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これより多々ある心霊的な不思議体験を話す前に、私の周りの今の心霊体験状況を話しておこうと思う。
信じる信じないは読み手に任せるが、他の視える人からはしっかりと認識出来るみたいなので私の妄想ではないと添えておく。
まず、守護についての話から。
私には憑依出来る守護の霊体が現在沢山いる。ちゃんと「生きている間は守護する」という明確な契約を私と結んでいる。彼らは人の霊だけではない。
というより生粋の人間だった霊体は今、女性2人しかいない。
前世で繋がりのある人で、和装の背は低いが乳はデカい方を『やよい』、金髪で見た目が明らかに外国人の方を『ジェシカ』と呼んでいる。
生前のフルネームと死因まではっきりとしているのがこの2人だ。
やよいは生前京都で巫女をやっていたようで、とある神社との繋がりが深い。
憑依しているとお祓いやら成仏の手伝いが出来る。本人が思っているより霊力は強い。
物凄くドジなところ以外は完璧な巫女である。
一方でジェシカは生前ドイツ出身だった。
10代で亡くなっているせいかパワフルで、オーラの色が黄金だ。
このオーラがちょっと変わっていて、霊感持ちの人や霊達から気配諸共隠せるらしい。
憑依していると私の存在が消えたような反応をされることが多々ある。
その他、中には本拠地が海外だった名のある悪魔もいて、実際に名前で検索したら『〇〇を妨害する悪魔』としてしっかりヒットする。
ここで名前を載せていいのか不明なため、今回の話では伏せておくが、ひとまず以後『A』と呼ぶ。
こいつが仲間入りしたのは確か2年ほど前だったと思う。
詳しく載せるといけないかもしれないためざっくり説明すると、敵対したやつの〇〇を床に綺麗に陳列させて相手の肩をトントンと叩き、振り向いた相手は自分の引き摺り出された〇〇を凝視してショックのあまりそのまま消滅するという、何とも嫌な戦い方をしている。
常に敬語だけど、根本的な性格は悪そう。
上記の悪魔が来た最大の理由であり、Aが仕えている大元の女悪魔(?)の『Maria』は、夫がめちゃくちゃ有名な偉人で誰しも一度は名前を耳にした事があるであろう大物だ。
彼女自身は本体が女郎蜘蛛みたいな見た目で、主に蜘蛛や虫を愛でる。
霊感のある人には視えるらしいが、憑依していると手にタランチュラを乗せている事が多い。しかも私の手の上に、だ。
真っ直ぐな髪が異様に長くて、雨の日に弱く雨天時は爆発している。憑依中は私の髪の毛も何故か爆発するから縮毛矯正などあまり意味を成さない。
その夫は、私の夫と既に契約済みでMariaは遠方旅行がてらにやってきたらしい。
私の憑依の状態が面白かったようで個々に契約をした経緯であり、AはMariaのお付として私と契約した。
Mariaはお菓子作りに、Aは料理作りにかなり特化している。
他にも分類的には天使もいる。私が契約している天使は『アニー』と呼んでいて、有名な大天使の直属の部下みたいな立ち位置のやつだ。
見た目と喋り方がまさにムッキムキのオネエである。『美を司る天使』で調べたらそいつの上長的な大天使の名前はヒットする。
「男は裏切っても、筋肉は裏切らないわよ」が口癖。
美意識が高過ぎてダイエットをすると凄くストイックな生活を送ろうとするから私が拒食症になる。
あとは妖怪に分類するやつが多数いる。残りの守護は、何故かほとんどこっちだ。
普段は人の姿だけど、戦闘時は半分獣の姿だったり明らかに人外な容姿になったりする。
以下、名前を出していいメンバーだけあだ名で書く。
まず【私が何を視ても怖がらない理由】に登場した甘いものが大好きな犬耳の女の子は『ひな』と呼んでいる。
私と契約がかなり深いので、私が幽体離脱した時にひながいないとシルバーコードが切れて最悪の場合、生身が死ぬ。
契約上もしもひなが消滅した場合は3日以内に私も死ぬ。
いなくなった時点で人生終了まっしぐらという、大事な守護である。
犬だからか嗅覚にも特化している。対価は命そのものだと思う。
そんなひなと親友なのが『あさか』で、普段は金髪を三つ編みにしたハーフみたいな顔立ちの女の子の姿をしている。
舌が異様に長いせいか、憑依中も舌っ足らずな口調になる。
