ー注意ー
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 先に進む前にお読みください ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
こちら日常組の脱獄シリーズの二次創作です
話を簡潔に進めるための創作がございます。
ご本人様方とは全く関係ないです
荒らしやアンチはご遠慮ください
ケモ耳が生える
ちょっとセンシティブな表現あり?
BL注意!
それでもいいよ!
という優しい方はそのままお進み下さい
いつも通り起きたはずなのに何故か視界がぼんやりして頭がぽあぽあとする。寝過ごしたか早く起きてしまったか、いつもの癖で時計を見る。1ミリの狂いもない起床時間に体を起こそうとするがどうにも体は言うことを聞かず、うぅ…と唸りながら布団に潜り込んでしまう。まだハッキリしない意識に体調でも崩したのか、と考える。額に手を当ててみたが熱い感覚は伝わらず断念する。結局体調が悪いにせよ悪くないにせよベットから起きねば何も出来ない。惰眠を求める体にムチを打ち起き上がる。しかし、案外起きてみれば意識はハッキリとしてくる。固くなった体を伸ばし制服に着替えながら昨日の出来事を思い返す。しかし、いつも通りの仕事をしていたし、珍しく囚人が問題を起こさなかったため、なんならいつもより楽であったとさえ思っている。その間に身支度は整い、軽くシワを伸ばし、私室を後にする。いつも通りの調子を取り戻したため、医務室に行くのはまた後ででいいかと牢屋に向かう。道中ムズムズする頭に帽子を外し触ってみるがなんの変哲もなく気のせいかと思い、また深く帽子を被る。
「おはよう」
おはよーございまーすと各々元気に返事が返ってくる。いつも通りに朝食を配り、8番の牢屋の前に差し掛かったところで事件は起こる。突然被っていた帽子が脱げ、足元に落ちる。外されたような感覚もなく咄嗟に背を向く、しかし誰もいない。怪奇現象でも起きたのか?と柄でもないことを考えながら床に転がる帽子を拾い埃を払い、被ろうとした所で8番と目が合う。愕然とした表情になんだと聞いてみればゆっくりと手を挙げ俺を指さし、それ…どうしたんすか…と何処か気まずそうに言うが皆目見当もつかない。それとは何だ、あと人に指を指すな。そんな事を思いながらも口には出せない。それほど8番の動揺が見て取れる。その正体を知るためその指先を追う。目線より上、丁度頭を指さしておりボソボソと独り言まで呟き始める。先ほど後ろを見たが何も無かった。本当になんなんだ、それとは。謎は深まるばかりで溜息をつき頭を抱える。すると指先に髪とは違う感触の何かがある。いつもは無い突起物に頭を触った時とはまた違った感覚にすぐに手を離す。
「…は?」
思わず出た声はマヌケだったがそんなことを気にしている余裕は無い。確実に朝にはなかった何かが頭部についているのだ。そしてそれを確認しようにも勿論、鏡なんて常備している訳もなく、どんなものが頭部についているかも不明だった。もう一度触ってみて得た情報としては、思ったより柔らかく薄いが自立しており、髪の毛とは違うどちらかと言うと獣の毛に近いようなものが生えており、虫が這ってくる様なゾワゾワとした感じたことの無い感覚がする、ということだ。
