わかった、わかった。
それに、この紙、そのボールペン、その君の手さえも、「真実の三角形」から見たら単なる偶然に過ぎないんだよ。だって、この紙、そのペン、その手でなくたって描けるもん。
何を言おうとされてるんですか。
つまりは、現実の三角形はいくらでも描ける。私だって描ける、他の誰だって、別な筆記用具でだって、別な紙にだって、今でなくても、過去でも、未来でも、いつでも描ける。
でも、そしたらこんなうまくはいきませんよ。同じこのペンで、この同じ私がもう一度書いたって違っちゃいますもん。
そこがポイントだ。「現実の三角形」は描いた分だけ種類がある、いくらでも代わりがある。でも、真実の三角形に代わりはない。何か気付かないかな。
(若い方は袖をまくりあげて前腕を掻いた)
そう言われても。
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