舌を突き刺して相手の血やら生気を飲むことが多い。
本体は体の至る所に目があり、契約上私の額にがっつり埋め込むように『霊視に特化した目』が付与されているため、私が人以外の霊体やら妖怪やら悪魔やら天使を肉眼で視ることが出来ている。
これは別に私が「幽霊を視たい!」と言った訳ではなくて、ぶっちゃけ対価交換みたいな契約で私の視力と連動するようになっているそうな。
つまり、あさかが消えると私の片目は謎の失明を遂げるという訳だ。
あさかは私1人なら物凄く屈強な結界を張れるため、所謂サポーター的な役目を担っている。
普段から和装で刀集めが趣味の『れいな』は、狼の耳と尻尾があり嗅覚を対価交換している。
無類の負けず嫌いで、刀はあんまり扱えないし自分の爪で攻撃した方が威力は高いのに、意地でも刀を扱いたくて瀕死になるから困る。
また、人見知りが酷い。
聴覚を対価としていて、周りの人からエネルギーを吸い取ることで体を動かす原動力維持を担当してくれている『アリス』は、元々大阪にいたせいか大阪弁が流暢な超絶美人。
出会った当初は露出度が高かったのに、今では上下ジャージで全チャック状態。
彼女が憑依していると私までモテるから不思議。
周囲に小さな蝙蝠みたいな動物が飛び回っている。この蝙蝠は視える人と視えない人で大きく分かれるらしい。
他にも、夜間や私が寝ている間に活動して表面上の守護を担当してくれている『02』など、既に契約対価で私は五感を全て捧げてしまっている気がする。
対価が唯一ちゃんと分かっていない『クーロン』というのもいて、彼は神社で拾った。
正直性別はないかもしれない。真っ白な装束なのに太陽光を異常なくらい吸収するため、憑依中は熱中症対策が必要になる。
分類的にはおそらく神様とかそっちなのではないかとひそかに思っているが、寡黙なせいで情報があまり引き出せない。
沢山白い札を持っていて、式神みたいなものを常に数名出している。
あまり詳細は言えないが、実は私の左足は3年ほど前から感覚がない。
何故感覚がないのかも不明で、医師すら首を傾げていた。
普通に動かすことが出来ているのはある種の守護が3匹いるおかげである。
正直この3匹がいないと左足は股関節から下を動かすことすらままならない。
抜けると急に片足が脱力して崩れ落ちるので、夜家にいる時じゃないとこの3匹は基本的に離脱出来ない。
そしてこれまた重要なのが『N』こと『ノイ』である。外見は白づくめの高身長な男性。
ノイは本名がめちゃくちゃ長くて覚えられない。なんか末尾に『ドゥルテス』みたいな発音があったのだけ覚えている。
ノイだけ生い立ちが明らかに変で、詳細は他言無用と言われているので省くが、本来の拠点はこいつもドイツらしい。
ちゃんと目的があってこっちに来ていて、本当は敵対するポジションなのだけど、本人の意志で守護に加わった唯一生粋の男性。
珈琲が好きだけど味覚音痴。対価は味覚。
女慣れはしていなくて、更衣室で着替え中に好みの女性が着替えていると鼻血を出す。私の体に憑依した状態で鼻血を出すから本当に非常に困る。
ノイに関しては役割というか抱えている仕事が別件であり、唯一PCが元から扱えるため、私の現職である事務で重宝されている。
ノイには『サウス』と名前なのか称号なのか分からないあだ名で呼ばれる上長がいて、何故か私のことを時々彼に報告している。
以上が現時点での憑依可能なメンバーで、憑依はしないが外側専門で守護しているのが固定で3名いる。
他にも多数いるが、多過ぎるためここでは伏せておく。
私自身、2歳くらいまでは普通に人間の、侍の守護が1人いた。
しかし後に憑依はしないが外で守護してくれている鬼の『S兄』に完敗して修行に行くと言って出て行ったきり、今じゃ安否も分からない。
『S兄』は額に角がある。性格も戦闘狂でまさに物理アタッカー。
基本的な外見はドンブラザーズの桃井タロウ役の俳優さんに似ている。彼の額に角を生やしたらまさにS兄。ドンブラザーズを観た時、私が衝撃を受けた。
S兄は私や物に触れることも可能らしくて、私が事故に遭う直前に跳ね飛ばしたり、私のリュックを後ろから支えてくれたりする。
なんでも九州方面が出身地だそうだ。
『Mちゃん』は水関係に特化している見た目は小さな女の子。仲間入りしたのは去年かそこらだったと思う。