目の前にいる8番は話しかけても顔を真っ赤にしたまま固まっているためさて、どうしたものかと悩んでいると異常を感じ取ったのか6番と9番が柵から顔を出そうとする。無論鉄格子は顔が出る程の幅ではないが近づけばこちらの様子は伺える。丁度俺が見えたぐらいに2人は同時に固まる。
「えええぇぇぇ!?看守?!なんすかそのネコ耳!え?今日、ハロウィンだった?!?」
突然響く大声にその元の方へ向く。驚き半分笑い半分のような6番の様子に腹が立ち、警棒で殴り、朝食を渡さない事を伝えるとこれでもかという程謝罪をしてくるが知らん。無視をして頭についたネコ耳をどうしようか考える。そもそもこれがつくような覚えは一切ない。医務室に行き原因を少しでも究明するべきか?そもそも一朝一夕でどうにかなるものなのか?囚人が問題を起こした時よりも動揺し、思考がまとまらない。
「あの、看守…大丈夫ですか?」
突然声をかけられたからか、体がビクッと跳ねる、先程の6番の大声で調子を取り戻したのか、いつも通りの8番がいる。ただ、やはり俺の容姿に困惑気味のようではある。
「ん?あぁ、恐らくは」
そうですか…と会話が続くことは無い。8番は話そうとしている仕草はしているもののいい言葉が出ないのか、あぁだのうぅだの聞こえるか聞こえないかの声で唸っている。そんな8番を見ていると先程まで考えていたことがどうでも良く思えてきてしまった。まぁ、いつもとあまり変わっていない、いつも通り業務を遂行しても問題は無いだろう。と、とどのつまり、思考を放棄した。
「それでは今日の刑務作業を行おう」
そう言うやいなや囚人は驚愕の声を上げる。医務室行かなくていいんですかとか、他の看守に見られるかもしれないですよとか、ネコ耳動いてる…とか、おい最後、どういうことだ。まぁ、医務室には行く、行くが囚人達を刑務作業場へ連れて行ってからでも遅くないだろう、多分。それに原因も症状もはっきりしていない現象を自身のプライドを守る為だけに放っておく訳にもいかない、かなり不服ではあるが情報の共有、収集を看守間で行う必要があるだろう。等々説明し、渋々ではあるが納得しそれぞれの刑務作業場へ連れていく。しかし、その間にも事件は発生する。6番を連れていく途中にしっぽが生え、9番を連れていく途中にながにゃになってしまったりと、そんなもんだから心は疲弊していく。しかし、自分できちんとやると決めた仕事を途中で投げ出す事もしたくない。少し重くなった足取りで8番の元へ向かう。
「看守…どんどん酷くなってません?」
ステイサム看守とかスティーブ看守に変わった方が…と提案されるが却下し、さっさと8番を牢屋から出す。いつもよりスローペースな足取りのせいか、後ろから付いてくる8番との距離が近い。場違いにも安らぐ気持ちを紛らわせようと8番に声を掛けるが反応は返ってこない。
「8番?」
振り返ってみれば俯いている8番が居る。ただ、何かに気を取られているのかそのまま歩き続けており、立ち止まっている俺に衝突する。痛みに反射的に声を上げた8番は俺の存在を思い出したかのように声を上げる。
「あっ…!す、すいません!ちょっとボーッとしちゃって…」
すぐに謝罪をしてきた8番だが、ぶつかったことに関してはそこまで気にして居ないことを伝え、何に気を取られていたかを聞く。
「えっと、あの、リアム看守の…その」
言葉に詰まっている8番は頬を赤く染めながらキョロキョロと目線を動かしている。俺の名前を呼んでいるため、また俺の体に異変でも起きたのだろうか?
