持ちに気づいた。
「この人が、好きなんだ」って。
――でも仁人は、
そんな俺の気持ちなんて知らない。
今回の恋人契約だって、
仁人にとっては仕事。
カメラの前で恋人を演じるためのもの。
だから仁人は、今もきっと――
俺が優しくする理由を、
“恋人っぽくするため”だと思ってる。
……それでもいい。
今は、まだ。
スタッフが声をかける。
👤「そろそろ撮影再開しまーす!」
💛「あ、行こう」
🩷「うん」
またカメラの前に立つ。
💛「次は何するんですか?」
👤「最後に、二人でお互いの好きなところを一つずつ言ってもらいます!」
💛「えぇ……また?」
🩷「いいじゃん笑」
💛「恥ずかしいんだけど」
🩷「俺は言えるよ」
💛「じゃあ勇斗から」
🩷「仁人の好きなところ?」
💛「うん」
俺は少し考えるふりをして――
🩷「……可愛いところ」
💛「……またそれ?」
🩷「だって可愛いじゃん」
💛「はいはい笑」
🩷「ほんとに可愛いよ」
💛「……もういいって笑」
仁人は照れたように笑った。
カメラには、
仲の良い恋人同士にしか見えない二人が
映っていた。
けれど――
その「可愛い」は、
勇斗にとって演技じゃない。
そしてこの気持ちを知っているのは、
まだ勇斗だけだった。
※実在の人物・グループを題材にした
フィクションです。
⚠️注意⚠️
『ー逃げ道は君になった。ー』とは全く
関係のない、別作品となっております。
設定や登場人物などが似ている部分が
あるため、
混同される方もいらっしゃる
かと思いますので、
念のため記載させていただきます。
こちらのお話は、
完全に別の世界線のお話です。
ご了承ください。
コメント
3件
新しいのきた〜!! 勇斗のホントの気持ちが溢れて、カメラ外でも動いちゃうん、どれだけ必死何?って感じで可愛かった!じんちゃんは鈍感やから気づくには時間がかかるぞ〜笑
みぅです🤍🥀 今回もすごく切なかった……。 特に勇斗sideが入ったことで、彼の「本当の気持ち」がひしひしと伝わってきて、胸がぎゅっとなったよ。 「頑張らなくていい」って言われたあの日の仁人の言葉、 勇斗にとってどれだけ救いだったんだろうね。 でも、カメラが回ってない優しさを仁人が「演技だ」って受け取っちゃうのが、もどかしくて切ない……。 『好きなのは、演技じゃない』っていうタイトルが、回収されるたびに心に刺さるな。 次も楽しみにしてる🌙
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