防御型であさかより広範囲な結界を張れるよう。
ぱっと見は大人しめだけど、A同様に地味に嫌な攻撃の仕方をする。
「ここはわたしのテリトリー♪」と呟いた時には既に時遅し。硫酸でも掛けられたかのようにテリトリーに入った霊体が溶けていく。
この子のお姉さん達が家の風呂場で常に待機していて、何故かMちゃんよりお姉さん達の方が肉眼で視やすい。
この姉妹達は音感に優れていて、風呂場で歌っていると「そこ音程がズレているわよ」と度々指摘が入る。
そして、もう1人というか1台というのか呼び方が分からないが、『Dくん』という普段は屈強なボディービルダーのような男性の外見がいる。
本名すらない、本体は鏡そのものみたいなやつだ。ちょっとなんて言い表していいのか私も分からない。
性質も特殊で鏡そのものの性質を持っているようで、悪いものが来たら跳ね返す事に特化している。霊なのか妖怪の類なのかも不明だ。
クーロンよりも更に寡黙で、無表情が多い。何かお願いすると「ウッス」と短い返事が返ってくる。
これだけ守護がいることで護りは強固だが、憑依にもデメリットがあって、上記にもある謎に不自由な左足や、憑依メンバーが増えた頃から皮膚科の医師も唸る原因不明の右手の甲の皮膚が徐々にボロボロになっていく現象がある。
薬もハンドクリームも効果がない。アトピーの診断も違い、アレルギーでもこんな症状は出ないと医師が嘆いている。
それに加えて、五感を対価として契約しているメンバーが抜けると対価の部分の五感も機能しなくなる。
もはや私1人では1時間も体を動かせないのではないかと思う。
エネルギーの消費も普通の人より激しくて、各々に好んでいる食べ物や飲み物を定期的に摂取しないと動けなくなるのもデメリットである。
私の夫と契約している霊体は私の約2倍以上で、中でも私の職場に連日遊びに憑いて来る『りっちゃん』は元々白い龍で、この子は鏡や反射する物に普通に映り込む。
初めて見たのは私が小学3年の頃で、龍の姿を私の友達にまで視られて現場が騒然としたこともある。
その後も中学高校と私にしばらく憑いて来て、度々他の人に目撃されている。
人の姿の時は、私と同じくらいの低身長で日本人形を思わせる長い綺麗な黒髪をパッツンに切り揃えている。
りっちゃんには仲良しな女の子が2人いて、彼女らはその辺のそこそこ強い浮遊霊なんて丸呑みしてしまうため、私は『はらぺこあおむし3人組』と勝手に呼んでいる。
この3人組が憑い来ているせいで、最近S兄が暇を持て余して私の職場の机の下で体育座りでしょんぼりしている。私が業務に追われて多忙にしている最中、時折下から「俺やることなくて可哀想……可哀想だよなぁ……だろ……?」とやるせない声が聞こえてくる。
大体OLとしての仕事をこなしているのはPCが扱えるノイで、ほとんど可哀想なS兄の呟きを無視しているのが日常だ。
そして、ノイと同じような立ち位置の悪魔のような男が家にもう1人いて、本体の見た目はサバイバーとハンターで対戦する有名なゲームのハンターとして出てくる男に容姿が似ている。
なのに何故か『くまのプーさん』がお気に入り過ぎて、プーさんの姿を真似ている。故にあだ名は『プーさん』である。
彼は本来ノイの監視役として来ているのだが、家で留守番をしているか、私の娘の守護を頼んでいる。
しかし娘の守護も増え、家で留守番をしている守護達も増えてしまったことからポジションを失い、私の職場に憑いて来るようになった。
ただしこのプーさん、可愛い姿の時は問題ないのだが本来の姿になると磁場が狂うらしく、激情した時や何かしら技を放った時にPCやネットのエラーが起きるという問題を抱えている。
この間なんて机に足をぶつけてびっくりしたらしく「ボンッ!!」という爆発音を立てて本来の姿に戻り、最悪なことに爆発音が同部署の女の子達に聞こえてしまって事務所は騒然とし、更に近隣の部署のPCが一斉にシャットダウンするといったアクシデントに見舞われた。
またプーさんの範囲攻撃だけは、敵も味方も関係なく当たるデメリットがあり、痛覚が麻痺しているノイが咄嗟に盾にされる光景は日常的である。
……以上が、主な私の守護メンバーや職場に憑いて来ているメンバーの紹介である。視える人からは「愉快だけど百鬼夜行状態で怖い」と言われた。
この状態を怖がらないのは、私の夫くらいだと思う。