コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
⚠注意⚠
注意書きは一話にあります。
オスマン:やっぱりひとらんが作るケーキは美味しいめぅ〜
エーミール:甘すぎないクリームとふわふわのスポンジケーキがまた絶品ですね。
ひとらんらん:そんなに褒めたって何も出てこないよ?出来たところでお茶のお代わりぐらい?
オスマン:じゃあ、あれが飲みたい!
ひとらんらん:はいはい
そう言ってひとらんさんは立ち上がり、お茶の入った棚を漁る。オスマンさんの「あれが飲みたい」の一言で何を欲しているのか分かるのがこの二人の怖いところ。
「仲がいいからでしょ?」じゃない。二人しかわからない合図でもあるのではないか。しかし、ひとらんさんは“鬼化”の能力だしオスマンさんは持っていないはず。隠しているのかもしれないけど可能性は高い。
外交と騎士。主の言わんとしていることが分かり会えるほど深い関係。主が亡くなれば騎士は暴走することになるだろう。手綱を握っているのは主なのだから。
そしてもう一人、要注意人物がいる。
そう、エーミールである。
ただのミルクティー色の髪が薄く天然いじられキャラではなく、敵に回してはならない。この人もまた狂人の首輪を持っている人だから。「GO」と命じれば間違いなくナイフを振り回し、張本人は爆弾を投げその状況を楽しむ。
蝶と狼を手懐ける彼の死に様は、なんとも言えない物だった。
エーミールは爆弾を抱いて。
ロボロも鬱も無しに今の状況を知ることは出来ないと思っていた。そういうのに強い二人は居なかった。戦争をするうえで情報は嘘か真かどうでもいい程に枯渇する。何らかの自体でインカムが壊れてしまったら、そもそも伝える仲間が死んでいたら伝えるにも伝えられないのだけれど。
しかし、WR国には正確な情報が伝わっていた。エーミールの能力である。ただ蝶と戯れている能天気なおじさんだと思っていたが、どうやらあの蝶を通じて情報を手にしていたようだ。
だが、エーミールはいきなり狂い始めた。
能力のキャパを超えたからだろうか、それとも蝶に預けた目に仲間の遺体を写したからだろうか。
分からない。
狂ったように爆弾を抱えて敵の軍に突っ込んでいった。
大きな爆発音が轟く。爆発したあの場所は人が群がっていてエーミールが向かった場所。
鼻につんと付く爆薬の匂いがする。エーミール特性の火薬の匂い。
新しくひとらんさんが入れたくれた紅茶はほくほくと湯気が立ち、甘めの匂いがする。
あの時と同じ匂い。
まさかとは思うがエミさんの爆弾に茶葉が使われているわけ、ないよね?
いつも紅茶を飲んでいるから、きっとその匂いが漂っていただけ、だよね?
みんなは覚えてないかとしれないが俺は覚えている。全て昨日の事のように覚えている。
覚えていないからってよりによってこの紅茶を選ぶか……?
気にしすぎだよね?
俺はオスマンさんの好きなお茶なんて知らなかったわけだし。
あの日だって、戦場に出る前にきっとこの紅茶を飲んだだけ。
一つ一つが不気味だ。