「俺がにゃんだ」
異常事態によって訛ってしまった言葉に8番が小声でにゃ…と言うのが聞こえ、無言で睨んでいるとすぐに目を背ける。そんな様子についため息をついてしまう。そんな俺の様子に慌てたのか8番は意を決した様に続きの言葉を紡ぐ。
「リアム看守のしっぽが、お、俺の腕に絡まって…マス…」
「…は?」
一瞬頭が言葉の理解を拒み真っ白になる。しかし現実とは厳しいもので脳はしっかりとその言葉の意味を理解する。反射的に向けられた目線の先には控えめながらもしっかりと8番の腕に絡まる毛並みのいい真っ黒なそれは憎らしくも己の体についている猫のしっぽそのものだ。それを即座に掴み、引き剥がすようにこちらへ寄せる。名残惜しそうに8番へ向くしっぽの先に恥と怒りを感じ顔が熱くなる。
「…お前はにゃにも見にゃかった。わかったにゃ?」
語気を強くし言い放つと8番は顔を青くさせコクコクと何度も頷く、それでいい。先導するように伝えると少しぎこちない動きで前を歩く、しばらく歩けばそれも無くなったがそうかと思えば溜息をつく始末だ。溜息をつきたいのはこちらだと言うのに、と少し俯く8番を睨む。重力に沿ってサラサラと流れる髪を目で追っていると項がチラリと見える。絹のように滑らかな白皙の肌がまるで見てはいけないもののように感じまた顔が熱くなる。しかし、目を背けようにも秘境の様なそこに釘付けになる。歯がゆい、今すぐにでもそこに自分の物だという証をつけたい。喉が渇く、今すぐにでもこの渇きを潤したい。甘美な欲望に喉が鳴る、喰いたい。喰いたい。喰え。まるで獣のような本能に脳を支配される。そうなれば後は時間の問題で気づいた頃には8番の肩を掴んでいた。
「なっ!いっづ」
勢いのままに項に噛み着いたせいか8番が前から倒れる。マウントを取る様に上にかぶさったまま、一度口を離してみると怯えるように涙を溜める目と目が合う。そんな瞳に見惚れてしまい、慰めるように目尻にキスをしてやれば怯えた様子は一転しほうけた顔をする。そのまま何度も顔にキスをする。肩を抑えていた手は流れるように8番の手を包み込む。紅潮していく頬にとろけた瞳を見てまた一思いに噛みつきたくなる。口許を首筋に寄せればかかる息にびくりと肩を揺らし体を固くする。先程のようにキスを首筋に何度もしていると、先程自身が付けた痛々しい噛み跡が1つ、ついている。血は出ていないながらも暫くは跡が残りそうなそれを目の当たりにした瞬間様々な感情が溢れ出しついその跡を舐めてしまう。
「ぎゃっっっ!!」
8番が今まででいちばん大きな声を上げるが気にすることなく何度も舐め続けていれば僅かに抵抗を始める。それを制するように甘噛みしてやれば、か細く悲鳴を上げ動きを止める。抵抗によって現れた横顔を見れば、顔は相変わらず赤く、眉は下がりきっておりだらしない。しかし、目に付いたのはそのどちらでもなく微かに開いている形のいい唇だった。僅かにある隙間から除く赤が艶めかしく、その甘美を口にしたい、思う存分味わいたいとじわじわと顔を寄せる。
「あれ、リアム看守何してるの?」
背後からかけられた声にバッと顔を上げる。ギギギと擬音がつきそうな動きで後ろを振り返る。そこにはなんの変哲もないスティーブが立っていた。囚人達にネコ耳がない時点で予想はしていたがやはり自信にだけこの症状が出ていると考えていいのかもしれない。と頭の片隅で考えながらもこの状況をどうすれば打開できるのかを懸命に考えているとスティーブが一言
「あれ?なんでリアム看守と8番ネコ耳つけてるの?」
…
「「は?」」
あとがき
閲覧頂きありがとうございます。
少し期間が空いてしまい申し訳ないです。
最近らだぺんにハマったせいで色んな方の作品を読み漁っていました。
書いてる期間が空いているので文が読みづらいところが多いと思います。すみません
ケモ化は受けがなっても攻めがなっても最高ですよね。
ちょっとネタが切れてきそうなのでリクエストなどお待ちしております。
最後に、フォローや沢山のいいね、ありがとうございます!
今回も駄文ではありましたが、是非、こちらにもいいね押してってください。
ありがとうございました
コメント
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1000いいねありがとうございます! 最近書くより読むを優先しているせいで筆が止まってしまってい雑談(独り言)用のストーリー書くか検討中…
皆様の見たいリアぺんのリクエストお待ちしております!センシティブなのは書けないのお控えください!!